洗面台は毎日使用する場所です。利便性や機能性をアップさせるには、適切な水栓選びも重要でしょう。一方で、水栓の取り付けや取り換えを行ったことがないので、どのような水栓を選択すればよいのかわからないという方もおられます。
そこで今回は、洗面用の水栓の種類や正しい選び方についてまとめました。洗面台のリフォームを検討されている方や洗面台の利便性の向上を考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
洗面用の水栓はおもに4種類
水栓は大きくわけると4種類あり、それぞれの機能性は異なります。水栓を購入する前に、4種類の水栓の特徴や水が出る仕組みを把握しておきましょう。
1.単水栓
単水栓は、水の止水や吐水だけを行うシンプルな水栓です。蛇口からは、水かお湯のどちらかしか出ません。
単水栓は、ハンドルをしめることで、スピンドルがコマをおさえて止水します。また、ハンドルを回すと、スピンドルがコマを緩めて吐水します。
おもな単水栓として以下のタイプがあります。
・横水栓
・自在水栓
・横型自在水栓
・カップリング水栓
・二口水栓
・散水栓
・立体水栓
・セラミック水栓
・厨房水栓
2.2ハンドル混合水栓
2ハンドル混合水栓は、ひとつの吐水口に水とお湯のハンドルがついた水栓です。単水栓と同じように、ハンドルの回し加減で吐水の量を調整します。
水とお湯は吐水口で混ざります。そのため、それぞれのハンドルを回しながら温度を調整できます。
おもな2ハンドル混合水栓として以下のタイプがあります。
・壁付けタイプ
・デッキタイプ
3.シングルレバー混合水栓
シングルレバー混合水栓は、ひとつのハンドルで温度や吐水の量を調整できる水栓です。ハンドルの上下で吐水の量をコントロールします。また、ハンドルを横に動かすことで温度の調整も可能です。
シングルレバー混合水栓にはさまざまなデザインがあり、洗面台のデザインに合わせやすいというメリットもあります。
おもなシングルレバー混合水栓として以下のタイプがあります。
・壁付けタイプ
・デッキタイプ
・ワンホール
・引き出しホース付き
4.サーモスタット混合水栓
サーモスタット混合水栓は、温度の調整ができるサーモスタットが組み込まれている水栓です。湯水の混合量を自動調節し、お湯が熱くなったり冷たくなったりすることがなく、安定した温度のお湯が吐水されます。
吐水の量は、ハンドルで調整します。また温調ハンドルでは温度の調整を行います。
おもなサーモスタット混合水栓として以下のタイプがあります。
・壁付けタイプ
・デッキタイプ
洗面台に水栓を取り付けるときの注意ポイント
洗面台に取り付けることのできる水栓には、さまざまなデザインやタイプがあります。ここでは、水栓を取り付けるときに注意したいポイントについて紹介します。
機能をチェックする
洗面台は、歯磨きや髪形のセットなどをする場所です。家族全員が毎日使用するので、洗面台の機能性をチェックしておくことは大切でしょう。
洗面台の水栓に取り付けたいおすすめの主な機能として、以下のものがあります。
・エコシングル水栓
多くの住宅では、シングルレバー混合水栓が取り付けられています。ハンドルの位置で吐水の温度を調整できるので便利です。一方で、レバー正面の位置でお湯が出てしまうので無意識のうちに無駄なお湯を使ってしまうというデメリットもありました。
エコシングル水栓は、正面の位置が水になっているので、お湯の無駄遣いを避けられます。そのため、毎月の光熱費を減らすことができるのでおすすめです。
・泡沫水栓
泡沫水栓の特徴は、気泡を含んだ状態で吐水されることです。水が周りに飛び散ることがないので、掃除の時間を短縮できるでしょう。また、肌にも優しいというメリットもあります。
・アクアオート
濡れた手でハンドルを触りたくない方は、アクアオートがおすすめです。センサー方式により、手をかざすと吐水します。ハンドル周りが水浸しになるのを防げますし、水の止め忘れを防ぐこともできるのでおすすめです。
・寒冷地仕様
寒冷地仕様のタイプには、凍結防止用の水抜栓がハンドルの下についています。北海道や東北地方などの寒冷地にお住まいの方には、寒冷地仕様がおすすめです。
水栓の高さをチェックする
水栓を取り付けるときには、水栓から洗面台までの高さをチェックしましょう。水栓を取り付ける位置が高すぎると、水がはねやすくなってしまいます。
小さな子どもがいるご家庭については、水栓の位置を低くしましょう。水栓の位置が高いと、子どもが使いにくく感じるだけではなく、転倒事故などが起きることもあります。
まとめ
洗面台は、家族全員が毎日使用する場所です。そのため、水栓を取り付けるときには、あらかじめ4種類のタイプを把握しておきましょう。
水栓を購入するときには、機能性をチェックしておくことも大切です。おすすめの機能として、お湯の無駄遣いを防ぐエコシングル水栓や洗面台の汚れを防ぐ泡沫水栓などがあります。家族で相談しながら、使い勝手のよいものを選びましょう。