誰でもわかるリノベ用語集160
■ファサード
「ファサード」とは、建物の正面、前面のことで、ヨーロッパの石造り、レンガ造りの建築では景観を整えたり、象徴を高めたりするためにファサードの装飾を豊かに飾ることがあります。
各辞書・辞典からの解説
「ファサード」について、他の角度からも内容を見ていきましょう。
(1)「大辞林 第三版」より
「大辞林 第三版」において「ファサード」とは、「建物の正面」のことであると説明されています。「建物の外観を構成する主要な立面」についても、「ファサード」と呼びます。
(2)「世界大百科事典」より
「世界大百科事典」において「ファサード」とは「建物の正面をなす外観」のことです。日本の木造建築においては、側面や正面を極端に仕上げることは少ないですが、西欧建築においては、「正面の外観だけを一段と装飾豊かに飾る」建築が多いです。西欧のファサードは「建物の格式と性格を表現するものであるが、同時にそこには共同体である都市の景観への参加意識」も表現しています。
(3)「日本大百科全書」より
「日本大百科全書」において「ファサード」とは、以下のような文章で説明がされています。
「建築用語。もともとフランス語であるが、各国語で広く用いられている。建物の正面の立面をいうが、装飾的な面、堂々たる面などデザインとして重要な面であれば背面や側面にも用いられる。古典ゴシックのランス大聖堂のようにファサードの造形が内部空間を率直に表現する場合もあれば、盛期ルネサンスのアルベルティによるマントバのサンタンドレア教会堂のようにファサードが内部空間との有機的なつながりを欠き、ファサードのためのファサードとして造形される場合もある。」
(1)〜(3)を合わせてみると、「ファサード」とは、「建物の正面」のことであるとおわかり頂けたと思います。