ルーバーは、私たちの生活のいたるところに使われています。窓に、天井に、フェンスに。実は車のエアコンも?身近なものだからこそ、知っておきたいルーバーの効果。意外なところにメリットやデメリットがあるかもしれません。
今回は、ルーバーが使われている場所や、その効果と注意点をお伝えします。
ルーバーってどんなもの?
ルーバーとは、羽板と呼ばれる細長い板を平行に並べたもの。羽板どうしの間にはスキマがあるのが一般的です。普通の壁と違い、スキマが開いていることがポイント。このスキマが様々な効果を持つのです。
羽板の並びは横のものも、縦のものもあります。羽板の角度を調整できるものもあり、使い方次第で機能を変えることができる自由度もルーバーのウリと言えるでしょう。
そんなルーバーですが、どんなところに、どういった目的で使われるのでしょうか。もしかすると、あなたの身の回りで「ここはルーバーを使った方が良いかも」という場所があるかもしれません。
ルーバーの使われる場所と、その効果
ここでは、私たちの身の回りで、ルーバーが利用されることがある場所を一つずつ挙げていきます。快適さを求めた、ルーバーの活用例。気になるものがあれば参考にしてみましょう。
ルーバー窓
ルーバー構造の窓は、基本的にルーバー窓と呼ばれています。羽板がガラスで出来たものが一般的。キッチン、浴室、トイレに使われることが多いと言われています。
この3箇所の共通点のひとつが、湿気や水気が多く換気を必要とする点。ルーバー窓は、羽板の角度を調整して換気ができます。雨が入りづらいように、自分で角度を調節できる点もメリットです。
また、開口面積が広いことも換気目的の窓としては◎。同じ面積なら、一般的に引き違い窓よりもルーバー窓の方が開口面積が大きくなるとされています。
他にも、引き違いガラス窓の内側にルーバーを追加することもあります。ブラインドのような要領で、日光や風量を調節できるものもあります。ルーバーの素材を活かして、部屋の印象を変える効果も期待できるでしょう。
ルーバー天井
ルーバーは天井にも使われることがあります。一般的にビルなどの建築物に使われることが多いと言われていますが、住宅に使われることも。
ルーバー天井は、積極的に光を取り入れて明るい室内を演出する機能があるとされています。また、天井の梁や照明を隠したり、天井に奥行を感じさせる効果も期待できます。素材によっては、あたたかみのある印象を抱かせることもできるかもしれません。
ルーバーには目隠しや通風の機能もありますが、デザイン的な機能を期待しても良いでしょう。
ルーバーの扉
部屋を仕切る扉にルーバーを使うことも。人によっては「南国リゾート風」なイメージを感じるかもしれません。
隣室との開放的な繋がりが欲しい、空気を循環させたいといった場合に使うこともできます。羽板を調節できるものであれば、季節や気分に合わせて開閉することも可能。
扉の全体がルーバーの物や、一部だけがルーバーの物もあります。好みや用途に合わせて選ぶこともできるでしょう。
ルーバーのフェンス
家の外観において目隠しとデザイン性を両立させるために、ルーバーのフェンスが使われることもあります。ベランダやドア付近など、部屋が見えてしまう場所に置くことでプライバシー保護に役立つでしょう。
完全に壁で仕切ってしまうと圧迫感を感じるという方には、ルーバーフェンスの方が開放感や柔らかさを感じられるかもしれません。素材も木材や金属から選ぶことができるため、お好みの外観作りにも役立つでしょう。
車のエアコン
車のエアコンなどの通気口にルーバーが採用されていることも。こちらは風の吹き出し方向を調節する働きも持っています。
ルーバーは生活のあらゆる場面で利用されているもの。基本的には状況に応じて調節できるという利点を持つと言えるでしょう。
多機能さがあるルーバーですが、採用する場所によってはデメリットも考えられます。最後に、ルーバーを取り入れる前に気を付けたい注意点をお伝えします。
ルーバーを取り入れた場合の注意点
ルーバーを取り入れる際、まず防犯面を意識しておくと良いでしょう。
元々ルーバーには目隠し機能によって「人がいるかどうかわかりづらい」と感じさせる機能もあると言われています。しかし屋外にルーバーを使用した際、横向きの羽板の場合はルーバーが足がかりになってしまう可能性もあります。防犯上の理由で、屋外のルーバーには縦向きを推奨する場合もあります。
ルーバー窓の場合はもう少し注意が必要です。タイプによっては羽板を抜き取る事ができてしまうものがあると言われています。防犯性能を高めるために、窓の内側や外側に格子を取り付けるという対処も一つの方法とされています。
また、一般的にルーバー窓は通常の窓より高価であると言われています。構造が複雑であることがその理由の一つ。もし調節機能が破損した場合には修理費用も必要となる可能性があります。
まとめ
ルーバーとは羽板を並べた構造で、羽板の角度を調節できるタイプもあります。窓、天井、フェンスなどに利用され、通風性や目隠し機能、デザイン性が期待できるものです。
しかし構造上、防犯面などのデメリットもあるため、検討した上で導入すると良いでしょう。