キッチンパネルの張り方は、素材を形に沿って切って張るだけです。こんな風に書いてしまうと何ら難しくはなさそうなのですが、大きいものだけに真っ直ぐ切ったり張るのは大変で、熟練も要します。だからといってプロに依頼すると、結構な金額がかかってしまいますから悩ましいですね。
「少々仕上げが悪くても、それもまた個性」と、おおらかな心を持っているならばDIYに挑戦してみるのも良さそうです。何しろ出費はキッチンパネルなどの材料費で済んでしまうのですから。
キッチンパネルの張り方と手順
張り方は両面テープと接着剤を使うだけ。キッチンパネルは非常に単純な方法で張り付いています。それでは用意するものと手順を見ていきましょう。
用意するもの
キッチンパネル、キッチンパネル用両面テープ、キッチンパネル用接着剤、見切り材、マスキングテープ、コーキング剤、丸ノコ、メジャー、サンドペーパー
キッチンパネルが必要な部分を測る
メジャーを使ってキッチンパネルを張る箇所の高さと幅を測ります。ここで注意するのは数mm程度の誤差はあきらめること。パネル同士のすき間や隅は「見切り材(ジョイナー)」をはめ込むことで隠れますし、システムキッチンとのすき間は「コーキング(シーリング)」で埋めますから、こちらも隠れてしまうでしょう。
どれくらいの大きさが必要か図に描き起こす
キッチンパネルを張る箇所の大きさを測ったら図に描き起こし、どれくらいの大きさのパネルが何枚必要かを考えましょう。用意する枚数と切る箇所は、なるべく少なくすると費用と時間の節約になります。パネル同士をつなぐ見切り材もどれくらい必要か計算して下さい。
キッチンパネルと見切り材を切る
図を描いて出した通りの大きさにキッチンパネルを切り出していきます。きっちりとした長方形に切りたいので、ガイド付きの丸ノコを使いましょう。キッチンパネルの素材によってはカッターで切り出すこともできるでしょう。数mmの誤差は上でも書いた通り、見切り材やコーキングで隠れるのですが、あまりに大きいと仕上がりが悪くなりますので切り出しは慎重に。切り口が汚いようならば、サンドペーパーやサンダーでなめらかにしてやります。
見切り材の選び方なのですが、キッチンパネル同士のつなぎ目には断面がカタカナの「エ」状のものを、パネルの終わりには断面が「コ」状のものを選んで下さい。材質や色はお好みでどうぞ。
両面テープを貼りボンドを塗る
パネルの隅から5cmほど内側に両面テープを貼り付けます。両面テープはボンドが固まるまで壁とパネルを固定する役割です。縦横50cmくらいの間隔で貼っていきましょう。
次に両面テープでできた枠の中にボンドを塗っていきます。均等に塗っていく必要があるのですが、あまり神経質になる必要はないでしょう。例えば、アルファベットの「S」字のように塗ります。
見切り材を貼り付ける
見切り材の溝の部分にコーキング剤を塗り、あらかじめパネルに貼り付けておきます。パネル同士の隙間は見切り材の代わりにコーキング剤で埋めるという方法がありますが、貼り終わりはパネルの断面が見えてしまうと見栄えが非常に悪くなります。断面が「コ」状の見切り材を使用して下さい。
壁に張る
キッチンパネルを壁に張ります。接着剤は固まるまでに丸一日ほどかかりますが、両面テープは一発勝負です。大きなパネルを張るときには2人かかりでやるなどズレないようにしましょう。
コーキングを打つ
パネルとキッチンのすき間にコーキングを打つのですが、打ちたい部分以外はマスキングテープで保護しておきましょう。コーキング剤を適量のせたら表面を指やヘラでならし、マスキングテープをはがして完成です。固まるまでに2日ほどかかります。
キッチンパネルを張る際の注意点
キッチンパネルを張る壁に取り付けられているスイッチ類やコンセント、そして棚などはあらかじめ外しておきましょう。スイッチやコンセント部分は穴を四角く開けなければいけないのですが、仕上げは化粧板で隠れてしまいますから、大きさについてはそれほど神経質になる必要はありません。
棚などはキッチンパネルの固定が終わったら取り付け直します。
まとめ
キッチンパネル以外の壁面なら、色を塗ったりフィルムを貼るなどの様々なリフォーム方法があります。しかし、キッチンパネルを張る場所は火を使うので、燃える可能性がある素材は避けましょう。キッチンパネル用の不燃性ボードなどがおすすめです。
またキッチンパネルの下地ですが、凸凹したタイルでもキッチンパネル用の両面テープや接着剤を使うことでしっかりと固定できます。古いタイルを撤去するとなるとDIYの範疇を超えてしまいますが、上から張るならば、DIYでも対応は可能になるでしょう。それでは健闘を祈ります。