リビングなどの一角に、小上がりの畳スペースをつくるという方法があります。小上がりの畳スペースには、どのような活用方法があるのでしょうか。また、フラットな畳スペースではなく小上がりにするメリットやデメリットについてもご紹介します。


 

小上がりの畳スペースとは

小上がりとは、段差で区切られたスペースのことです。小上がりの畳スペースは、床が少し高くなった和室をイメージすると分かりやすいでしょう。大きな和室は必要ないけれど、少し横になれる畳スペースが欲しいという場合にもおすすめです。リビングなどに取り入れられるのが一般的です。

小上がりの部分がオープンになったタイプや、間仕切り戸を設置するタイプがあります。オープンの状態では、音やにおいが気になるので寝室には向きません。しかし、空間の高低差があることで、部屋に奥行きを持たせることができます。戸がある場合は、戸を閉めたときに存在感が出てしまいますが、寝室にしたり、来客用の部屋にしたりと活用方法が広がります。

また、小上がりスペースが動かない固定式のタイプや、自由に動かせる可動式のタイプなど、様々な種類が販売されています。

 
 

小上がりの畳スペースの活用方法

小上がりの畳スペースをつくると、どのような活用方法があるのでしょうか。詳しくみていきます。

 

寝室として使う

布団を敷くほどのスペースがあれば、普段から寝室として使用できます。段差があるためベッドのように使えるので、起き上がりもスムーズです。少し高くなっていることで、周りのホコリが入りにくいのもうれしいポイントです。

 
応接スペースにする

来客の際、どこに案内しようか迷うこともあるでしょう。小上がりの畳スペースにテーブルや座布団を置いておけば、応接スペースにできます。
 

赤ちゃんのオムツ替えスペースにする

特に新生児の時期はオムツ替えが頻繁になることが多いものです。床に寝ころばせるよりも、段差があるスペースの方がオムツを替える人は姿勢が楽です。畳であれば、フローリングなどの床よりも柔らかく、赤ちゃんも快適でしょう。

 
子供の遊び場にする

リビングに小上がりスペースをつくって遊び場にすることで、家事をしながらでも目の届く範囲で子供を遊ばせることができます。小上がりスペースを遊び場と決めておけば、リビング全体が散らかるのを防げるでしょう。
 

子供のお昼寝スペースにする

子供がまだ小さいうちは、お昼寝をすることが多いです。床に布団を敷いて寝かせることもできますが、ホコリや足音などが気になることもあるでしょう。小上がりの畳スペースであれば、その心配も軽減されます。
 

小上がりの畳スペースのメリット･デメリット

リビングの隣に和室スペースを設けるというケースはよくあります。戸を開けたままにしておけば、リビングと一体で広々と使用できます。ただ、この和室を小上がりにするのか、同じ高さにするのかということで迷うことも多いようです。こちらでは、リビングなどに設ける畳スペースを小上がりにするメリットやデメリットについてご紹介します。
 

メリット

まず段差をつくることで、段差の部分に収納スペースをつくれます。収納の箱にコロを付けて自由に移動させられるタイプや、引き出しのタイプ、畳の下を開けられるタイプなど、用途に合わせて収納の形状を選べます。
 
また、段差があることでソファのように座ってくつろげます。床に座るよりも立ち座りの動作が楽にできるでしょう。さらに、リビングのソファやダイニングチェアに座っている人と視線の高さが合うことで、リビングとなじみます。

見た目としては、メリハリのある空間となり、奥行きと立体感が出ます。少し高くなっていることで、リビングからのホコリやゴミが入りにくいというメリットもあります。


 ​デメリット

段差があるということはバリアフリーではないため、将来的に使わないスペースとなる可能性があります。子供の遊ぶスペースとしても活用できますが、小さい子供にとっては落下の可能性など危険な場合もあります。ある程度大きくなればその心配もなくなりますが、目が離せない時期は注意が必要です。さらに、小上がりの側面の角が出る配置にすると、足などをぶつけやすいという危険もあります。

 また、お掃除ロボットを使用している場合は、昇り降りができないため、一度で掃除を済ませられません。小上がりになっていることで、模様替えのパターンが限られ、家具の配置が難しいと感じることもあるようです。さらに、フラットでなため少し狭く感じることもあります。

まとめ

小上がりの畳スペースには、たくさんの活用方法があります。ご自身のライフスタイルやどのように家で過ごしたいかを考え、メリットやデメリットを考慮した上で、導入を検討してみてはいかがでしょうか。