50平米といえば、二人によって「快適」「狭い」と意見が分かれる広さといわれています。
実は意見が分かれる原因は、間取りの違いにあるのかもしれません。
今回は、「空間を広く感じやすい、50平米の間取りづくりのコツ」をご紹介します。
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もくじ
50平米に占めるデッドスペースを追放!
狭さを感じにくくするためには、一番長い時間を過ごすリビングを広くすると良いでしょう。
細切れになっている間取りをつなげるのですが、同時に考えてほしいのがデッドスペースの追放、つまり人が住めない空間を減らすことです。
具体的には、廊下や壁、使いにくいと感じる部屋を間取りに入れないことです。
たとえば上の間取り図ならば、廊下だけで約1帖半を占めています。
玄関を入って左手にある壁をなくすだけで洋室が広がります。押入れも一緒になくしてしまえば、2帖半ほどの居住空間を新たに確保できる計算です。
また、間取り図の下に位置している4.6帖の和室と3.4帖の洋室が使いにくいと感じる場合は、つなげることで使い勝手が良くなるかもしれません。
意外なところでは、開き戸もまたデッドスペース。引き戸に変更することで空間の有効活用につながることも。
6帖の洋室と廊下、DKをつなげてLDKにする、DKと和室4.6帖、洋室3.4帖をつなげるなど。
デッドスペースの追放で、50平米はより広く感じられるかもしれません。
水周りを集中させれば広さを感じる間取りに
こちらは50平米で一般的といわれている2LDKの間取りです。
長い廊下をなくし、間取り図の真ん中に位置しているトイレ、ペニンシュラになっているキッチンを移動することより、空間を広く見せることができるでしょう。
たとえば、トイレを洋室4.8帖にあるクローゼットの位置へ移動させて、キッチンを壁に引っ付けたらどうでしょうか?廊下も居住スペースに変更すれば、LDKで25帖の大スペースを確保できるのです。
もちろん水周りを移動させるリノベーションは費用がかかりますし、「移動させたトイレへどうやって入るのか?」、「玄関を開けたらいきなり部屋?」などの問題も出てくるでしょう。
ただ、50平米の真ん中に位置しているトイレやキッチンを移動させることで、広いLDKをつくることもできます。
50平米という空間はリノベーションで広くなる可能性を秘めているのです。
ロフトを追加して新しいスペースを確保
またリノベーションなら新しく空間を作り出すこともできるといわれています。
たとえばロフトを追加する、これは特別に天井が高いマンションである必要はありません。
人が中腰になれる高さがあれば十分、純粋な収納として使うことがます。
ロフトをつくる分、既存の収納スペースを、居住空間にリノベーションすることで、リビングや個室を広げることもできますね。
バルコニーのウッドデッキ化でリビングを拡大
リビングを広くしたいけれどリノベーションのコストも抑えたい、こんな場合に使えるのがバルコニーを利用してリビングを拡大するアイデアです。
具体的にはバルコニーをウッドデッキにするのですが、重要なのはリビングのフローリングの色合いとウッドデッキの色合いを統一して、高さもそろえること。視覚的にリビングを広く感じられるようになりますし、窓を開け放つことでバルコニーをリビングの延長として利用することも可能です。
オープンテラス感覚でお茶を楽しむこともできますね。
中古マンションは間取りの変更を前提で選ぶのもおすすめ
リノベーションで間取りを変更、50平米のマンションを生まれ変わらせるという考え方は、中古マンションを探すときにも使えます。デッドスペースを退治できないか?水周りを集中できないか?間取り図をにらみつつ物件を選ぶのです。
この方法なら間取りが使いにくいとか内装が古いとか、通常ならマイナスになるポイントも、その分価格が安いならば大きなプラスポイントです。また極端にいえば間取り図だけで物件を選ぶこともできますから、貴重な時間のロスも防ぐことができるでしょう。
天井が高くて冷暖房が効きにくいとか、バルコニーがやたらと広いとか。普通ならばマイナスになるポイントもロフト化やバルコニー化などで有効活用できますから、大きなプラスポイントになるのです。
まとめ
今住んでいる50平米のマンションを「狭い」と感じる場合、原因は間取りにあるかもしれません。
リビングの面積を広く取れば、空間を広く感じられやすいといわれています。
50平米のマンションが手狭に感じるようになったら、引越を考える前に間取りのリノベーションを検討してみても良いでしょう。
新しくマンションを購入する費用と比較した際、コスト面ではリノベーションが優位に立つことも。
50平米という広さは、まだまだ可能性を秘めています。
【ライター:アントニオ犬助】
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