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オーバーフローとは?2つのメンテ方法をご紹介

オーバーフローとは?2つのメンテ方法をご紹介

オーバーフローとは、何かがあふれるという意味です。リノベーション業界で使われるオーバーフローは「状態を表す」場合と「装置を指す」場合の2つがあります。

「状態を表す」場合は、雨水があふれてしまったケースです。「オーバーフローを起こしていることが雨漏りの原因です」というように使います。「装置を指す」場合は、水があふれるのを防ぐ工夫です。「洗面台のオーバーフロー穴の汚れが気になる」というように使います。

ここでは、2つのオーバーフローの対策についてお話ししますが、特に気をつけたいのが状態を表すオーバーフローです。雨漏りの大きな原因の一つですが、日ごろの管理や工夫で十分に対策をすることができます。

雨漏りの原因になるオーバーフロー

状態を表すオーバーフローは、雨漏りの原因です。そのままにしておくと、内装や家の骨組みにまで大きなダメージを与えます。オーバーフローを引き起こす箇所は主に2つです。

1.ドレン
2.雨樋

ドレン

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ドレンとは排水口のことです。屋根が地面と平行になっている陸屋根(ろくやね)やベランダ、バルコニーに設置されており、屋根にあるドレンを特に「ルーフドレン」と呼びます。ドレンは網状のドレンカバー(ストレーナ)でおおわれており、枯れ葉などのゴミが流れ込むのを防いでいるのですが、ここに問題が起こるとオーバーフローとなってしまうのです。

オーバーフローを起こすと天井やベランダの防水層の隙間から雨水が侵入、雨漏りを引き起こしてしまいます。

これを防ぐにはドレンカバーの掃除が一番!天気の良い日にでも屋根に上がって、ドレンの周りに枯れ葉などのゴミがたまっていないかチェック、取りのぞいてください。またベランダのドレンでよくあるのが、上にプランターなどが乗っていて状態がチェックできないケース。ゴミが詰まっているのをチェックできないばかりか、プランター自体が水の流れを妨げているケースもありますので十分にご注意をしてください。

嵐の前後にオーバーフロー予防
ドレンの掃除は定期的におこないたいものですが、特にチェックしたいのが強風の前後です。強い風が吹いた次の日は枯れ葉などが飛んで来てドレン詰まりの原因になります。屋上やベランダを掃除しておくとオーバーフローの予防になるでしょう。また台風が来るのが予想されるときにもドレンの掃除はおこなってオーバーフローを防ぎましょう。特に近所に公園があったり、街路樹が立っているお家は要注意です。

道具を使って詰まりを解消
ドレン周りのゴミを取りのぞいても排水がスムーズにおこなわれない。
こんな場合に必要なのは排水管の掃除、高圧洗浄機や長いワイヤーで詰まりを取り除くパイプクリーナーを使いましょう。特に重宝するのがパイプクリーナー、屋外の排水管はもちろん風呂場や洗面所の詰まりを解消するのにも使えます。


 

雨樋

オーバーフローとは?2つのメンテ方法をご紹介

屋根から落ちてくる雨を流すのが雨樋(あまどい)、四角いマスの形をした「集水器」まで水を集め、地面と垂直になっている縦樋へ流します。雨樋でオーバーフローを起こしやすいのが集水器、原因は雨水と一緒に枯れ葉などのゴミも集めてくるからです。
 
オーバーフローをそのままにしておくと壁などの隙間から雨水が侵入し、雨漏りを引き起こしてしまいます。これを防ぐには集水器そして雨樋の掃除です。ドレンの掃除と同じで天気の良い日にチェック、嵐の前後には特に念入りにゴミを取り除きましょう。
 
ゴミ以外が原因のケースも
またゴミ以外の原因でも雨樋のオーバーフローは起きます。集水器以外の場所でオーバーフローが起きているなら雨樋の傾斜が原因、スムーズに雨水が流れなくなっているのです。雨樋を支えている金具を調整してやることで解消されますが、雨樋自体が傷んでしまっているならば、業者に依頼して直してもらいましょう。雨樋の寿命は10〜20年とされています。
 
道具を使って解消
集水器周りのゴミを取りのぞいても排水がスムーズにおこなわれないときは、
縦樋の詰まりが原因です。ドレンの場合と同様に高圧洗浄機やパイプクリーナーを使いましょう。

装置を指すオーバーフロー

オーバーフローとは?2つのメンテ方法をご紹介

装置を指すオーバーフロー、洗面台やシンクの上の方に開いている穴のことです。役割は水があふれるのを防ぐことなのですが、よく見ると汚れがたまっています。気になる汚れはどうすればよいのでしょうか?
ここではオーバーフロー穴の掃除の方法を紹介します。

オーバーフローの汚れはクエン酸で
たとえば洗面台のオーバーフロー穴、最近に造られたものは手前に穴が開いていますから、目にする機会も少なくなりました。しかし、のぞき込んでみと黒く汚れている!この汚れの原因はカビです。
使うのは塩素系漂白剤です。少し吹きかけてしばらく待てば、スッキリときれいになります。

オーバーフローのニオイを取り除くには?
オーバーフロー穴が臭う!ということもあるでしょう。この原因は、おそらく排水管です。頻繁に水をためたりしていないのなら、臭いの原因はトラップ穴自体ではなく、排水管が曲がっている部分(S字トラップ)に汚れがたまっているのではないでしょうか?


ここでも役に立つのが、ドレンや雨樋の掃除で使う高圧洗浄機やパイプクリーナーです。オーバーフロー穴や排水口に差し込んで蒸気を当てたり、こすったりしてみてください。また、より効果があるのがパイプクリーナーです。髪の毛やせっけんカスが、ごっそり取れるのと同時に臭いも解決します。パイプ洗浄剤を使うのも効果があるでしょう。

まとめ

状態を指すオーバーフローを起こさないためには、日ごろのメンテナンスが大切です。ドレンや雨樋の掃除を定期的におこないましょう。より徹底的に掃除をするために役に立つのが、高圧洗浄機やパイプクリーナーです。パイプクリーナーは安価で、洗面台やシンクの詰まり解消にも役立ちますし、オーバーフローのニオイ対策にも使えるので、おススメです。