新築マンションの値段が高騰していることもあり、リノベーション済みマンションの購入を検討している人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、リノベーション済みマンションを購入するメリット・デメリットを徹底的に解説していきます。
新築と比較したリノベーション済みマンションのメリット
まずは、リノベーション済みマンションを購入するメリットについて、新築マンションとの比較をご紹介します。
購入価格が安いリノベーション済みマンション
新築マンションと比較した最大のメリットは、何と言っても購入価格が安いことです。
内装や設備は新築同様であるにもかかわらず、新築に比べると圧倒的に購入価格が下がります。
理想の住まいが見つかりやすい
国土交通省が公表している「分譲マンションストック戸数」によると、2018(平成30)年末時点で、分譲マンションストック戸数は約654.7万戸です。それに対し、新築マンション供給戸数は、約10.7万戸です。
つまり、中古マンションの物件数は、新築マンションの60倍以上ということになります。それだけ、中古マンションの方が選択肢は多いと言えるでしょう。
さらに、同じく国土交通省のデータ「築後30、40、50年超の分譲マンション戸数」によると、2018年末現在、築30年超の分譲マンションは約197.8万戸に達しています。これは、全体の1/3以上が築30年超の物件ということになります。築30年を超えてくると設備の老朽化が進むため、改装の必要が生じてきます。
購入前に現地を確認できる
新築マンションは、物件完成前にモデルルームを確認して購入することも多いです。そのため、いざ引っ越す時になり、違いや不便に気づくこともあります。
一方、リノベーション済みマンションは、購入前に実際の物件をチェックすることができます。購入前後の物件に対する認識のギャップが少ないことも大きなメリットです。
一からリノベーションするより手軽なリノベーション済みマンション
次は、中古マンションを購入後、自分でリノベーションを行う場合と比較したメリットを見ていきましょう。
リノベーション済みマンションはすぐに住める!
自分でリノベーションを行う場合、物件購入後から工事が始まります。そのため、工事期間中は、前の家に住み続けるか、他の物件を借りる必要があります。
対して、リノベーション済みマンションは、スムーズに転居できるというメリットがあります。
リノベーションの進め方で悩む必要がない
いざ自分でリノベーションするとなると、工事や費用はどうするのかなど、すべて自分で決めなければなりません。
一方で、リノベーション済みマンションは、プランニングをいちいち考える必要がありません。
気をつけたいデメリット
リノベーション済みマンションには数多くのメリットがありますが、その分デメリットもあります。検討する際には、つぎにご紹介する点に注意しましょう。
1981年以前の建物は耐震性に要注意!
内装や表面上の設備は新築同様でも、特に気をつけるべきは、1981年以前の物件です。
1981年に耐震基準が改められ、現在は新耐震基準を満たした建物でなければ建設できません。
(参考:R.E.Words不動産用語集「新耐震基準」)
しかし、1981年以前に建てられ、旧耐震基準の中古マンションは「既存不適格建築物」と呼ばれ、「現在の基準を満たしてはいないけれど、建設当時の基準を満たしているのでOK」という状態です。
(参考:R.E.Words不動産用語集「既存不適格建築物」)
検討中の物件が1981年以前の建築物件あれば、過去に耐震診断が実施済物件か、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
見えない設備も要注意!
建物の構造が建築当初のままの場合は、配管や床下など見えない部分の設備も建築当初のままの可能性があります。
リノベーションで表面上きれいになっているからと油断していたら、引っ越した後に配水管が壊れて漏水、などということになりかねません。
現地で物件を見学する時には、床下や水回りの配管など、できる限り表面では見えない部分もチェックするのがオススメです。
自分でリノベーションしたいなら中古物件
部屋の間取りやデザインにこだわりがある人は、リノベーション前の中古物件の購入を検討してみましょう。
リノベーション済みマンションの場合、リノベーション費用込みの価格設定となっているためです。手を加えたい場所がある場合、費用は別途自己負担となります。結果、新築購入と費用がさほど変わらなくなる可能性もあります。
まとめ
今回は、リノベーション済みマンションを購入するメリット・デメリットをご紹介してきました。
リノベーション済みマンションは、手頃な費用で新築同様のマイホームが手に入りますが、同時に検討すべき注意点もあります。
新築・中古に加えたもう一つの選択肢として、自身のライフプランやスタイルに合わせて、検討してみてはいかがでしょうか。