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トイレの流れが悪い!主な原因と対処法を知っておこう

「なんだか最近トイレの流れが悪い」と感じている人はいませんか。もしかするとなかなか流れず、焦って何度も水を流したらあふれてきてしまった、という経験がある人もいるかもしれません。マンションではトイレが1つしかないことがほとんどですから、流れが悪くて使えなくなるのは困りますよね。

そこで今回は、トイレの流れが悪くなる主な原因と対処法について解説していきます。この記事を読んで、いざという事態に備えておきましょう。

流れる水が少ないのか、流れにくいのか

トイレの流れが悪くなる原因としては、主なものは2つあります。どちらの原因によるものなのかによって、対処法が大きく異なるため、しっかりと確認しておきましょう。

    1. 流れる水が少ないために十分流すことができていない
    2. 便器内で詰まりが起きていて流れにくい

例えば1つ目の原因の場合、流れが悪いからといってラバーカップを使用したとしても、状態は良くなりません。水が流れにくいと便器が詰まっているのだと考えてしまいがちですが、原因として考えられるのはそれだけではないのです。

水を流した時、流れ切るのに時間がかかったり流れた後に水位が上がったりする場合、2つ目の原因である可能性が高いと言えます。一方、たくさん物を流しているわけではないのにトイレットペーパーの屑が残るような場合には、1つ目の流す水不足が原因かもしれません。

流れる水が少ないのはタンクが原因!

2つの原因のどちらであるかを確認するには、最初にタンクの内部を見てみましょう。もっとも多く普及している組み合わせ型トイレ(便器・便座・タンクが独立していて組み合わせるタイプのトイレ)であれば、タンク上部の手洗い場を上に持ち上げると中を確認できます。

タンクつきのトイレでは、トイレの流れる水をコントロールするため、タンク内部の水位が常に一定となっています。通常であればタンク内部に記された印、あるいはオーバーフロー管という縦配管の2〜3cm下まで水が溜まっているはずです。

この水位に達していないなら、流れる水が少ないためにトイレの流れが悪くなっていると考えられます。タンク内の水位が正常だとすれば、後に解説する便器の詰まりを疑うべきでしょう。

タンクの水位を調節する方法

タンクの水位が足りていない時は、ほとんどの場合、タンク内の給水管の付け根に付いている「水位調節リング」を回すことによって水位を上げることができます。リングを回しながら、本来あるべき水位に調節すればOK。

これでも水位が回復しないということであれば、タンク内部の部品が劣化・破損している可能性があります。原因として考えられる部品は、水位を測る役割を果たしている浮き玉、もしくは水位調節を行うボールタップ。他に、水を流すレバーと排水弁をつなぐ鎖の緩みが原因で、水が流れている途中で弁が閉まっているという可能性も考えられます。

タンク内の部品はホームセンターなどで交換部品が販売されていますし、鎖の緩みは簡単に直すことができるため、修理を試みてみるといいでしょう。

流れにくいなら詰まりを疑え!

タンクの水位が正常なのにも関わらず、水が流れにくかったり便器の水位が上がってしまったりするなら、便器内のどこかで何かが詰まっている可能性大。ティッシュやサニタリー用品といった水に溶けない物を流した時に限らず、トイレットペーパーでも一度にたくさん流せば詰まってしまうことがあります。

便器の詰まりと一口に言っても、詰まっている箇所によって対処法が異なる点に要注意。便器の中でも比較的便座に近い排水路で起こる詰まりと、それより先の排水管で起こる詰まりがあるのです。

排水路の詰まりはラバーカップもしくはお湯で対処

便器に近い排水路の中で詰まっているのであれば、「スッポン」の愛称で知られるラバーカップを使ってみましょう。ラバーカップを排水部分に強く押しつけ、一気に引き抜きます。この作業を何度か繰り返した後、水が流れやすくなれば詰まりが解消されたサインです。

ラバーカップは勢いよく引き抜く必要があるので、引き抜く際にトイレ内の水が飛び散る危険性があります。作業の際には、便器全体にゴミ袋を被せるなど水飛び散り対策を施しておきましょう。

ラバーカップが家にないという場合は、50℃前後のぬるま湯を使う方法もおすすめ。お湯の温度が高すぎると便器を傷つけてしまう可能性があるため、あくまでもぬるま湯を使います。

ぬるま湯を高い位置から便器に流し込み30分程度放置して様子を見るのです。トイレットペーパーや掃除シートといった水に流れる性質のものならお湯で溶けやすくなり、詰まりが解消されるかもしれません。

排水管の詰まりは業者に依頼するのがベター

ラバーカップを使っても詰まりが解消されない時は、詰まりの原因がさらに奥の排水管まで達していると考えられます。排水管は建物設備ですので、万が一傷つけてしまうと建物漏水のリスクも。特に水に溶けない物を流してしまった自覚がある場合は、無理に取ろうとすると危険です。

そのような場合には、多少費用がかかることを覚悟で専門業者に修理を依頼しましょう。仮に自分で作業して失敗すれば、漏水によって莫大なコストがかかる危険性もあります。無駄な出費を避けるためにも、必要に応じて業者に頼ることも大切です。

まとめ

トイレの流れが悪い状態を放っておくと、最悪の場合トイレの水が逆流して漏水のリスクがあります。流れが悪いと感じたら、今回ご紹介した内容を参考に原因を分析した上で、適切な対処を心がけましょう。部品交換やラバーカップを使ってみても上手くいかないなら、早めにプロへ依頼して、問題が大きくなる前に解決することをおすすめします。