こんにちは!マンションデベロッパー歴7年、マンションオタクと言われて久しいtokoです。
今日はキッチンの印象を大きく左右する、ワークトップ(天板)についてのお話です。キッチンのワークトップには、ステンレスから天然石まで、様々な素材が使われていることをご存知ですか?
素材によってメンテナンスのしやすさや、見た目の雰囲気が大きく変わるので、自分の理想のキッチンを見つけるためにも、しっかり素材ごとの違いをチェックしましょう!
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ワークトップ(天板)とは
キッチンのワークトップ(天板)とは、料理の下ごしらえなど作業をするカウンター部分のことです。マンションなどで多く採用されているシステムキッチンでは、コンロやシンクなどと一体になっているケースが多いです。調理スペースが広く使いやすいキッチンに憧れる人も多いですが、ワークトップの素材に何を選ぶかは、見た目のインパクトも重要です。
このように、キッチンのワークトップを選ぶ際には、メンテナンス性、耐久性、耐熱性、インテリア性などを考慮する必要があります。人工(人造)大理石やステンレス、天然石など、自分にとってどんな素材のワークトップが理想的なのかを理解するためにも、一つずつ特徴を見ていきましょう。
人工(人造)大理石
まず、最初にご紹介するのは、人工(人造)大理石(以下、人工大理石と表記します)です。
樹脂やセメントを用いて、天然石の風合いを再現した素材です。アクリル系やポリエステル系など、人工であるからこそ性能や風合いの種類も多いのが特徴です。さらに共通して言えるメリットは、メンテナンスのしやすさです。
キッチンは、どうしても調味料や油などの汚れがつきやすい場所です。人工大理石は素材が進化する中で、表面の加工によって汚れを付きにくくしているものが増えており、さっと一拭きしただけで汚れを落とせる性能のものもあります。忙しい毎日にうれしい、メンテナンス性の高さです。
また、比較的柔らかい素材のため、天然石に比べて食器を落とした時に割れにくいという特徴もあります。
最近はシンクまで人工大理石で一体となっているキッチンもあり、ますます掃除のしやすさが上がっている点も見逃せません。
人工であるからこそ性能が進化し、どんどん使いやすくなっている素材です。
また、間取りごとにキッチンのサイズは異なりますが、加工がしやすいため比較的安価なのもうれしいポイントでしょう。
さらに、メーカーやシリーズによって、色や柄のバリエーション、素材感、性能が異なるので、気に入ったものが見つかりやすいでしょう。実際にサンプルを確認して、納得できるデザインか確かめることをおすすめします。
クォーツストーン
二つ目にご紹介するのはクォーツストーンです。
水晶を粉砕したものを、樹脂で固めたワークトップです。メーカーによって差はありますが、水晶の割合が概ね90%前後であるものをクォーツストーンと呼びます。
(参考:HANSSEM「QUARTZ STONE クォーツストーン」)
クォーツストーンのメリットは、高級感がありつつ、使い勝手も良い、「いいとこ取り」なところです。
水晶がベースの素材となっているため、より天然石に近い風合いを出すことができ、実際に見てみるとキラキラとした輝きに高級感を感じます。かつ、樹脂で固められているため、汚れが染み込みにくく、中性洗剤などで掃除ができる、メンテナンス性の優れた素材です。
天然石
三つ目にご紹介するのは、天然石です。
メリットは、何と言っても人工の素材では味わえない、自然の質感、高級感、温かみを感じられるところでしょう。天然のものなので、唯一無二の一点物のワークトップとなるのもうれしいですね。
どっしりと重量感があり、ワークトップの端(断面)まで美しい、キッチンでありながらインテリアのような存在感を出すことができる素材です。
明るい色を選ぶと華やかに、黒など暗い色だとキリッとクールな雰囲気に、部屋の雰囲気を格上げしてくれる素材です。アイランドキッチンで採用すると、よりその存在感を楽しめるでしょう。
デメリットとしては、天然のものであるがゆえ表面に細かい穴があり、汚れが染み込む可能性があります。ケチャップや赤ワインなど色が濃いものは、こぼさないように注意が必要です。こまめに掃除することをおすすめします。
また、海外から天然石を輸入することが多く、重量もあるため高価になりがちです。
加工の難易度も上がるため、広いワークトップでは継ぎ目が出ることもあるので、ワークトップのどのあたりに継ぎ目が出るかは事前に確認しておきたいところです。
ステンレス
最後にご紹介する素材は、ステンレスです。
合金であるステンレスは、水に強く、錆びにくいのが特徴です。
耐久性、耐熱性に優れメンテナンスもしやすく、レストランの厨房などでも使われる、安定感のある素材と言えます。趣味は料理、というような作業性重視の方におすすめのワークトップです。
また、ステンレスは比較的柔らかい金属で、傷がつきやすいため、包丁やカトラリーの扱いや、金たわしを使わないなど配慮が必要になります。
まとめ
ここまで、キッチンのワークトップ素材をご紹介してきました。
いずれもメリット・デメリットがあるので、自分がどれほどキッチンで料理するかを考え、家の間取りを思い出してどの程度キッチンのインテリア性がダイニング・リビングに影響するかをイメージしておくと選びやすくなるのではないでしょうか。
また、キッチンと洗面台で、同じワークトップの素材を使うことができる場合もあります。家の統一感を出すことができるので、気に入ったワークトップが見つかったら、洗面台にも同じワークトップを使えるか、ぜひメーカーに確認してみるとよいでしょう。
皆さんのお気に入りのキッチンが、見つかりますように!
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