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収納棚は一段だけ?ウォークインクローゼットのアイデア

ウォークインクローゼットを造る際に悩ましいのが内部の作り方。洋服を吊るすためのハンガーポールと、収納棚が主な構成となるのですが、高さや比重をどのように設置すればよいか、なかなか難しいもの。洋服の収納を主にするなら、収納棚をなるべく減らしてハンガーポールを増やすことがおすすめですが、すべてを可変棚にしておくというのも一つです。

 

 

ウォークインクローゼットに収納棚が少なくて良い理由

標準的なウォークインクローゼットの内装は、目ほどの高さにハンガーポールが造り付けてあり、その上に大きな棚が乗っているというものでしょう。これにローチェストが1本加われば洋服の収納は十分でしょう。

こんな話をすると「収納棚が少なすぎない?」という声が上がるものですが、なるべく棚は使わないのが、洋服の収納のコツだったりもします。

 

「吊るす」を中心にすれば収納棚は少なくて良い

洋服の収納は、可能な限り吊るすのがおすすめです。理由は手間がかからず、シワになりにくい上に、アイテムが見つけやすくなるからです。

手間がかからないとは、吊るす収納が主になることで、洗濯物をたたむという作業が軽減されます。洗濯物が乾いたらハンガーに吊るしたままウォークインクローゼットへ。吊るせばたたみジワの心配もありません。

下着類や帽子などの小物、バッグなど、吊るしようがないアイテムを除いて、カッターシャツやブラウス、パンツはもちろん、Tシャツもセーターも可能な限り吊るしてウォークインクローゼットに収納するというアイデアです。

 

収納棚が必要な分だけ、アイテムを活用する

下着類や小物はローチェストに、バッグなど吊るしようがないアイテムはハンガーポールの上の収納棚に置きましょう。これでウォークインクローゼットの中が整理できますが、中には「セーターなど型崩れしやすいアイテムは収納棚に」とか「バッグが多すぎて収納棚が必要」という場合もあるでしょう。

しかしウォークインクローゼットの中に、収納棚をしつらえる必要はありません。そのかわりに使いたいのが「吊り下げ収納」や「シャツホルダー」という名称で販売されているアイテムたちです。ハンガーポールに吊るすことができる布製の収納棚です。結構な収納力がある上に価格も手ごろで、使わなくなったらコンパクトにしまっておけるスグレモノなのです。

 

 

服以外の収納もあり得るなら、断然「可変式」がオススメ

ウォークインクローゼットの内装は、ハンガーポールの上に収納棚が一段というスタンダードなものをご紹介してきましたが、この造りには弱点があります。それは洋服の収納以外に使いにくいということです。たとえば、ウォークインクローゼットを本棚のように使いたいとか、書斎スペースとして活用したいというケースでは、ハンガーポールと収納棚の内装は使い勝手が悪いのです。

そんな場合は収納棚を、あらかじめ可変式にしておくことをおすすめします。

 

 

可変式の収納棚とは?

棚柱と複数のブラケット(棚受け)を利用して、収納棚やハンガーポールをしつらえます。棚柱にはブラケットを差し込むための穴が多数開いていますから、収納棚の間隔を自由に変えることができますし、ブラケットと棚板を増やすことで、大量の本やCDなどの収納にも対応します。

専用のブラケットを使えば、棚板のかわりにハンガーポールを使うこともできますし、幅が広い棚板を用いれば、机として使用することもできるのです。

 

可変式収納棚のおすすめブランド

棚柱とブラケット、ハンガーポールはブランド(メーカー)をそろえると失敗が少なくなります。バリエーションが豊富さと価格で検討するなら、「ロイヤル」というブランドがオススメです。クローム、ホワイト、ダークグレーとカラーバリエーションがあり、Web通販で、外出することなく入手できるからです。もともと店舗用の陳列棚で名前を成したブランドですが、近年は家庭用も充実しています。

(参考:株式会社ロイヤル  店舗内装・住宅向け収納用の金物、可動棚を中心とする製品案内)

 

可変式収納のピッチの考え方

ブラケットを取り付ける棚柱の間隔はピッチと呼ばれますが、ピッチはなるべく狭くすることがおすすめです。棚柱や壁にかかる負担が軽くなりますし、物を収納する場合の融通も効くからです。リノベーションの際には「ピッチはできるだけ狭く」と伝えましょう。

 

 

まとめ

上で述べたようなメリットを重視する方には「収納棚はなるべく造らず、ハンガーポールをメインにする」のが使いやすいウォークインクローゼットにする秘訣です。どうしてもたたんで保管する必要がある場合は、ハンガーポールに吊るすタイプの「吊り下げ収納」という便利なアイテムもあります。

また、ウォークインクローゼットを洋服の保管だけでなく多目的に使うなら、収納棚は可変式にすることがおすすめです。目的に応じて棚の奥行きや間隔、ハンガーポールとの差し替えも自由になりますから、使いやすいウォークインクローゼットに仕上がります。