Column

知っておこう!書斎の窓のリフォーム方法と室内窓

知っておこう!書斎の窓のリフォーム方法と室内窓

 
光を取り入れたり換気をしたりと窓には色々な役割がありますが、書斎において重視されるのは屋外の環境をさえぎることで、高い断熱性・気密性です。ここではまず、リノベーションで書斎を一部屋造ろうと思っている方々向けに、現在ある窓の断熱性・気密性の高め方についてお話しします。
 
一方で少々事情が異なるのが、リノベーションで書斎コーナーを造ろうとしているケースです。この場合に求められる窓の役割は主に閉塞感を和らげることです。近年注目が高まる室内窓についてもお話しましょう。

 

屋外に開いた書斎の窓に求められる条件とは?

環境意識の高まりから、近年では特に住宅の省エネ性が注目を集めています。床や壁などの断熱性・気密性を高めるのに各社はしのぎを削っているのですが、以外なデータを見つけました。
 
YKK APの調査(出典:YKK AP「 ローエネで、暮らそう。 一番大切なのは、「窓」」)によると、屋外から入ってくる熱の74%、屋内から逃げていく熱の52%が窓を通しているというのです。夏の暑さも冬の寒さも窓次第で、住宅の快適性の大部分を決めるのは窓のようです。つまり滞在時間が長くなりがちな書斎の快適性は窓次第なのです。
 
以下に、書斎の窓に特に求められる性能を考えてみましょう。
 

高断熱・高気密性の窓とサッシ

書斎において、机は窓際に設置されがちです。高断熱・高気密性が確保されていないと、屋外の暑さ・寒さの影響を受けてしまいますので、快適な書斎にはなり得ません。
 
そこでおススメしたいのは、断熱性が高められた「Low-E複層ガラス」なのですが、現在のガラスを交換するだけでは十分とは言えません。なぜなら金属製のサッシからも大量の熱が出入りしているからです。ガラスとサッシ両方の断熱性を高めるために、樹脂製のサッシも用いるべきでしょう。

 
二重窓へのリフォームがおススメ

pin
 
サッシごと窓を交換するリフォームは、一軒家ならば何ら問題なくおこなうことができるでしょう。しかし分譲マンションでは、窓は共用部分に当たりますから、勝手にリフォームをおこなうことはできません。加えてサッシごとの交換は費用・工期の両面で、意外に負担が重くなるのです。
 
そこでおススメしたいのが、内側から窓をもう一枚付けるリフォームです。これならマンションでも何ら問題はありませんし、工期も短く、書斎の窓だけなら枚数も知れていますから、数時間で終わってしまうでしょう。

 
ほかにもある!二重窓にするメリット

二重窓にするリフォームは、断熱性や気密性を高めるだけではありません。防音性も高めてくれますから、ますます書斎にピッタリです。屋内外で急激な温度差が生じませんから、結露の発生も抑えられますし、一重よりも窓を破って侵入することも難しくなります。
 
高断熱・高気密以外の点から見ても、二重窓は書斎の窓に持って来いなのです。

 
二重窓のデメリットも知っておきましょう

ただ良いことばかりではないのも二重窓です。内側に窓がもう一枚付きますから、見た目のスマートさに欠けてしまうのです。ウッドワンが発売している木の内窓「MOKUサッシ」などを使ってリフォームすることで、ずいぶん改善されるでしょう。

窓の枚数が倍になりますから、開閉や掃除が面倒になるというデメリットもありますが、書斎の窓を二重にするメリットの方が大きいでしょう。

 

書斎スペースに造りたい室内窓

知っておこう!書斎の窓のリフォーム方法と室内窓

近年リノベーションで増えている要望は、小さくても良いから独立した書斎スペースが欲しいというものです。プライベート感を高めることで、集中して仕事や作業に取り組みたいということでしょう。
 
すると問題になってくるのが閉塞感、こもった感じがあまりにも強いと、精神衛生の面でも良くありませんし、暖気や寒気も滞りがちになってしまいます。部屋の一角に造った書斎ならば問題はないのですが、独立した書斎スペースにおススメしているのが「室内窓」です。
 

閉塞感を和らげる大きな窓

知っておこう!書斎の窓のリフォーム方法と室内窓

開閉ができる大きな室内窓を造ることで、閉塞感を和らげました。視線を上げるとリビングが見渡せますからから、必要な時には家族やパートナーとのつながりも感じることができます。プライベート感も確保する一方で、孤立感を和らげるための工夫でもあります。

 
小さな窓でも効果は大

知っておこう!書斎の窓のリフォーム方法と室内窓

書斎スペースの上部に設けた室内窓は主に空気の入れ替えに使用、空調設備を持たない書斎だけに、重要な役割を担っています。また小さな窓ですが、書斎の外の雰囲気を感じることは可能ですから、孤独を感じることもありません。


 

まとめ

以上、書斎向きの窓というテーマで二重窓へのリフォームをお勧めしてきましたが、もちろんこれは書斎にしか使えないというわけではありません。長時間過ごしても快適な空間が欲しいのは、書斎以外のスペースも同じです。二重窓へのリフォームは、コストパフォーマンスも高いのでおススメとなります。
 
また外向きではなくほかの部屋へ向かって開いた室内窓は、狭い空間で起こりがちな閉塞感や通気の悪さという問題を解決するアイデアです。リノベーションで書斎スペースを造ろうと考えている方はぜひ参考にしてください。