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リフォーム前に知っておきたい、フローリング用木材の特徴を解説

リフォーム前に知っておきたい、フローリング用木材の特徴を解説

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の「平成29年度  住宅リフォーム実例調査」によると、リフォーム工事の67.5%は、床や壁紙などの内装工事との結果が出ています。

床のリフォームは、ほかのリフォームと比較しても手軽にできるので人気があります。しかし、フローリングで使用する木材にはさまざまな種類があるので、慎重に計画することも大切です。

そこで今回は、リフォームで使用するフローリングの木材の種類や特徴についてまとめました。床のリフォームを検討されている方は、この記事を参考にしてください。
 

フローリングとは?

リフォーム前に知っておきたい、フローリング用木材の特徴を解説

フローリングは、木材を使って張りやすくした床材のことです。住宅で使用する床材には、フローリングのほかに、タイルやコルク、畳やクッションフロアなどがあります。しかし、最近の住宅では、フローリングに人気が集まっているようです。


フローリングのメリット

リフォームでフローリングを使用するメリットのひとつは、掃除の手間が少ないことです。カーペットや畳の場合、ホコリやダニなどが繊維の中に入ってしまうこともあります。しかし、フローリングは、繊維を使用していないので、簡単に汚れを取り除けます。また、子どもが水やジュースなどをこぼした場合でも、モップなどを使って簡単に掃除ができるでしょう。

フローリングのもうひとつのメリットは、メンテナンスの手間が少ないことです。フローリングには、基材に化粧材を合わせた複合フローリングと無垢の木材でできた無垢フローリングの2つのタイプがあります。複合フローリングの場合、摩擦に強いため、耐用年数が長いというメリットもあります。無垢フローリングについても、畳のような表替えや裏返しなどの頻繁なメンテナンスが必要ないので比較的便利でしょう。
 

フローリング材の種類と特徴

リフォーム前に知っておきたい、フローリング用木材の特徴を解説

好みに合った床材を選ぶためには、使われている木材の種類と特徴を把握しておくことが大切でしょう。木材は、「広葉樹」と「針葉樹」に分けられます。それぞれのおもな種類には、以下のものが挙げられます。


広葉樹

広葉樹は針葉樹に比べて硬いのが特徴です。傷がつきにくく、収縮や膨張に対し安定している木材と言われます。無垢フローリングに加えて、一般的には複合フローリングの天板に使われます。

・ウォールナット
ウォールナットは北米の広葉樹です。チョコレート色をしており、古くから家具の素材や床材として利用されています。耐久性があり、衝撃に強いのが特徴です。黒褐色のマーブル模様で、深みのある色合いがあります。

・ブラックチェリー
ブラックチェリーはバラ科の広葉樹です。ほかの木材よりもきめが細かく、なめらかな手触りを楽しめます。また、ブラックチェリーは経年変化のある木材で、年月を重ねると深みのある色合いに変化します。

・メープル
メープルはカエデ科の植物で、古くから家具の素材として利用されてきました。メープルは、白を基調とした色合いになっており、和風テイストの部屋にも合わせることができます。また、摩耗に強く、耐久性にも優れています。

・栗
栗はブナ科の植物です。湿気に強いため、フローリングのほかにも、住宅の土台としても使用されてきました。また、耐腐食性も高く、耐久性にも強いという特徴があります。デメリットは、ほかの木材より価格が高いことでしょう。

・シカモア
シカモアはカエデ科の植物で、成長すると35mにもなる高木です。ヨーロッパやアメリカを中心に分布しており、フランス産のシカモアは高級とされています。シカモアは、乳白色の色合いでツヤがあるのが特徴です。また、加工しても壊れにくく、接着もしやすいというメリットもあります。

・チーク
チークはシソ科の落葉性高木です。東南アジアに分布しています。チークの特徴は、温度変化による伸縮が少ないことです。加えて、耐水性や耐久性にも優れています。日焼けをするので、年月を重ねると色合いが変わります。

・オーク
オークはブナ科の落葉樹です。はっきりとした木目があり、重厚感があります。ほかの木材よりも硬く、耐久性にも優れているのが特徴でしょう。

・バーチ
バーチはカバノキ科の広葉樹です。優しい肌触りとやわらかな木目といった特徴があります。淡い色合いをしているので、ナチュラルな部屋にしたい人向きです。

・カリン
カリンはバラ科の落葉高木です。ほかの木材よりも赤みがかっており、彫刻や楽器などにも使用されています。加えて、耐久性や安定性、高級感があります。ただし、ほかの木材よりも価格は高めです。

・アカシア
アカシアはマメ科の植物です。同じ木からでも、切り出す部分によって色合いが異なります。耐久性に優れており、高級感があるので、高級家具の素材にも使用されている木材です。


針葉樹

針葉樹は広葉樹より柔らかいことが特徴で、無垢フローリングに使われることが多いようです。柔らかいので、傷はつきやすいですが削るなどして修復でき、また肌触りもよいとされます。

・ヒノキ
ヒノキはヒノキ科の針葉樹です。油分を含んでおり、湿気や虫への耐久性に優れています。また、香りが強いので、リラックス効果を楽しみたい人におすすめです。

・パイン
マツ科の樹種は、パインや松と呼ばれます。針葉樹の中では比較的硬めですが、加工しやすくやさしい肌触りも特徴の木材です。全体的に白い材質の中に、等間隔で赤みがかった節が並ぶのが特徴的とされます。
 

まとめ

リフォーム前に知っておきたい、フローリング用木材の特徴を解説

フローリングは、木材を使って張りやすくした床材のことです。基材に化粧材を合わせた複合フローリングと無垢の木材でできた無垢フローリングの2つのタイプがあります。フローリングのメリットとして、掃除がしやすい、メンテナンスしやすいことなどが挙げられます。

フローリングのリフォームで利用できる木材は様々で、それぞれに特徴があるので、部屋の雰囲気や好みに合ったものを選びましょう。