部屋の照明選びは、快適な生活を送るための重要なポイントのひとつです。電球を購入するときは、光色やデザインだけではなく明るさもチェックしておきましょう。
明るさをチェックするためにワット数を見る方がいますが、ワット数は電球の明るさを表しているわけではありません。
今回の記事では電球の明るさを知るためのポイントを分かりやすく紹介します。電球を交換する予定の方は、この記事を参考にしてください。
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電球のワット数とは
電球の性能表記のひとつにワット(W)があります。ワット数は電球やパッケージに記載されており、ワット数を確認してから購入する方もいるのではないでしょうか。
ワット数は電球の明るさではなく消費電力のことで、電気が使用するときのエネルギーをWという単位を用いて表記しています。数字が大きいほど電気を消費しており、消費が多くなると電気代が高くなるのです。
白熱電球を使用した照明器具が主流だった頃は、ワット数で電気の明るさを識別していました。しかしLED電球が普及し始めると、ワット数で電球の明るさを識別するのが難しくなりました。同じ40Wでも白熱電球とLED電球では明るさが異なるからです。
LED電球は白熱電球よりも暗く感じる
LED電球が普及し始めた頃は、消費電力を「80W(相当)」、「40W(相当)」と記載していました。LED電球の魅力のひとつは消費電力の少なさだったため、80Wよりも少ない消費電力で80W相当の明るさを実現できるという意味で使われていたのです。
当時、LED電球を購入する人の中には、パッケージ記載の「80W(相当)」を見て選ぶ方もいました。しかし、実際に取り付けてみると、白熱電球のときよりも暗いと感じる場合も多かったようです。
発売当初のLED電球は特定の方向だけを明るく照らすように設計されており、空間を照らす照明器具にLED電球を取り付けると白熱電球よりも暗く感じる場合もあったと言われます。またメーカーによって「明るさ」の解釈が異なっており、統一性を持っていませんでした。
そのため、「80W(相当)」や「40W(相当)」という表記は誤解を招きやすいと判断され、現在ではルーメン(lm)を参考に購入することが推奨されています。
明るさを知るにはルーメン(lm)をチェックする
ルーメン(lm)とは、LED照明の明るさの単位です。厳密には光源が全ての方向に放射したときの光の量ですが、ルーメン数の大きさで明るさのチェックができます。
白熱電球とLED電球の明るさ対比は、以下の表で確認できるので参考にしてください。例えば、50Wの白熱電球と同じ明るさのLED電球を買う場合、640lmと記載された電球を買うと同じ明るさです。同じように1520lmのLED電球と同じ明るさの白熱電球を買う場合は、100Wの電球の購入をおすすめします。
ルーメンを参考にした電球の選び方
LED電球を取り付ける場合は、ルーメンを基準に選ぶのが大切です。LED照明に対応した明るさを選ぶときは、「部屋の畳数×400lm」で計算しましょう。例えば、部屋の広さが6畳の場合は、2400lmの明るさが必要です。4.5畳の部屋に取り付けるときは、1800lmのLED電球がおすすめです。
LED電球を取り付けるときの注意点として、配光が挙げられます。配光とは光の放射の仕方のことで、LED電球には3つのタイプがあります。上記の表からも分かるように、全方向タイプのLED電球は明るさが全方向に広がるので、リビングやダイニングなどの広い部屋におすすめです。一方で下方向タイプは明るさが一カ所に集中するので、広い部屋には向いていません。
下方向タイプはトイレ、玄関、廊下などの足元を照らす必要がある場合におすすめです。LED電球を購入するときは、配光を慎重に選びましょう。
年齢に合わせて電球の明るさを決める
年を重ねると視力は変化します。20代と50代では、必要な明るさも異なると覚えておきましょう。20代を基準としたときの必要な明るさは以下の通りです。20代の明るさを基準とすると、60代では3.2倍の明るさが必要と言われます。そのため、年配の方と一緒に暮らす場合は、リビングやダイニングの電球を明るくしましょう。白熱電球の場合は、ワット数の大きい電球を選びます。LED電球の場合は、ルーメン数の大きい電球の購入がおすすめでしょう。
まとめ
ワットとは消費電力を表しています。白熱電球を購入する場合はワット数を確認すれば明るさが分かりますが、LED電球の場合はワット数で明るさを確認するのは難しいので注意しましょう。
最近では電球やパッケージにルーメンが記載されています。LED電球の購入の際には、ルーメンで明るさを確認してください。また、年齢によって必要な明るさは異なるので、家族と相談しながら部屋の明るさを決めるのがおすすめです。
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