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二世帯住宅のリノベーションで押さえておきたい費用相場

二世帯住宅の魅力として、祖父母、父母、子どもが同じ屋根の下で一緒に暮らせるという点がまずあげられます。住宅のリフォームやリノベーションを検討している方の中には、3世代が快適に暮らせる住まいを構築したいと考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

二世帯住宅のリノベーションをしたいが費用が気になる、という声もよく耳にします。そこで今回は二世帯住宅のリノベーションにかかる費用をご紹介します。後半ではリノベーションで押さえておきたいポイントも解説します。

二世帯住宅のリノベーションでかかる費用

リノベーションでかかる費用には施工費用、ローン、税金などがあります。ここでは、費用の目安や費用を抑える方法について見ていきましょう。

リノベーション費用の目安

一般的なリノベーションにおける費用の目安は300万円~1,300万円です。リノベーション費用は規模、面積、箇所などによっても大きく変わります。

建物の全てを解体した後にリノベーションをするフルリノベの場合、1,000万円以上の費用がかかるでしょう。既存の状態を残したリノベーションの場合、1,000万円以下に抑えることも可能です。

リノベーション費用は、使用する建材によっても変わります。フローリングをリノベーションする場合、ローズウッドやウォールナットの素材は他の素材よりも比較的高価です。一方でスギやアカシアなどの素材は他の素材より安価な傾向にあります。リノベーションをする際には、素材選びも慎重に行うとよいでしょう。

(参考:HAGS(ハグス)「リノベーションの費用相場&ローン節約の方法って?」)

補助金を活用すれば費用を抑えられる

リノベーションには補助金による優遇措置もあります。上手に活用すれば施工にかかる費用を抑えられるでしょう。

二世帯住宅のリノベーションでは、バリアフリーや介護関連の補助金がおすすめです。介護保険制度を利用した補助金は、和式から洋式のトイレに変更する、浴室の扉を引き戸にする、階段に手すりを設置するなどのリノベーションをする際に活用できますのでご検討ください。

省エネやエコに関連したリノベーションもおすすめです。エコキュートと呼ばれる高効率給湯器に取り換える、あるいは壁や床の断熱をするなどに関連した補助金制度もあります。

補助金制度の内容は自治体によって異なります。補助金制度には受付期間が設けられているため、リノベーションを検討する際には希望する補助金制度の申請期間を確かめておくのがよいでしょう。

二世帯住宅のリノベーションで押さえておきたいポイント

二世帯住宅では三世代が同じ建物で同居します。それぞれの世帯のプライバシーを保てる住宅にするためにも、計画的にリノベーションを進めましょう。ここでは、二世帯住宅でのリノベーションで押さえておきたいポイントをご紹介します。

リビングやダイニングの間取り

1つ目のポイントはリビングやダイニングの間取りです。リビングやダイニングは食事をするスペースですが、二世帯住宅にする場合には共用で使用するのか2つリビングを設けるのかを決めておきましょう。

夕食を家族で一緒に過ごしたいという方には共用がおすすめです。夫婦共働きで帰宅が遅くなる方は、リビングを分ける方がよいでしょう。

リビングは家族がくつろぐ部屋でもあり、時にはソファで横になりたいという家族もいるでしょう。それぞれのプライバシーを尊重しつつ、気を使わずに過ごせる場所にしたいならば、リビングを分けることも検討してはいかがでしょうか。

キッチンの利用

2つ目のポイントはキッチンの使い方です。調理方法、掃除の仕方、食事をする時間帯、使用する調理器具など、キッチンは人によって使い方も異なるため、慎重に検討したいものです。

食事や洗い物を一緒にしたいという方は、広めのキッチンを1つ設けるのがおすすめです。食生活や家事の習慣を変えたくないという方は、キッチンを別々に設けるのがよいでしょう。

通常のキッチンを2箇所に設けるのが難しい場合には、単身者向けに取り入れられているミニキッチンや小さなキッチンの付いたサブリビングを活用するという方法もあります。

玄関の位置

3つ目のポイントは玄関の位置です。玄関を共有で使用する場合には広さに注意しましょう。三世帯が一緒に使うため、玄関が狭いと散らかりやすくなりがちです。スペースが限られている場合には、家族構成に合った収納スペースを設けておくなどの工夫も必要です。

玄関を別々に設ける場合には、位置を決めておきましょう。1階と2階で玄関を分けると世帯の独立性が高まり、プライバシーも保てます。生活スタイルが異なっていても、気遣いなく生活できるでしょう。一方で、玄関を2つ設置すると互いの家への行き来が面倒になり、緊急事態のときのサポートが難しいというデメリッも考えられます。

まとめ

二世帯住宅のリノベーションにかかる費用は、規模や面積によって異なります。スムーズにリノベーションを進めるには、早めの段階で施工業者に相談しておくのが重要と言われます。

業者に相談する際には、リノベーションの目的や優先順位を明確にしておきましょう。リノベーション後のトラブルを避けるために、家族でしっかりと話し合っておくのがおすすめです。