北向きの部屋、隣の建物が近い部屋、窓のない部屋など、暗い部屋では気分も落ち込みがち。「暗い部屋を明るくしたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、窓を新たに設けたり照明器具を増設したりするとなれば、大がかりな工事が必要になってしまいます。
そこで今回は、大がかりな工事をすることなく、暗い部屋を明るくする方法を4つご紹介。賃貸物件でも実践できる方法ですので、気になったらさっそく取り入れてみましょう。
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部屋が暗い原因を探ろう
暗い部屋を明るくする方法を見ていく前に、前提として部屋が暗くなっている原因を探ってみましょう。主な要因としては、次のようなものが考えられます。
インテリアによって光が遮られている
1つ目に考えられるのが、インテリアによって窓からの採光が遮られているというパターン。部屋の明るさは、窓から差し込む日光の強さだけでなく、壁や床、天井の反射によっても増幅されます。このため、日光を遮ったり光の反射を抑えたりするインテリアにしていると、部屋が暗くなってしまう可能性があるのです。
具体的には、窓に遮光カーテンを取り付けている、窓の前に棚を置いている、暗い色の壁紙や天井クロスを用いているといったことが挙げられます。
この場合、部屋が本来持っている明るさのポテンシャルをインテリアが邪魔しているだけなので、インテリアを見直せば、明るい部屋に変えられる可能性があると言えるでしょう。
設計上日光が差し込みづらい部屋である
2つ目は、窓が小さい・1つもない、北側に面しているというような設計上の問題で、そもそも光を取り込みにくい部屋であるというパターンです。
暗さの原因は部屋構造ということになりますので、ハード面を見直して明るくするというのは難しいのが実情。よって、こういった部屋では照明の数や種類を変更して、物理的に明るさをアップする必要があるのです。
周辺環境の影響で日光が入りづらくなっている
部屋そのものに問題がなくても、周辺環境の影響によって日光が入りづらくなっているというパターンもあります。
都心部や住宅密集地でよく見られるのが、隣の建物との距離が近くて日光が遮られているというケース。また、近くに高層ビルやマンションが建設されると、建物の影に入ってしまうということもあります。
周辺環境を変えることはできませんので、この場合も照明の数を増やす、インテリアを変更するといった方法を考える必要があるでしょう。
【方法1】電球を明るいものに交換する
部屋が暗い原因がわかったら、具体的に対策を講じていきましょう。暗い部屋を明るくする方法の1つ目は、電球を明るいものに交換することです。
電球の明るさを表す「ルーメン」
原因がどのようなものであれども、部屋を明るくするための近道は照明を明るくすること。LED電球を買いに行くと、パッケージに「ルーメン(lm)」という数値が記載されていますよね。ルーメンというのは、電球の明るさを表す数値です。
こうなるとどれくらいの明るさの電球を選べばいいのか、気になる人も多いはず。日本照明工業会では、部屋の広さごとに基準となる電球の明るさを規定しています。LEDシーリングライトを取り付ける場合の基準は次の通りです。
・4.5畳〜6畳 : 2,700〜3,699ルーメン
・6畳〜8畳 : 3,300〜4,299ルーメン
・8畳〜10畳 : 3,900〜4,899ルーメン
・10畳〜12畳 : 4,500〜5,499ルーメン
・12畳〜14畳 : 5,100〜6,099ルーメン
ランプシェードも明るさを左右する
電球の明るさの他に、ランプシェードの種類も明るさを大きく左右する要因。
具体的には、横から見た時台形や三角形になっているランプシェードは、光の広がる範囲が狭くて暗くなりやすいのです。特に金属製のランプシェードは光を通さないので、余計に暗くなりやすいという特徴があります。
照明の暗さが気になる場合には、ランプシェード自体をなるべく高くしてみましょう。こうすることで光の届く範囲を広げることができ、部屋全体を明るくすることができます。それでも暗い場合は、円形や光を通す材質で作られたランプシェードに交換してみるのもおすすめです。
【方法2】照明の数を増やす
日本の家では、シーリングライトのソケットが部屋に1つしかないことがほとんど。そのため、照明は部屋に1つずつつけることが多いはずです。しかし、照明が1つだけだと部屋の隅々まで照らすことができず、結果的に部屋が暗くなります。
こうした事態を解決するためには、単純に照明を増やす必要があるのです。大きな工事をせずに照明を増設する方法は主に次の2つ。
・簡易取り付け型のダクトレール(ライティングレール)を使用する
・フロアライトを置く
1つ目に挙げたダクトレールとは、電流が流れているレール状の照明器具のこと。簡易取り付け型のダクトレールであれば、ソケットに直接設置することができ、ペンダントライトやスポットライトを複数取り付けることができます。
また、2つ目に挙げたようにフロアライトなどを部屋の隅に置くというのも有効です。
【方法3】カーテンや間仕切りを見直す
大きな窓があるのに部屋が暗い場合には、カーテンが日光を遮っている可能性があります。レースカーテンの中にも遮光性の高いものがあり、設置していると昼でも部屋が薄暗くなってしまいます。南向きの日差しが強い部屋であればいいのですが、日差しの弱い北向きの部屋などでは、光を取り込めるカーテンがおすすめです。
合わせて、部屋の中に間仕切りを設けている場合も要注意。光を通さない素材でできた間仕切りを設置すると、部屋の奥まで光が届かなくなってしまいます。部屋を明るくするためには、影ができない位置・方向で設置するといいでしょう。
【方法4】インテリアを明るい色に統一する
暗い部屋を明るくする方法として意外と見落としがちなのが、インテリアを明るい色に統一するという方法です。
同じ照明を使ったとしても、黒い壁紙より白い壁紙の方が光を反射するので、部屋全体が明るくなります。明るい色合いの壁紙や天井にすることで、日差しや照明の明るさを増幅することができるのです。
また、家具の色も部屋の明るさに大きく影響します。明るい色の家具を使用すれば、視覚的にも明るい部屋に変身させることができるのです。
まとめ
部屋が暗いのは、家の構造や環境の問題だと諦めている人が多いかもしれません。しかし、実際には照明やインテリアによって解決できる場合も多々あるのです。今回ご紹介した内容を参考に、まずは自身の部屋がなぜ暗いのか、原因を探ってみてはいかがでしょうか。
以上、今回は暗い部屋を明るくする4つの方法をご紹介しました。
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