住まいの収納が重要視されるにつれて、必須の設備になったのがウォークインクローゼットです。そして、注目されるようになったのがシューズインクローゼットです。これらは、人が入ることができる大型の収納という点で共通していますが、設置される位置や主に収納されるものに大きな違いがあります。
ここではウォークインとシューズイン、2種類のクローゼットの特徴や「ウォークスルー」というトレンドについてお話しした後に、ウォークインとシューズインのデメリットを考えていきます。
もくじ
ウォークインクローゼットはともかく、シューズインクローゼットって何？
ウォークイン（walk in）は「中に入る」という意味ですから、ウォークインクローゼットは、中に人が入ることができる衣料収納のことです。「WIC」と略されたりもします。ところが難しいのがシューズインです。どうやら和製英語らしいのですが「靴を履いたまま入ることができるクローゼット」という意味で良さそうです。
シューズインクローゼットとは？
シューズインクローク、シュークロークとも呼ばれるシューズインクロークは、人気の高い設備です。玄関に設置され、アウターや靴、アウトドアグッズなどが収納されます。よく似た言葉のシュークローゼットは、主に靴が収納されている「ゲタ箱」を指します。
「汚れもの」も収納できる
シューズインクローゼットとウォークインクローゼットに共通するメリットは、大きな収納力なのですが、靴を履いたままで使用するシューズインは、ウォークインに収納するには気が引ける、汚れが気になるものも収納しておけるメリットがあります。アウトドアグッズや自転車、三輪車、雪国なら除雪グッズなどを収納するのに最適です。
玄関から生活感が消える
玄関を占領しがちな「汚れもの」は、シューズインクローゼットに収納されます。スッキリした玄関になりますから、急な来客でもあわてることがなくなるでしょう。生活感がないキレイな玄関は、出勤・帰宅時を問わず気分が良いものです。
リビングも整頓される
寒い日の外出から戻った場合、アウターはどのようにしていますか？シューズインクローゼットがあれば、アウターや鞄を収納した後にリビングへ入ることができます。リビングでの脱ぎちらかしを防ぐことができますし、玄関・クローゼット・リビングというムダな生活動線をたどることもありません。
ウォークイン、シューズインのトレンドはウォークスルー
ウォークインクローゼットとシューズインクローゼット、共通して注目されているのがウォークスルータイプのものです。ウォークスルー（walk through）とは「通り抜ける」という意味ですから、2つ以上の出入り口を持ち、通り抜けができるタイプのクローゼットやシュークロークが人気となっています。
大きなメリットが以下の通りある一方で、デメリットはほとんどありませんから、ウォークインやシューズインのクローゼットを検討しているなら、ぜひウォークスルー化も考えてみてください。
生活動線が活きる
クローゼットやシュークロークをウォークスルーにするメリットは、生活動線のムダがなくなることです。入ったり出たりすることなく、一方通行で使うことができますから、身支度もスムーズになります。
アクセスが良い
ウォークスルーには2つ以上の出入り口がありますから、アクセスがスムーズになります。たとえばウォークスルークローゼットの出入り口を、寝室と脱衣場に設けることができたなら、家事の負担は大幅に軽減されるでしょう。ウォークスルーシュークロークの出入り口を、玄関とリビングに設けることができたなら、外出・帰宅時の動きがムダのないものとなります。
ウォークインクローゼット、シューズインクローゼットのデメリット
ここまで読むとウォークインクローゼットやシューズインクローゼットには、メリットしかないように感じますが、実は大きなデメリットがあるものです。
生活空間を圧迫する
ウォークインクローゼットやシューズインクローゼットには、人が入ることができる通路が必要になりますが、その空間は人が住むことができないデッドスペースになります。つまり生活空間に余裕がないにもかかわらず、ウォークインクローゼットやシューズインクローゼットにこだわるのは考えものなのです。
両者の設置を検討するのは生活空間に余裕がある場合です。たとえば玄関が妙に大きな間取りの場合、リノベーションでシューズインクローゼットを設置するのは大正解になります。
まとめ
空間をムダに取ってしまうのは、ウォークインクローゼットやシューズインクローゼットのデメリットですが、実はそれより大きなデメリットもあるのです。それは「ムダなものも貯めこんでしまう」というところです。収納力があるだけに何でもしまい込んでしまい、結果、収納がいくらあっても足りないという事態になるのです。
