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フェイクっぽさを活かす!Pタイルのチョイスはいかが?

フェイクっぽさを活かす!Pタイルのチョイスはいかが?

¥トイレや脱衣場、キッチンといった箇所の床材に何を選ぶかは、リフォームする上で重要な問題のひとつです。理想は無垢のフローリングだけれど難点は汚れやすいところ。汚れの付きにくさを考えるとタイルなのですが、今度はコストが心配になります。ならばクッションフロアか?と、悩んでいる方にオススメしたいのが「Pタイル」です。

ここでは他の床材と比較した場合のPタイルのメリットとデメリットをお話します。フローリング、タイル、クッションフロアといった一般的な床材に、Pタイルも選択肢のひとつとして加えることを検討してみるのは、いかがでしょうか。
 

Pタイルとはプラスチック製タイル

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多くが塩化ビニルで作られている「Pタイル」=プラスチック製タイルは、「塩ビタイル」と呼ばれることも多い素材です。耐久性が高く施工も簡単、そしてデザインも豊富とメリットが多い素材で、店舗や事務所などの人が多く集まる場所の床材として広く使われています。

しかし、なぜが一般の住宅では敬遠されがちなのです。その理由を他の素材と比較しながら考えていきましょう。
 

Pタイルvsフローリング<

住宅で最も広く使われている床材といえば、無垢・複合フローリングでしょう。メリットは木目が落ち着くというところ。とりわけ無垢フローリングは、樹木本来が持つ温もりと心地よさが魅力です。


Pタイルが勝っている点
フローリングにPタイルが勝っている点は汚れにくさとコストです。汚れが付いても濡れ雑巾でひと拭きすれば無垢フローリングのようにシミになったりはしませんし、Pタイルの価格は安価な複合フローリングの数分の1。簡単に敷けてしまいますから施工費を抑えることもできます。


フローリングが勝っている点
デザインが豊富なPタイルですから木目調もあるのです。しかし避けられないのが見た目のフェイク具合。複合フローリングは見た目だけでは区別がつきませんが、Pタイルは見た目も質感もフローリングの代わりするのは難しいでしょう。

Pタイルvsタイル

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丈夫さと汚れにくさに定評がある床材といえばタイルです。このことは玄関にタイルがよく用いられていることでもわかります。天然石、焼物など様々なタイルがありますが、近年の人気といえばテラコッ
タ。温もりのある見た目と質感が魅力です。


Pタイルが勝っている点
Pタイルと本物のタイルを比較して、圧倒的に勝っている点はコストでしょう。様々な種類があるタイルですが材料費だけ見てもトップクラス。高級フローリング材を上回りますし、加工にも手間がかかりますから、施工費も高額になりがちです。さらに、テラコッタなど素焼きのタイルと比べると、汚れに強いところもPタイルの長所です。


タイルが勝っている点
テラコッタ風、天然石風、Pタイルには様々なデザインがそろっています。しかし、どうしても勝てないのが風合い。テラコッタならではの質感をテラコッタ「風」に求めるのが間違いです。また使い込むうちに出て来る味でも本物のタイルには勝てないのがPタイル。タフな床材ではありますが経年劣化しか起きないのが残念なところでしょう。
 

Pタイルvsクッションフロア

汚れが付きやすい場所に使われる床材といえば、昔はまずクッションフロアでした。汚れはすぐ落ちますしデザインも豊富、名前の通りクッション性にも富んでいますから、食器を落としても割れにくいですし、さらに素足でもヒヤッとしにくいメリットもあります。


Pタイルが勝っている点
クッションフロアは優れた床材ですから、未だに広く使われています。ただ弱点は見た目が今ひとつなところ。選ぶデザインにもよりますが選択を誤ると何とも昭和チック、キッチンではなく台所と呼んだ方がふさわしい雰囲気になってしまうことも。またタフな床材ではあるものの、Pタイルと比べるとキズが付きやすいのもクッションフロアのデメリットと言えるでしょう。


クッションフロアが勝っている点
クッションフロアの優れている点は上でも述べましたが、低コストであることは強調しておくべきでしょう。あらゆる床材の中で最もコストが低く、施工も簡単なのがクッションフロアです。

また滑りにくいというのもクッションフロアがPタイルよりも勝っている点。
近年ではすべり止め加工がされたものが出てきてはいますが、クッションフロア独特の貼り付くようなすべりにくさは、ペットや子どもがいるご家庭にはありがたいものです。

まとめ

以上の比較でPタイルを選ぶメリット、デメリットがおわかりいただけたかと思います。メリットがある一方で、デメリットはフェイク臭いところ。あえて言ってしまうとフェイク臭さが唯一のデメリットなのがPタイルなのです。

ならばフローリング風やテラコッタ風を選ぶのではなく、あえてフェイク臭さを逆手に取ったようなチョイスが良いかもしれません。鮮やかな発色のものを選んだり、市松に張ってみたりとPタイルにしかできないような床にしてしまうのが良さそうです。特に面積がさほど広くないトイレや脱衣場にPタイルを敷き詰めて、遊び心たっぷりの空間にしてしまうのはいかがでしょうか?