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海外の狭小住宅 リノベーションとちょっとしたコツで広くておしゃれな空間に!


大きい家に広い庭…海外の家を想像すると、スケールの大きい一軒家が頭に浮かんできませんか?実は、海外でもほとんどの都市の中心部は、マンションが主流。間取りが小さめの狭小住宅も多く見られます。

そこで今回は、在住するスペインで実際にフルリノベーションした筆者が、日本でも取り入れられるような、狭小住宅のリノベーションとちょっとしたコツをお伝えします。

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海外の住宅事情

画像は、筆者の在住する街の中心部です。地方都市なのでそこまでの高層ビルはありませんが、建物がところせましと建っていますね。まずは、少しだけ海外の住宅事情をみてみましょう。

スペインでは、日本と同様に人口や建物が密集する中心部ような場所では、狭小住宅を含めマンションがひしめきあっています。

少し中心部から外れると、敷地内に公園やプール、テニスコートがある大きめのマンションが増え、さらに郊外になると戸建てのエリアとなるのが一般的です。戸建ては、日本とくらべて大きく、広い庭やプール付きも珍しくありません。同じゾーンで戸建てとマンションが混在することはまれで、セキュリティの関係で、ほとんどの戸建ては高い外壁に囲まれ、マンションの1階部分は鉄格子付きの窓がついています。

田舎にいくにつれて、のんびりした環境で、さらに敷地が広い戸建てが多いのも日本と同じでしょうか。

また、ヨーロッパの多くの国では、年季の入った古い家を何度も直して、後世に受け継がれています。気候や自然災害の有無、建築材料も関係はしていますが、築年数が古ければ古いほど、価値が上がる傾向にあります。これは日本とは異なる文化ですね。

海外の狭小住宅リノベーションのポイント

では、狭小住宅をリノベーションする際のポイントを見ていきましょう。

  • 空間をつなげてスペースを広げる
  • デッドスペースを機能的にする
  • 自然光が入りやすくし、部屋全体のトーンも明るい作りにする 

無駄を省き、できる限り有効活用できる空間をつくる。

暗い色に比べて広く感じやすくなる為、自然光やインテリアの色のトーンを明るめの部屋にすることがポイントです。

海外のリノベーション事例

それでは、上記のポイントを踏まえて、具体的な海外リノベーション事例を見ていきましょう。

壁やドアを撤去

狭小住宅において、暗く無駄なスペースとされがちな廊下。壁を撤去し他の部屋をつなげることで、デッドスペースが減り、有効活用できる面積が広がります。撤去できそうなドアを取り外すだけでも、思った以上に明るく広く感じられますよ。

筆者の自宅も壁を撤去し、廊下と2つの部屋をつなげて、リビングダイニングキッチンに。廊下のスペースはさほど広くないと思っていましたが、つなげてみるとビックリするほど空間が広がり、明るくなりました。

ガラスの仕切りと引き戸

壁の撤去が難しい場合は、ガラスの仕切りを設置することで空間に広がりができ、同時に光を取り入れることもできます。さらに、開き戸よりも引き戸の方が、開閉の際にスペースをとらず開放感や一体感もでます。

筆者も子供部屋の壁に室内窓を設置。空間に広がりも生まれ、となりの部屋からの自然光も届くように。

窓の下のスペースを活用

窓の下のデッドスペースを、ベンチかつ収納場所として有効活用して機能的に。

壁全体に収納棚を設置

スペースをとる収納棚を、壁全体に設置。圧迫感もなく全体を広く見せるコツは、一体感が生まれるよう明るい色の壁と同色にすること。

海外流インテリアで狭い部屋を広く見せるコツ

諸々の理由で、リノベーションができない場合もありますね。限られた現状の空間で、物理的に変えることができない場合は、インテリアを工夫し視線効果で広く見せてしまいましょう。

視線効果を利用したインテリアのコツは下記の通り。

  • 必要最低限のシンプルな家具
  • 空間に奥行きをもたせる鏡
  • 光と色

できる限り物を少なくし、見える部分の床や壁の面積を広げること。

何かに遮られることなく、視線を遠くにもっていくことで、広く感じる視線効果が期待できます。また、リノベーションのポイントである、光と色で明るめの部屋に。

インテリア事例

実際の海外インテリア事例とともに、広く見せるコツを詳しく見ていきましょう。

家具

部屋を広い空間に見せる家具選びのポイントは、低めでシンプル、細めの脚付き家具のような、重圧感の少ないタイプがベター。また、光の反射効果で明るさもアップする鏡や、背面に板のない収納棚なども壁の面積が広がるので、視線効果が期待できます。収納できるテーブルやベッドなども、狭小住宅の強い味方ですね。

壁や天井など、ベースカラーや大き目の家具を明るい色で統一することで、広く感じやすくなります。また、上が下より暗い色だと圧迫感を感じやすいため、壁や天井は床よりも明るい色に。日本と比べて天井が高い海外でも取り入れられているコツです。

室内窓などを設置し、できる限り自然の光が入るようなインテリアに。また、ペンダントライトより細長いウォールライトの方が奥行きを感じる効果もあります。どうしても撤去できない廊下などに設置するのもよいでしょう。

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まとめ

いかがでしたか?海外の家は大きいと思われがちですが、実際には狭小住宅もたくさん。今回は、日本でも取り入れやすいリノベーションと、ちょっとしたコツをお伝えしました。限られたスペースを活かしつつ、開放感のあるおしゃれな空間にする参考にしてみてくださいね。

 

Writing:ヒミコ