建築に役立つ道具のひとつに「ターンバックル」があります。ターンバックルという言葉を聞いたことがないという人も多くいると思いますが、実際には街中でも見かける道具です。
そこで今回は、ターンバックルの基礎知識や使用方法について分かりやすく紹介します。
ターンバックルとは
ターンバックルとは、ワイヤーを引っ張る道具のことです。ワイヤーロープなどを取り付ける際には、緩まないようにしっかりと張る必要があります。ターンバックルは、ワイヤーの張りを自由に調整できる道具です。
ターンバックルの用途
ターンバックルはさまざまな場所で使用されおり、主な使用場所は以下の通りです。
・マンションやアパート、仮設の階段スペース
・電柱
・ベランダ
・シェードセイル
・庭のフェンス
ターンバックルは建設現場で使われることが多いですが、庭のフェンスやシェードセイルといった身近な場所にも使用できます。
シェードセイルは、太陽の紫外線を遮断したり風を取り込んだりするのに便利なアイテムです。夏場はテラスやデッキなどに設置できます。シェードセイルを利用するには外れないようにしっかりと固定することが重要ですが、ターンバックルがあれば簡単にシェードを引っ張ることが可能です。
ターンバックルを使用するメリット
ターンバックルを使用すると、以下のメリットがあるので覚えておきましょう。
・転倒防止
・構造物の補強
ターンバックルは建設現場における設備の固定に役立ちます。強風が吹いたときや強い雨が降ったときなどでも、ワイヤーでしっかりと固定されているため転倒を防ぐことが可能です。強い地震が発生したときも、ターンバックルによって補強されているので倒壊を防ぐことができます。
庭のフェンスやシェードセイルを取り付ける際にターンバックルを使用することで、強度を高めることが可能です。そうすることで、子供がフェンスに登ってしまった際に転倒の恐れを減らすことができます。
ターンバックルの形状と使用方法
ターンバックルは胴体の両端に一方は右ねじを、反対側には左ねじのねじ棒をねじ込んだものです。胴を回転させて、両端に取り付けられたボルトが締め付けられることで張力を調整できます。
ターンバックルの種類と価格
ターンバックルには様々な種類があります。それぞれ品質が異なるのでチェックしておきましょう。
枠式ターンバックル
枠式ターンバックルの場合、中央の開口部にラチェットやシノ、丸棒などを差し込んで締めます。主に海上輸送貨物の固定や引き締め、看板やアンテナなどの固定に使用可能です。主な枠式ターンバックルとしては、以下のものがあります。
・枠式ターンバックルのストレートセット
・枠式ターンバックルの両オーフ
・枠式ターンバックルの両ハッカー
価格を調べてみると、ステンレス製の枠式ターンバックルは他の枠式ターンバックルよりも比較的高めなものが多いです。
PS式ターンバックル
PS式ターンバックルは、中央の開口部にスパナやモンキーレンチなどを差し込んで締めます。主に海上輸送貨物の固定や引き締め、看板やアンテナなどの固定に使用可能です。主なPS式ターンバックルとしては、以下のものがあります。
・PS式ターンバックルの両ハッカー
・PS式ターンバックルの両オーフ
・PS式ターンバックルのストレートセット
JIS建築用ターンバックル
JIS建築用ターンバックルは建築用のターンバックルで、割枠式とパイプ式の2種類があります。
そのほかのターンバックル
そのほかのターンバックルとしては、以下のものがあります。
・六角頭ターンバックル
・RBねじ枠式ターンバックル
・亜鉛ダイキャストターンバックル
・重荷用ターンバックル
・長尺枠式ターンバックル
・アイボルト付ターンバックル
・リギンスクリュー
・アンカーストッパーターンバックル
亜鉛ダイキャストターンバックルは、小物の引き締め用やワイヤー張りに使用できます。アンカーストッパーターンバックルは船用のターンバックルです。
まとめ
ターンバックルとは、ワイヤーを引っ張る道具のこと。種類は小物の引き締め用のターンバックルから船用のターンバックルまで、用途によって様々です。値段も幅広く、93円で購入できるターンバックルもあります。
ターンバックルのメリットは、ワイヤーの引き締めを簡単に行えることです。転倒防止や構造物の補強を手軽にできるので、建築物の設置や電柱の固定、庭のフェンスの固定などにも使用できます。
ターンバックルを使用する際は、用途に合ったものを選択するようにしましょう。