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コンセントを移動する際気を付けたい点

コンセントを移動する際気を付けたい点

部屋の模様替えをしたのは良いが、コンセントが家具でふさがってしまった、ペットを飼い始めたけど、感電が心配、コンセントがもっと高い位置であれば安心なのに・・・。

既存のコンセントの位置が不便に感じてしまった場合、コンセントを移動させたり、増設したりすることは、意外と大変です。この記事ではコンセント移動について気を付けるべきポイントを紹介していきます。

そもそもコンセントの移動工事は勝手に行ってはならない

コンセントを移動する際気を付けたい点

そもそもコンセントの移動工事は、勝手に行えません。これは、電気工事士法の第3条第1項に明記されています。家庭用でもです。違反した場合は、三か月以下の懲役または三万円以下の罰金です。

これは電気工事士法の第14条に明記されています。電気工事士等の資格がなければ、コンセントの移動工事を行うことができません。(電子政府の総合窓口(e-Gov) 電気工事士法

 
なぜコンセント工事には資格が必要か
コンセントの移動には、カバーを外し、中の電線を移動させたり、延長させたりする必要があります。この際、接触不良を起こすと感電する危険があります。
また、工事が不十分なまま放置をすると漏電し、火災の原因になります。これが、法律で資格を持っていない者が工事を行うことを禁止している理由です。


では、コンセントを移動させるにはどうするのか
電気工事士等の有資格者に頼むことになります。具体的には、最寄りの電気屋さんに頼むなり、電気工事専門店に依頼しましょう。リフォーム業者に依頼する場合、コンセント工事だけが可能かどうか問い合わせをしましょう。
また、ホームセンターや量販店で家電を購入した際、取り付け工事の一環としてコンセント移動をお願いするなど、業者に依頼するのが無難といえます。

コンセントを設置する上でのポイント

コンセントを移動する際気を付けたい点

コンセントは一度設置してしまうと、移動させるのが面倒です。コンセントの移動の仕方を紹介しているブログも数多くありますが、感電、漏電の危険を伴い、なにより電気工事士法に違反する行為です。

ですから、コンセントを設置するときは、後々になって移動させることがないよう十分気を付けましょう。以下、コンセントを設置する際のポイントをいくつか紹介します。
 

家電は掃除機の使いやすさを中心に考える
まず、最初のポイントは掃除機を使う上で、使い勝手が良い場所にコンセントを設置しましょう。最近、コードレスの掃除機も増えてきましたが、掃除機は毎日の生活の中でもっともコンセントを抜き差しする頻度が多い家電です。ですから、一度差したらできるだけ広範囲に移動できることが重要です。

掃除機のコードの長さは4~5メートルです。もっとも効率よく動ける場所にコンセントを設置しましょう。
掃除機用のコンセントの高さは地上30センチくらいといわれています。ただ、腰をかがめる負担を考えればもう少し高く、80センチくらいでもよいでしょう。

ただ、あまりに高いところでは、見栄えが悪くなります。また、高いところからコードが垂れ下がるとプラグに負担がかかります。これらの点も留意して設置しましょう。

 
洗濯機用のコンセント
洗濯機用のコンセントは、漏電からくる感電を防ぐため、本体よりも高い位置に設置する必要があります。目安として、本体より20センチ高い場所にコンセントを設置した方が使い勝手がよいようです。床から1メートル~1.2メートルの高さに設置すればよいでしょう。

位置は、水栓の位置と合わせて背面にすると、洗濯機のコードやホースが見えない位置に収まり見た目がすっきりします。

冷蔵庫の場合
冷蔵庫用のコンセントは掃除機用とは対照的に、一度プラグをコンセントに差し込むと差しっぱなしというのが普通です。少なくとも毎日抜き差しはしませんから、冷蔵庫用のコンセント周りにはほこりがたまりやすくなります。これは火災発生のリスクになります。冷蔵用のコンセントは、だいたい150センチくらいが適当な高さだと言われています。

また、冷蔵庫の場合、延長コードを使ってはいけません。電圧不足となり、故障の原因になります。(参考:全関東電気工事協会 コンセントの設置位置と高さ、Panasonic FAQ よくあるご質問
スイッチ・コンセントの設置高さの目安

まとめ

いかがだったでしょうか。コンセントって簡単に移動できると思っていた方には、意外だったのではないでしょうか。家屋の安全を左右する重要な設備です。