自宅内にトイレを2個設置したいと相談する方が増えています。「朝の忙しい時に限ってトイレが渋滞」なんてことは、ご家族と一緒に暮らしていらっしゃる方にはよくわかるシチュエーションかもしれません。
トイレを2個設置する際に考えておきたいこと、リフォームにどのくらいの費用がかかるのかをメインに、今回は解説していきます。
リフォームでトイレを2つ設置するならどこがいい？
基本的に、一般住居内では水回りは集中して配置されていることと思います。例えばトイレ・浴室・洗濯機置き場は隣り合っていますし、キッチンも比較的近くに配置されているのではないでしょうか。
水回りを集中させることで、上下水道の配管をまとめ、建設時の手間を抑えたつくりになっています。ですので、2つ目のトイレもあまり離れた場所には置かない方が手間も金額も抑えることができます。
2つ目のトイレ設置リフォーム、2階に設置が人気
トイレ増設の要望は同じフロアというより、2階部分への増設の希望が多いようです。では、どこに設置するのがいいのでしょうか？
空きスペースを見つける
まず2階部分で、使い勝手のいい場所を見つけましょう。デッドスペースや物置スペースや床の間スペースはありませんか？こういった場所をリフォームすることでトイレとして使うことができるようになります。現在の間取りで難しい場合は、増築してスペースを新たに作り出すことも可能です。もちろん、その際の工事費用は高額になってしまいます。
既存のトイレの直上がベスト
水回りを増設することになりますから、水道管と排水管の工事が必要になります。1階部分にはもちろん既に配置されているので、それを生かす手法が経費節約のためにもおすすめです。理想は既存の水回り設備の直上です。それが難しい場合でも、配管に傾斜をつけて設置できれば問題ありません。
トイレのタイプ
後付けの設備となるので、あまり大きなものは設置せず、できればコンパクトなものを選びたいところです。ただし、見た目がとてもコンパクトなタンクレストイレの採用には注意が必要です。敷設水道管よりも高いところに屋内水道管が伸びてしまう場合、水道管内の水圧が減少してしまいます。水道管の水圧を利用して排水するタンクレストイレだと、性能をうまく発揮できません。タンク搭載型でコンパクトなものがおすすめです。手洗いもタンクに備えられているものが、使い勝手はいいでしょう。
扉
あまりスペースをさけない増設トイレ。扉は多くの場合、引き戸が採用されています。開き戸では、開けた際の扉のスペースを、トイレ室内かトイレ手前に考慮に入れないといけません。横にスライドさせる引き戸であればスペースを気にせず戸を閉めることができます。
トイレを増設した事例
増設したトイレの写真をこちらでご紹介します。
リフォームでトイレを2つ設置する際の注意点
2階部分のフリースペースですが、階段近くに余裕のある家が多いようです。しかし、階段すぐ横の設置はおすすめしません。夜間利用する際に、階段上での転倒の危険性があるからです。
また、壁の素材によっては排水音が気になることもあります。事前にリフォーム業者と相談し、必要に応じ排水管に吸音材を巻き付けるなど騒音防止策を取るようにしましょう。
トイレ増設の際のリフォームの相場
費用は50万から100万というのが平均的です。上述しましたが、既存の配管からあまり離れない位置に設置することで費用を抑えることができます。既存の配管につなげやすいか否かで工事費用が大きく変わります。
工事期間は1週間程度。工事しづらいものだったり、配管増設規模が大きい場合、増築が必要な場合などはもっと伸びます。
・出典
リフォマ「トイレの増設でより快適な生活に！ 費用相場と増設時の注意点もご紹介」
堀田建築「２階トイレ増設工事！ 豊川市赤坂町A様邸リフォーム工事」
ダイケンリフォーム「二階にトイレ増設 施工事例」
リフォームで使える補助金を調べてみる
トイレの増設とそれに伴う増築に関して、バリアフリーや省エネを意識したものであれば、自治体から補助を受けられる可能性があります。他にも、同居家族に要介護、要支援の認定を受けている方がいれば、トイレをバリアフリー化する場合、高齢者住宅改修費用の助成制度を利用してバリアフリーリフォームの助成を受けることが可能です。
こういった制度を活用し、リフォームのコストを抑えてもいいでしょう。
・出典
くらしのマーケットマガジン「【2020年度版】トイレのリフォームに補助金・助成金、制度を活用しよう！」
住生活安定向上施策推進会議国土交通省「住生活安定向上施策連携マニュアル」P.11
まとめ
いかがでしたか？今回はトイレを2つ設置するためのリフォームについて解説しました。トイレの増築に合わせ、他の水回りもリフォームすると、機器などが新しくなり使い勝手が向上するかもしれません。比較的長く建っている住宅では配管のチェックも合わせてやってもらいましょう。経年劣化でダメージを受けている場合が多く見受けられます。
ポイントを抑えて、リフォームで快適な生活を。
