浴室をクリーニングしたり、小規模なリノベーションをして雰囲気が良くなったものの、ドアだけが汚れていたり、古さが目立つということはありがちなケースです。浴室のドアは浴室に入る際に、一番先に目にするものです。いくら浴室内が綺麗になったとしてもドアが汚れていたり、古かったりしたら、その印象が付きまとってしまうでしょう。思い切って、ドアをリノベーションするのはどうでしょうか。
浴室ドアのリノベーションでは、基本的に本体の交換を行います。浴室ドアは他のドアと違い、防水性、気密性が高く要求されていますので、素人が個別のパーツの取り換えでやってしまうと、ドア交換よりもかえって費用が掛かることになりかねません。
そこで、この記事では浴室ドアの特徴、様々な浴室ドアの種類、浴室ドアの交換方法を紹介していきます。
リノベーションの前に。浴室ドアに求められる機能とは
浴室ドアとはいうまでもなく浴室と脱衣所や他の部屋を隔てるドアです。では、他のドアとどこが違うのでしょうか。
まず、浴室は湿気が多い場所です。ですから、浴室ドアには十分な防水性が求められます。コーキング処理は必須でしょう。湿気が多いということは、カビが発生しやすいということを意味します。このため、浴室ドアの素材は撥水性にも優れる必要があります。カビは根を張るので、いったんついてしまうと取りづらいことは、皆さんご存じの通りです。
使い勝手の良さも他の部屋のドアより求められるでしょう。例えば、浴室は服を着ていない無防備な状態で過ごすため、スムーズな開閉が要求されます。さらに、無防備な状態で使用するので、安全性も求められます。
安全面についてですが、お年寄りがおられる家庭では、脱衣所側から開けられるドアを選びましょう。万が一、浴室で体調が悪くなった場合でも、素早く救助することができるからです。
浴室ドアに求められる機能としては換気の良さも挙げられます。多くの浴室ドアは、湿気がこもらないように、下の方にガラリ戸がついています。
リノベーションにおすすめの浴室ドア
一口に浴室ドアと言っても様々なタイプがあります。浴室の広さ、用途、家族構成に合わせてドアを選ぶことが重要でしょう。
浴室ドアは大きく分けて、開き戸タイプ、引戸タイプ、そして中折タイプの3つに分類できます。それぞれ長所と短所がありますので、以下で個別に紹介していきます。リノベーションの際には参考にしてください。
開き戸タイプ
開き戸タイプは、最もポピュラーなタイプと言われます。ステンレス製、樹脂製などと素材も様々です。
開き戸タイプは奥や手前に開くので、浴室や脱衣所にある程度のスペースが必要です。さらに、開き戸タイプの場合、浴室から引いて開く構造の時は、万が一、家族が浴室で倒れた時、迅速救助ができるように、取り外せる構造を選ぶことがおすすめです。脱衣所の方から押して開こうとしても、浴室で人が倒れているとドアが開かず、救助が遅れてしまう危険があるためです。
また、脱衣所の方へ引いてドアを開く場合、ドアに付いた水滴が床に落ちてしまうのでこまめにふき取ってください。また、脱衣所にドアの開閉の干渉になるものを置かないことも大切でしょう。
引戸タイプ
引戸とは、1枚ないし2枚の戸板を横にスライドさせて開閉するタイプのものです。特徴としては、開き戸と違い、戸の開閉に際して場所を取らない点です。したがって浴室や脱衣所のスペースを無駄なく使えます。中で人が倒れた時もドアに干渉するものがないのでスムーズに救助できるでしょう。
ただし、引戸タイプはスライドさせる構造上、気密性が多少劣ります。また、引戸のレール部分に水垢がたまりやすく、掃除を頻繁に行う必要があることも覚えておいてください。
中折タイプ
最後は中折タイプです。折戸とも呼ばれます。このタイプの扉は、屏風のように真ん中で折れることによって開閉します。真ん中で折れることで、開き戸のようにスペースを取りません。また、レールに接地する面が狭いので、引戸のように水垢がたまりやすいということもないでしょう。
ただ、中折タイプにも弱点はあります。蝶つがいの真ん中部分が構造的に弱く、破損しやすい場合もあるので、気を付けるようにしましょう。
浴室ドアのリノベーション方法
浴室ドアをリノベーションするの際の交換方法はどうするのでしょうか。気密性が要求されるドアをきっちり交換する工事は素人には難しいでしょう。このため、業者に頼むことをおすすめします。
その際、用いられる交換方法はカバー工法と呼ばれています。カバー工法とは、既存のドア枠をそのまま使った工法です。したがって、工期も短く、工賃もやすくなるというメリットもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。浴室ドアの特徴、様々なタイプの浴室ドア、そして、工事方法などがお分かりいただけたでしょうか。浴室ドアのリノベーションでは、ドアの種類を家族構成に合わせることも大切です。ぜひとも参考にしてくださいね。