年月を重ねることで出てくる味わい、色あせない魅力や、その希少性などで評価されるヴィンテージワインや美術品のように、重ねた歳月をも味方につけて価値ある物件とされるヴィンテージ住宅。
今回は、一般的に住宅の価値は、築年数とともに落ちてくるとされる中で、注目されているヴィンテージ住宅の「リノベーション」にフォーカスして、メリットデメリットや注意点をご紹介します。
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ヴィンテージ住宅とは?
まず、ヴィンテージ住宅とは、どのような物件でしょうか。
評価には明確な定義はないとされていますが、一般的には、下記のような様々な条件が重なることにより、築年数を重ねても資産価値が落ちない、または逆に価値が上がる物件がヴィンテージ住宅といわれています。
- 立地がよい
物件の価格にも影響する立地条件。ヴィンテージ住宅の多くが、例えばターミナル駅から徒歩5分以内など、利便性の高い、非常によい立地に位置しています。 - 色褪せないデザイン性
建物には、古さを感じさせないような高いデザイン性の建築や、インテリアが施されていることも稀ではなく、その希少性も魅力のひとつです。 - 良い管理状態
給排水管やその他設備のメンテナンス、定期的な大規模修繕が行われている。また敷地内の植栽の手入れまで、しっかりと管理がされているのも欠かせない要素。
不動産会社によっては、専有面積や坪単価なども条件として設定されているなど、ヴィンテージ住宅と認定するきちんとした定義付けはないものの、そのほとんどが多くの人が認める価値ある魅力的な条件が揃っていますね。
「サステイナブル」な社会にも貢献?
古き良き中古物件ともいえるヴィンテージ住宅。
すでに十分な築年数のある物件をリノベーションすることは、大切に手入れをしながら、次世代にも受け継がれるような長寿命の住まいをつくること、つまり、地球・人・社会に優しいサステイナブルな家づくりに繋がることにも。
よって、ヴィンテージ住宅のリノベーションは、環境問題などへの対策で多くの国が持続可能な社会を目指す中で、世界共通の目標「SDGs」の取り組みのひとつとして、社会にも貢献しているといえるでしょう。
ヴィンテージ住宅+リノベーションのメリット・デメリット
魅力的なヴィンテージ住宅ですが、リノベーションをする際は、他の中古物件と共通するメリットとデメリットがあります。リノベーションの際の注意点とともに見ていきましょう。
ヴィンテージ住宅リノベのメリット
まず、ヴィンテージ住宅のリノベーションのメリットを見ていきましょう。
- 資産価値の上昇を期待できる
すでに、一定の評価をされた価値のあるヴィンテージ住宅に、リノベーションをすることで、キレイになるだけではなく、時代に合った暮らしやすさが増して、その価値がさらにあげられる可能性もあります。 - レトロな雰囲気も残せる
デザイン性が高いレトロな雰囲気が魅力のヴィンテージ住宅は、その一部を残したりすることで、新鮮さと奥深い味わいが融合した、特別感のある空間へのリノベーションもできます。 - 最新の設備と間取りで快適な暮らし
築年数が経過すると、やはり間取りや設備は、現代では使いにくく、古くなっている物件が多いもの。ヴィンテージ住宅の良いところは残しつつ、リノベーションで、間取りやキッチン、お風呂トイレなどは今の時代にあった新しいものに変更することで、より快適な住まいに。
ヴィンテージ物件リノベのデメリットと注意点
デメリットは、住宅性能の状態によって、費用が見積りよりも上がる可能性がある点です。
一般的に、管理状態が良いといわれているヴィンテージ住宅ですが、建物の基礎部分や柱の状態、あるいは、使われている素材など、実際に解体してみないとわからないことも多くあります。
次に注意点ですが、こちらは、購入もしくはリノベーションの際に気をつけておきたいポイントとなります。
- 管理状態に加え、断熱性や遮音性、耐震性など、住宅性能もしっかりチェックしましょう。インスペクション(建物状況調査)を依頼するのもひとつの手です。
- その希少性の高さから、リノベーションを全面的、もしくはその一部を禁止している物件もあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
また、人気の高いヴィンテージ住宅は、他の住宅と比べて賃貸や売りに出されることは、そう多くはないようです。ヴィンテージ住宅を探す際には、気になる物件に対して常にアンテナを張り、いつ動きがあってもよいように準備しておきましょう。
まとめ
住むほどに味わい深く、現代にはない時代を感じさせる魅力にあふれたヴィンテージ住宅。後世にも伝えていきたいような、そんな価値ある住まいを暮らしやすくするリノベーションをお考えの際は、是非参考にしてくださいね。
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