家のリフォームと言えば、まず思い浮かぶのはお風呂とトイレのリフォームではないでしょうか。
水周りは、水漏れなどを防ぐために機密性を要求されるため、ゴムなどの劣化しやすいパーツも多く、また、毎日使う場所で使用頻度も高いことから、リフォームの対象になることが多いようです。
お風呂とトイレはまた、家庭の中で一人きりになれる数少ないエリアでもあります。仕事から帰って来た時に、家のトイレに入って、深い安らぎを感じることもあるのでは?
そんな安らぎを感じられるトイレを、できるだけ快適な空間にしたいというのは、ごく自然な欲求でしょう。
トイレは一番安心できる空間
家の中で、誰もが完全に一人になれる空間はどこでしょうか。答えはトイレです。
自分の部屋を持っていても、親や兄弟は入ってくるし、お風呂でも誰かが入ってきてもおかしくありません。その点、トイレは誰かといっしょに入るということはないはずです。
そのような空間は、できれば快適に整えておきたいものでしょう。しかし、トイレはその性質上、臭いや通気性の良さゆえの暑さ寒さなどの不快な点もついて回ります。
現在のトイレ環境に満足できない場合、リフォームでの改善を検討してみましょう。実際にトイレのリフォームをする時に、考えるべきことを以下でご紹介します。
困っているのは何でしょう?
さて、実際にトイレについて困っていることは何でしょうか。
トイレリフォームを考えるきっかけとして一番多いのは、故障と言われます。故障した場合は、すぐに対応しなければなりませんが、便器が割れるというような大トラブルでない限り、部品の取り換えなどで済むものがほとんどでしょう。
故障をきっかけにして、リフォームを考えるわけですが、その時に現在のトイレの不満点も同時に解消したくなります。
しかし日常に小さな不満があるのであれば、故障してから考えるのではなく、今すぐに考え始めてもいいのではないでしょうか。さまざまな不満はできるだけ早く解消すれば、それだけ長い期間、快適に過ごすことができるでしょう。
将来を考えたリフォーム
さらに、トイレのリフォームで覚えておきたい点は、老後を含めた将来についても考慮にいれておくべきということでしょう。
和式の便器は、妊娠している時に使うのはかなり苦しいものです。また、高齢になってからだと、身体が冷えて関節が固まってしまい、立ち上がるのも大変になりがちです。そのようなケースを考えれば、早めに洋式のトイレにリフォームしておいた方がよいでしょう。
また、流す水を最低限にできるエコトイレなどもありますので、光熱費を抑えるためにそのような便器にリフォームすれば、経済的ですね。ただし、水圧が低いところなどは、エコトイレではうまく流れず、つまりなどが発生することもあるので注意しましょう。
トイレリフォームのポイント
トイレのリフォームで考えなければいけないポイントは、リフォームすることで何をよくしたいかという点ではないでしょうか。
トイレ全体が老朽化して改装が必要な場合は、床や壁の修繕もあわせて行う必要があるかもしれません。この場合は、改装の自由度はかなり大きくなるでしょう。
不具合のある部分だけをリフォームしたいのなら、不具合部分のパーツの値段に加えて工事費がかかります。
水周りをいじるのか、内装をいじるのか、便器を変えるのかなどでリフォームのやり方は大きく変わると心得ておくとよいでしょう。
便器の選び方
便器はなかなか壊れるものではありませんが、汚れが付きにくいものや省エネタイプ、さらにタンクレスなどの便利なタイプが出てきているので、そのような理由で交換する場合も増えているようです。
和式から洋式便器に変える場合には床の改装を含めて工事が行なわれますが、便器の取り替えだけなら便器の費用が主になります。
便器の交換費用は、30万円くらいがもっとも多い価格帯で、タンク付きからタンクレスタイプに交換する場合は50万円くらい、最新の省エネタイプだと100万円近くかかる場合もあります。
便器は長期にわたって使えるものですので、気に入ったものを選ぶのがおすすめです。
空調と照明のポイント
空調や照明をリラックスできるものに変更することでも、トイレをより快適にすごせる空間に変えることができるでしょう。
また、トイレはどうしても臭いがこもりがちなので、窓や換気扇があると空気を短時間に入れ替えできます。しかし、あまり開口部が大きいと冬に冷えすぎてしまうので、ほどほどの大きさを考えて、場合によっては二重窓にしてもよいかもしれません。
照明は、明るすぎるとリラックスできないので、リビングなどより暗めがおすすめです。
照明に暖房がついたものもありますので、寒い地方ではそれを取り入れるのもよさそうです。
物の置き場所
トイレに入るときも、スマホを手放せない人も増えています。トイレの中に小物置き場がないと、床に落としたり、便器の中に落としてしまうこともあります。
それほど狭くないトイレなら、スマホや本などを置ける棚を付けると、思った以上に便利でしょう。
片側の壁一面に狭めの棚を付ければ、物を置くだけでなく、グリーンなどを置いてよりリラックスできる環境を整えることもできます。
まとめ
トイレは、ちょっとした工夫で自分に合った、リラックスできる環境に整えることができます。
リフォームは、見た目にとらわれるより、自分たちのこれからの生活に必要になってくることを意識してを考えていくのがおすすめです。
費用もどこまでやるかでかなり大きな開きがあります。いろいろなお店や友人の家などでチェックして、自分の本当に欲しいトイレを理解すると、大きな間違いはないでしょう。
トイレは、本当に一人だけでリラックスできる空間です。快適な環境を整えて、楽しい毎日を送りましょう。