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ドレンとは?雨漏りの原因は排水口かもしれません

ドレンとは?雨漏りの原因は排水口かもしれません

箱のような外観の一軒家、地面と平行の「陸屋根(ろくやね)」はかっこいいですね。バルコニーの下が部屋になっている「ルーフバルコニー」、こちらも人気の仕様です。しかし陸屋根やルーフバルコニーを、雨漏りの原因になるからと懸念する方もいます。

しかし、陸屋根やバルコニーが雨漏りしやすいのではなく、陸屋根やバルコニーに付き物のドレンのメンテナンス不足が原因となっている雨漏りが多いのです。

ここでは、ご自身でできるドレンのメンテナンスの方法について述べます。また、これ以上はプロにまかせたいという線引きについても説明します。

ドレンのメンテナンス3つのポイント

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ドレンとは排水口のことです。陸屋根やバルコニーに降った雨は、ドレンへと流れる仕組みになっていますが、問題があると雨水はたまる一方です。陸屋根やバルコニーが水浸しになり、隙間から建物の内部へ雨水が侵入すると、雨漏りを引き起こしたり、建物の骨組みを傷めたりします。

ドレンのメンテナンスは大切です。とはいえ、たいしたことをするわけではありません。ポイントは「異物は取り除く」「隠さない」「掃除をしよう」の3つです。

カバーの異物は取り除く

ドレンには網状のカバー(ストレーナー)がかかっていますが、そこに落ち葉やゴミなどの異物はたまっていませんか?たまりすぎると雨水の流れをジャマし、大問題につながりますから、すぐに取り除きましょう。

もしもストレーナーが見当たらないとしたら、雨樋に異物が入り放題です。「雨漏りの原因はドレンから入ったボールだった!」というのは、決して珍しい話ではありません。「屋上 ストレーナー」で検索をかけると、製品が何種類もヒットしますから、ドレンの口径にあったものを購入しましょう。

ドレンを隠さない

バルコニーに植物を並べている風景をよく見かけます。目にも優しくて良い感じなのですが、ドレンが隠れてしまっている場合は問題です。フラワースタンドの下にドレンがあるのでは、状態のチェックができませんし、プランターや植木鉢からの砂も、ドレンつまりの原因になります。

植物を並べる場合には、ドレンを避けましょう。ドレンのまわりに砂などの異物がたまっていないか、チェックをおこない、マメに取り除きましょう。

ドレンの掃除をしてみましょう

ドレンのまわりはもちろん、ドレンへとつながる排水溝や、ベランダ全体の掃除は大切です。強い風が吹いた次の日や、大雨が予想される前日、落ち葉が増える秋は、ドレンの状態のチェックも兼ねて、掃除をする習慣をつけましょう。

雨水がドレンの周りにたまっているのを見つけた場合も、掃除が必要です。テレビ通販で人気の高圧洗浄器を使うのも効果的ですが、おススメしたいのが「パイプクリーナー」。長いワイヤーをドレンから雨樋へと差し込み、ぐりぐりと回転させることで、つまっている異物を取り除きます。価格も安い上に、洗面台や台所の排水口詰まりにも使えますから、購入を検討してみてください。

ドレンの掃除を怠ると

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ドレンのつまりをそのままにしておくと、建物の内部に雨水が浸入、雨漏りになったり建物の骨組みを傷めたりなど、高額の修理費を覚悟しなくてはなりません。完璧に防水がなされているような陸屋根やベランダでも、すき間はありますから、雨水がたまると侵入をゆるしてしまうのです。

 これが、陸屋根やルーフバルコニーに雨漏りが多いとされる原因です。ドレンのメンテナンスは忘れずにおこないましょう。

これ以上はプロにまかせましょう

ある程度のドレンのメンテナンスは、DIYで充分です。しかしDIYでは手に負えないトラブルも起こります。そんな場合は迷わずプロにまかせましょう。

掃除しても排水が悪い
パイプクリーナーを使ってもドレンの排水が悪いなら、雨樋に取り切れないほどの異物がつまっているケースや、雨樋自体に問題があるケースが考えられます。こうなるとDIYでは手に負えませんのでプロにお願いしましょう。


ドレンが壊れている・劣化している
チェックをおこなっていて、ドレンの損壊や、建物との間にすき間ができていることに気付くかもしれません。雨水が樋へと誘導されずに、隙間から建物の内部へと流れ込んでしまいますから、すぐにプロの修理が必要になります。

ドレン以外のメンテナンスも忘れずに

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陸屋根やバルコニーにメンテナンスが必要なのは、ドレンだけではありません。それ自体のメンテナンスは必要です。新築のときの防水性は、年々劣化していきます。
 
陸屋根やバルコニーの防水は、シートやFRPなどで作られた防水層と、それを守るトップコートの二重構造になっています。表面にひび割れができていたら、トップコートの劣化のサインです。寿命は10年程度ですから、越えているなら塗り直しが必要ですが、狭いバルコニーならDIYで充分に対応が可能です。
 
トップコートの劣化が進んで防水層が見えているようであれば、防水工事自体をやり直したほうがよさそうです。メンテナンス代が高額になるのを覚悟しつつも、雨漏りになるよりマシですから、プロに連絡をしましょう。

まとめ

陸屋根やバルコニーは、定期的な点検やメンテナンスが必要です。
雨から家を守っている陸屋根やバルコニーには、大変な負担がかかっていますから、ドレンや表面のチェックはこまめに行い、異常を見つけたら、なるべく早く手当をし、場合によってはプロの力を借りましょう。