皆さんはジョリパットという言葉を聞いたことがあるでしょうか。恐らくほとんどの人が聞いたことがないと思いますが、この商品は仕上げ材の名称で、目新しい製品ではありません。
今回、この記事ではジョリパットについて説明し、メリットとデメリット、そして特徴や費用などについてご紹介していきます。
ジョリパットとは?
ジョリパットとは砂などを塗料に混ぜたモルタル外壁用意匠性塗材のことです。この塗材はフランスで生まれ、日本では1975年にアイカ工業から発売され40年以上の実績を誇っています。
その間にも機能性、カラーバリエーション、骨材を使用した意匠開発などの様々な改良が施されている塗材です。カラーは180以上、デザインは100以上を揃え、オリジナリティある外壁作りに使われる傾向にあります。
また、ジョリパットは既存の外壁に再塗装できるので、リフォームにも使うことが可能です。さらに外装用に加えて、内装にも使えるもの、または内外装両方に使用できるものもあり、高耐候性タイプ、消臭抗菌タイプなど様々なラインナップがあります。
発想次第で自由なデザインが可能なジョリパット
ジョリパットはボーダーパターン、スクラッチパターン、ローラーパターンなど様々なパターンがあり、カラーバリエーション、デザインも豊富です。さらに、混ぜる骨材の大きさや量によって仕上がりに変化を持たせることもできます。
そのうえ、コテやローラー等による仕上げ手段で、外壁に模様をつけたりすることもできます。発想次第で自由なデザインが可能と言ってよいでしょう。
ジョリパットの施工費用は?
ジョリパットの施工に関しては、パターンによって施工の手間や塗材量が異なるため、違いがあります。ご参考に、主なパターンの施工費用目安を以下に書き添えます。
ボーダーパターン 3,800円/m2~
スクラッチパターン 3,800円/m2~
クリフパターン 4,000円/m2~
マテリアル 4,100円/m2~
この他にも様々なパターンがありますので、施工前に興味があるパターンについて確認されることをおすすめします。また、内装用のジョリパットは廉価帯のミラノライムストーン調5,000円/m2~、そして高級シリーズ フィレンツェトラバーチン調16,500円/m2~と幅広いバリエーションから選べる点が特徴です。
ジョリパットのメリット
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次にジョリパットのメリットについて紹介していきます。
耐久性が高い
ジョリパットは15~20年経ても耐久性を維持すると言われています。
但し、年月が経つと色あせや汚れが目立ってくる為、15~20年で塗り替えを行う例が多くなる傾向があります。
15~20年の耐久性があるということは、塗り替え頻度が減らせることを意味しますので、メンテナス費用をセーブでき、メリットと言えるでしょう。
耐候性にも優れる
太陽などの紫外線による色褪せがしにくい耐候性をもつ点は、ひとつのメリットと言えるでしょう。
さらに、下地のひび割れに追従する「可とう性」やヒビ割れしにくい「柔剛性」をあわせ持つ点も特徴。
さらに、耐火性・防火性、遮光性や遮音性に効果を発揮するシリーズ選択の余地もあります。
環境に優しい
ホルムアルデヒドの放散量がもっとも少ない等級F☆☆☆☆を取得している点も注目したい点。
さらに、ホルムアルデヒドの吸着・分解、調湿性能を有するシリーズや、消臭・抗菌機能を強化したラインアップもあります。
環境と健康に配慮した製品展開もメリットと言えるでしょう。
メンテナンス費用がかからない
もしジョリパットに汚れがついたとしても、シャワーの水をかけてブラシでこするだけで汚れを落とすことが可能です。
また油汚れなどは、中性洗剤を使用して、比較的簡単に落とすことができます。ただし、洗剤が残らないように水で洗い流すようにしましょう。
汚れの度に塗り替えをしなくても良いので、メンテナンス費用を抑えられ、経済的な点もメリットのひとつと言えます。
ジョリパットのデメリット
次にジョリパットのデメリットについて紹介していきます。
汚れが溜まりやすい
ジョリパットは自分好みの自由なデザインにできますが、一方でデザイン部分に汚れが溜まりやすいデメリットも持っています。その為、メンテナンス費用はかからないかもしれませんが、掃除などはこまめに行わないと、せっかくのデザインが汚れで台無しになってしまう可能性も。
このデメリットはデザインにこだわりを持つ人ほど大きくなる可能性が高く、シンプルな壁ではこのデメリットを感じる人は少ないかもしれません。
職人による仕上がりの違い
自由なデザインができるからこそ、職人の技術力で仕上がりが左右されるとも言えます。もし、技術力が乏しい業者に依頼をしてしまうと、自分の考えたイメージとほど遠い仕上がりになる場合も。
業者を選ぶときはジョリパットをどれぐらい施工してきたのか、その実例がホームページで紹介されているか等を確認しておいた方が良いでしょう。
高圧洗浄に向かない
外壁掃除に高圧洗浄機を使う人も多いでしょう。しかし、ジョリパットは高い水圧をかけると、内部まで水が入ってしまい浸透し、水分を溜め込みやすい塗材です。
表面は乾いたように見えますが、中まで浸透した水はなかなか乾きません。この為、高圧洗浄の使用は避けるようにしたいものです。
まとめ
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ジョリパットについて説明し、メリット・デメリットについて紹介してきましたがいかがでしたか?
施工やメンテナンスで留意すべき点もありますが、発想次第では自由なデザインの仕上がりが期待出来るので、外壁をおしゃれにしたいと思っている方にはおすすめです。
また、耐久性や環境および健康への配慮、そしてメンテナンスのしやすさ等に興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。外壁リフォームを考えているのであれば、自由度が高いジョリパットを検討対象に入れてみてください。