家のフローリングは、ぜひあこがれの無垢材にしたい!けれど、種類がたくさんあってどう選べばよいかわからない。
そんな方のために、無垢材フローリングの選び方と、無垢材の人気5種類をご紹介します。無垢材の特徴、種類選びの重要ポイントをわかりやすくご説明していきます。
無垢材とは
無垢材とは、接着剤でつなぎ合わせた木材ではなく、原木からそのまま切りだした木材のことを言います。
無垢材のメリット
木本来の風合い・質感が楽しめる
集成材や合板と違い、一枚板の無垢材は、木本来の質感を楽しむことができます。目で見てもその違いは一目瞭然です。
調湿作用があり、サラッとした肌触り
「木は呼吸する」とよく言われますが、無垢材も加工された後もその特性を発揮します。周囲の湿度が高いと湿気を吸収し、空気が乾燥をすると湿気をはき出します。ちょうど良い湿度を保つことが可能で、湿気の多い日本にとても適した材木と言えます。
断熱性があり、木のぬくもりを感じる
無垢材の内部には小さな空洞があり、そこに空気をため込みます。その空気が断熱材の役割をしてくれます。
汚れや傷も経年変化として楽しむことができる
太陽光などの紫外線により、無垢材の色合いは年月をかけて味わい深くなります。また、集成材に比べ傷や汚れが床になじみやすく、お手入れを定期的に行うことにより、傷を味わいとして楽しむことができます。小さなお子様がいるご家庭では、お子様の成長と共に家の成長を楽しむことができるという点ではとてもおすすめです。
無垢材のデメリット
費用が比較的高い
集成材に比べ、無垢材の費用は比較的高いです。無垢材は一本の木から取れる本数も限られているので、希少性が高いといえます。
水に弱く膨張やひび割れ、反りを起こしやすい
無垢材は自然の木と同じように、湿度を調節する能力があります。そのため、水をこぼしそのまま放置してしまうと、水を吸収し膨張したり、乾燥しすぎるとひび割れたり、反りを起こすこともあります。
傷がつきやすい・シミになりやすい
無垢材は表面に加工がされていないので、物を落とすと傷がついてしまいます。また、汚れの拭き忘れもすぐにシミに代わります。そのため、必要なお手入れや修繕を定期的に行う必要があります。
無垢材フローリングの素材を選ぶときに大切な4つのポイント
暖かさで選ぶ
無垢材は、肌で触れたときに温かみを感じやすいですが、一般的に針葉樹林(パイン・ヒノキ・スギなど)は、断熱性が高いので温かみを感じやすく、広葉樹林(オーク・メイプル・ウォールナットなど)は、暖かみを感じづらいといわれています。
硬さで選ぶ
一般的に広葉樹林(オーク・メイプル・ウォールナットなど)は、硬く丈夫で、針葉樹林(パイン・ヒノキ・スギなど)は、柔らかく傷がつきやすいが、足腰に優しいと言われています。
価格で選ぶ
無垢材の価格は比較的高いので、しっかりとした予算だてを行うことをおすすめします。また、同じ素材でも節の多さや、加工の仕方で価格に差が生じるので、しっかりとチェックを行いましょう。
塗装方法の違いで選ぶ
無垢材への塗装方法の違いも重要です。無塗装の場合、傷や汚れがついたときの原状回復が非常に難しくなります。最初に塗装を施しておくと、日常のお手入れも簡単になり、無垢材を長く楽しむことができます。自然由来の蜜蝋などを使用した浸透性塗装や、傷や汚れがつきにくいウレタン塗装など、塗装の違いで掃除のしやすさ、見た目の違い、様々な特徴の塗装方法があるので、ぜひ一度確認してみましょう。
雰囲気で選ぶ
フローリングはお部屋の雰囲気を作る上でとても重要です。無垢材の素材は色合いの違いだけでなく、節の模様などでも雰囲気がガラッと変わります。
また長い年月をかけて色合いにも変化がでるので、リビング、水回り、子ども部屋など使う用途やライフスタイルにあった雰囲気の素材選びを行いましょう。
無垢材人気5選
オーク(ナラ)
オーク材は耐久性に優れており、比較的水にも強いです。ナチュラルな風合いで他のインテリアとも合わせやすいため、フローリング材として幅広く使用されています。
虎斑(トラフ)という木目がみられるのも特徴の1つです。無垢材の中では扱いやすい素材なので、幅広い世代で使用されています。価格は無垢材の中でも平均~やや高い傾向があります。
メイプル
メイプル材は非常に硬く、摩耗性が高いです。そのため、ボーリングのレーンとしても使用されています。明るく光沢があり、白っぽく透明感があるためオーク材よりナチュラルな印象があります。
価格は無垢材の中ではやや高い傾向があります。
ウォールナット
ウォールナットは世界三大銘木の1つで、非常に重厚感があります。衝撃に強いため銃の素材に使われることもあるほどです。落ち着いた深い茶色で、時間がたつにつれ明るい茶色へと変化
します。上品で気品あるお部屋作りができます。価格はやや高い~非常に高い傾向があります。
パイン
パイン材は非常に柔らかく、温かみがあります。柔らかい分、傷がつきやすいです。色合いは白色でお部屋をぐっと明るくしてくれます。材質が柔らかく優しい雰囲気を出せる子ども部屋に使用する方も多くいます。色合いは、時間がたつにつれ白色から飴色に変化します。価格はやや安い傾向にあります。
ヒノキ
ヒノキは耐久性が高く、水にも強いです。日本の古くからあるお寺にはヒノキが良く使われています。ヒノキのお風呂からも想像できるように、ヒノキ独特の香りに大変癒やされます。色合いは白っぽく光沢があります。時間がたつにつれ飴色へ変化します。
水に強いため、水回りに使用したり、ヒノキの香りを目一杯楽しめるリビングに使用したりする方が多いです。価格は平均的~やや高い傾向があります。
まとめ
無垢材のメリットは,
1) 木本来の風合い・質感が楽しめる
2) 調湿作用があり、サラッとした肌触り
3) 断熱性があり木の温もりを感じる
4) 汚れや傷も経年変化として楽しむことができる。
の4点がありました。
無垢材のデメリットでは、
1) 費用が比較的高い
2) 水に弱く膨張やひび割れ、反りを起こしやすい
3) 傷つきやすい・シミになりやすい。
の3点がありました。
また、無垢材を選ぶとき、「暖かさ・硬さ・塗装方法・雰囲気」この4つが重要なポイントです。
これから何年も共にするお家のフローリングは、これらのポイントを確認しながら、どの部屋にどのような無垢材を使用したいのか、ご自身のご家族構成やライフルタイルに合わせて失敗しない無垢材選びを行いましょう。