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「段差スラブ(だんさすらぶ)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集466

■段差スラブ(だんさすらぶ)

「段差スラブ」とは「だんさすらぶ」と読みます。「段差スラブ」とは設備配管や床の仕上げなどの条件から、高低差のある構造体としての床スラブの総称です。

「スラブ」とはアパートやマンションなどの鉄筋コンクリートの建物における、上階の住戸と下階の住戸の間にあるコンクリート製の構造床のことを指しています。本来は平板や石板のことを指していますが、鉄筋コンクリートでは大梁や小梁と一体化して造られており、内部に碁盤の目のように入れられた鉄筋で強度を確保しているのです。

以前は平らな床であるフラットスラブが主流でした。しかし、最近ではキッチンやトイレのスラブに関して、他のスラブよりも10cmほど低くするケースが増えています。このときのスラブのことを段差スラブと呼びます。

段差スラブを設ける理由はバリアフリーへの対応のためです。キッチンやトイレには配管設備を設けなければならず、他の床よりも高くなる傾向があります。そのため、小さな子どもや高齢者にとっては、足を引っかけて転倒する可能性があるでしょう。

段差スラブの場合、キッチンやトイレの床を下げているので結果的にフラットな状態になります。そのため、転倒事故などのリスクを軽減できるでしょう。また、段差スラブにすると、リフォームの際のレイアウト変更がしやすいという利点も得られます。

一方で、段差スラブは工程が複雑になるので費用がかかります。そのため、業者と相談しながら決めるのがよいでしょう。

・参考:Watanabe「建築用語集」