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根太とは?DIYにも役立つ、使い方や役割を解説します

根太とは?DIYにも役立つ、使い方や役割を解説します

根太という部材をご存じですか?あまり馴染みがないかもしれませんが、木造建築において足元を支える重要な部材です。私たちの生活を陰で支える名脇役ともいえるでしょう。根太について知っておくと、新築やリフォームの時に役立つかもしれません。

今回は、根太の役割や使い方を詳しく解説します。フローリングのDIYに使える知識も紹介するので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

根太はどこにあるの?その役割や、建築の詳しい話

根太とは?DIYにも役立つ、使い方や役割を解説します

根太は、「ねだ」と読みます。主に木造建築で使われる部材で、畳やフローリングの下に組まれており「支え」の役割を持ちます。

通常、畳やフローリングだけでは人や家具を支えきれません。その下に下地(捨張り用床板)を張りますが、この下地は一般的に厚さ12~15mmの木材でできた板。
8枚切りの食パンとほぼ同じ厚さですが、まだこれでは強度不足とされています。

そこで登場するのが根太です。この角材を適切な間隔で横に寝かせることで、私たちをしっかりと支えてくれる床となります。根太についてのもう少し細かい情報を確認しましょう。

・根太を置く間隔は、30cmまたは45cmが一般的です。フローリングの場合は30cm、畳の場合は畳自体にやや強度があるため、45cmが良いといわれています。

・根太の寸法は45×45mm、2階の場合は45×60mm程度とされています

・根太の素材は、ヒノキ、ヒバ、スギが推奨されています(『家づくりの基礎知識』日経アーキテクチュア編)。いずれも高い耐水性や腐りにくさが特徴の木材です。

さて、根太の役割を解説しましたが、実は根太は必ずしも必要な部材ではありません。今は根太を使わない工法もあるのです。

最近は根太レスの床も?様々な工法を紹介

根太とは?DIYにも役立つ、使い方や役割を解説します

木造住宅では一般的に「捨て張り工法」で床が組まれます。捨て張り用床板を挟むことで、床のたわみを防ぎ、かつ強度を保つことが可能です。

捨て張り用床板を使わない工法を「根太張り工法」といいます。コストや施工時間を削減できるメリットがあるのですが、捨て張り工法に比べて床がたわみやすく、踏むとギシギシ鳴りやすいといわれています。

根太を使わない「根太レス工法」という工法もあります。これは捨て張り用床板を厚くする代わりに根太を使わず、下にある部材に直接載せる方法です。地震や台風など、横向きに加わる力に対して強いというのが、その特徴とされています。

「自分の住宅はどんな工法なの?」と気になる方は、建築会社やハウスメーカーに問い合わせてみるとよいでしょう。

フローリングDIYに向けた、根太のもっと詳しい話

根太とは?DIYにも役立つ、使い方や役割を解説します

フローリングのDIY、特に畳からフローリングへのDIYでは根太の知識が必要とされています。畳を取り払ったことで生じた段差を、根太と捨て張り用床板の厚みで平らにする必要があるためです。自分で根太を調達して設置する場合は、根太の知識が要求されるといえるでしょう。

根太の購入はホームセンターでも可能ですが、「段差を埋めることができるかどうか」に気を付けて購入しましょう。45×45mmまたは45×60mmのどちらかの規格しかなく、ネットショップを検討すべきケースもあるかもしれません。また、細かな厚みの調整はベニヤ板で可能とされています。

根太を適切な長さにカットするために、丸ノコ等の道具も必要です。水平に配置するために、水平器もあるとミスを減らせるでしょう。

実際の設置では、先に解説しました根太の配置間隔(30cm)のとおりに並べるのが一般的です。この時の間隔とは、隣り合う根太同士の間の空間ではない点に注意しましょう。並んだ根太の右辺(左辺)から隣の根太の右辺(左辺)までの距離が、30cmになるように計測するのが正解といわれています。重い家具を置く部屋であれば、根太の間隔を狭めて本数を増やすことが推奨されています。

根太の知識が役立つ場面は、これだけではありません。「最近足元が沈む気がする」「フローリングがギシギシ鳴る」といった異変は、根太の劣化に基づくこともあるのです。根太は時に腐食してしまったり、白アリに荒らされたりとトラブルに見舞われることもあります。

業者に頼んで検査してもらうのが確実ですが、自分で床構造を見ることができる程度の根太の知識があれば気になったタイミングで確認してみましょう。

まとめ

根太は木造建築において、畳やフローリングの下で家具を支える重要な部材です。トラブルへ対処するためにも、DIYをする時のためにも、根太について知っておくと住みやすい家づくりに役立つでしょう。