システムキッチンではないコンロ台が独立しているタイプのキッチンで、IHクッキングヒーターを使うなら「据え置き（据置）」タイプです。取り付けは置くだけ、システムキッチン用のビルトインタイプのように取り付けパーツや組み込み作業は必要ありません。

とはいえ、それで完了にはなりません。IHクッキングヒーターを使うためには電源が必要ですし、場合によっては電気工事が必要になるのです。

ここでは据え置きIHクッキングヒーターの取り付けや電気工事、おすすめのタイプについてお話ししていきます。

IHクッキングヒーター用・200Vの電源はありますか？

取り付けがカンタンな据え置きタイプといえど、使えるようにするには電源が必要です。据え置きタイプの多くで必要になるのが200V電源。賃貸住宅で工事ができないといった事情でもない限り、200V電源を引きましょう。


200V電源の工事代金はどれくらい？
大抵のお家にはエアコンなどで使うために、200V電源がすでに引かれているケースがほとんどです。必要になるのは分電盤からキッチンまで配線を引いて、コンセントを増設する工事。相場は8000円～平均的に1万円半ばが多いようですが、現状により費用にも差がでてくるため、業者に相談すると良いでしょう。参考サイト：電気工事110番

電気工事ができないなら

賃貸住宅など100Vから変更することはできない場合けれど、IHクッキングヒーターを使いたいならば、据え置きで100Vのタイプを選ぶしかありません。IHコンロが非力だったりグリルがなかったりするなど機能は制限されてしまいますが、そんなモデルが人気となっているのも事実。「価格.com」でも上位にランキングされている据え置きIHクッキングヒーターはこのタイプです。


電気代も安い100VのIHクッキングヒーター
火力が弱かったりグリルがなかったりするないなどのデメリットがある一方で、電気工事が不要だったり本体価格が安いのが100VのIHクッキングヒーターなのですが、メリットはそれだけではありません。電気代も安い！電力消費量（kW）が低いのです。これらのことを考えると、100Vもアリかも知れません。


アイリスオーヤマ「IHK-W12S」
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電気工事ができない場合のおすすめはアイリスオーヤマ「IHK-W12S」。「価格.com」での据え置きカテゴリーで最も人気が高いタイプでもあります（2020年4月）。一番の魅力は実売1万円ちょっとという価格。1.4kWが2口と非力ですし、IHコンロやグリル機能は付いていませんが、カセットコンロと併用するなど割り切って使えば良いでしょう。

脚が付いていますから調理中の姿勢も楽ですし、すき間にフライパンなどを収納することもできますが、足なしのモデル「IHK-W12」も販売されています。こちらは脚付きよりもさらに安価！こだわりのない方ならば、おすすめのモデルとなります。

おすすめ据え置きIHクッキングヒーター

200Vがすでに引かれていたり電気工事を検討しているならば、以下の200Vのモデルがおすすめになります。参考にしたのは、2020年4月段階での「価格.com」人気ランキング。おすすめする理由にご注目ください。


三菱電機「CS-G29CS」
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「価格.com」でも非常に評判の良いモデルです。一番の理由は三菱のブランドが付いて、実売6万円程度という価格でしょう。加えて見逃せないのが、据え置きでは数少なくなった30Aモデルだというところ。2.1kWの両面焼きグリルも余裕を持って使うことができますが、購入する前にお家のブレーカー容量をチェックする必要があります。

台所のコンセントの容量が20Aなら「CS-G29CS20A」というモデルも販売されており、こちらも「価格.com」のランキングで健闘しています。


アイリスオーヤマ「IHC-SG221」
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4万円を切る価格で人気となっているモデルです。IHコンロは2.5kWが2つと少々非力ですが、魚などをひっくり返す手間がいらない、両面焼きグリルが搭載されているところは優秀といえるでしょう。


パナソニック「KZ-KB21E」
実売価格が8万円程度、パナソニックの据え置きIHクッキングヒーターで最も手を出しやすいモデルです。しかし価格の割に機能面が残念なのがこのモデル、コンロは3.0kWが2つと普通なのですが、グリルは1.25kWで両面焼き機能が付いていません。パナソニックのファンの方向けでしょうか。

同じパナソニックなら、グリルに両面焼きの機能がついて底面がフラット、拭き掃除ができる「KZ-KG22E」やオールメタルのIHコンロを1口搭載している「KZ-KM22E」など、機能面に優れたパナソニックらしいモデルをオススメしたくなります。もちろん価格はぐっと上がってしまいますが。


日立「HT-33AG」
上でご紹介している三菱電機のモデルと同じ30Aモデル、余裕を持って使うことができます。実売価格は三菱よりも高くなっているのですが、35種類のレシピを内蔵という「ラク旨グリル」に魅力を感じるならば、価格差は気にならないでしょう。もちろん両面焼きで、庫内に汚れも付きにくい工夫もされています。同様の機能の20Aのモデル「HT-32AG」も好評です。

まとめ

100Vでも200Vでも導入するメリットが大きいのがIHクッキングヒーター、安全性やランニングコストの点でガスコンロよりも優れているとされます。

そんな中でも手軽な据え置きタイプは導入しやすいのですが、最新のシステムキッチンと比較するとバリエーションが少なく、機能的にも物足りないと感じることが多いかもしれません。

導入に200Vの電気工事が必要ならば、いっそキッチンごとリフォーム、リノベーションしてしまうという選択肢も一つです。

IHクッキングヒーターがより快適になって、毎日のお料理がもはかどると嬉しいですね。