ゴロンと床に横になり、何気なくフローリングを眺めるとツヤツヤしている。毎日掃除しているのになぜだろう。その原因は、人の足の裏の皮脂です。
無垢フローリングは、湿気の吸放出性も高く梅雨時期でも足触りがペタペタしない特徴があります。しかし、どうしても床に足の裏の汚れや皮脂がついてしまいがちです。床についた油や汚れは、ぱっとみではわかりませんが結構ついているもの。
皮脂などのこびりついた汚れを落としたいときは、水拭きがオススメです。
無垢フローリングも水拭きできる方法があります。水分を拭き取って乾燥させるのがポイントです。
今回は、無垢フローリングの水拭きの仕方をお伝えします。ぜひ挑戦してみてください。
無垢フローリングの水拭き掃除のやり方
無垢フローリングの水拭きにはいくつかポイントがあります。ポイントを押えて掃除してみましょう。
床の種類
無垢フローリングでも、表面がウレタン塗装されているものは一般的なフローリングと同じように掃除ができます。
水拭きできるのは、オスモやオイル塗装にあるような浸透系塗装やガラス塗装です。木の表面がコーティングされていないものであれば、ご紹介できる方法で水拭きができます。
準備するもの
特別なものは必要ありません。乾いた雑巾を数枚準備しておきます。
●掃除機
●雑巾 3~4枚
●バケツ
●洗剤(専用洗剤がオススメ|下に表記)
●雑巾が取り付けられるモップ(あると便利)
準備するものはこのぐらいです。雑巾が取り付けられるモップがあると、腰をかがめなくて済むので便利です。
水拭き掃除のやり方
綺麗にするための水拭きの手順を書き表してみました。最後に水分を残さないのがポイントです。
1.ある程度家具を移動しておく
2.掃除機で大きなゴミとホコリを取り除く
3.バケツに適量の洗剤を溶かして水拭きする
4.洗剤を取り除くため、絞った雑巾でふき取る(大切)
5.乾拭きして余分な水分を取り除く(大切)
6.風を通して乾燥させる
7.家具を元に戻す
大切なのは4と5です。
洗剤成分を残しておくと傷みの原因になります。また、洗剤が汚れを溶かして包んでいますがそのままにしておくと、汚れを取り切れません。2回ほど、きれいな雑巾で拭き取ります。
床が水で濡れたままだと同じく傷みやシミの原因になります。乾拭きをして余分な水分を拭き取るようにします。多少湿った状態ば自然乾燥で乾かします。
時間がないときは、濡れた雑巾で床を拭くだけでも効果的です。
水拭きに適した日
床に含まれる水分を乾燥させたいので、一番適しているのは湿度の低い晴れた日です。反対に、湿度の高い雨の日は避けます。
水拭きするときの注意点
水拭きをするときにいくつか注意点があります。特に注意したいのは、アルカリ性の洗剤を使わないこと。家の中にあるアルカリ性のものの代表が重曹です。
重曹は絶対に使わない
天然成分で、肌に優しいと洗剤代わりに人気の重曹。この重曹は、無垢の床材には絶対に使用できません。黒く変色する原因です。
重曹のアルカリ成分が無垢材の中に含まれるタンニンと結合して黒く変色してしまいます。もうほんと真っ黒になります。
これを戻すにはお酢を薄めたもの使い中和します。すぐに戻るわけではないので、根気よく戻す必要があります。
使う洗剤に注意
アルカリ性の洗剤は重曹と同じ現象が起こるので使えません。
家庭用中性洗剤も使えますが注意が必要です。
水でびちゃびちゃにしない
無垢材は水に強い性質がありますが、水でびちゃびちゃにしてしまうのはよくありません。床の裏まで水分が回ってしまうので、変色や変形の原因になります。
オススメの洗剤と道具
床は広いので効率よくお掃除したいところです。そこで効率的にお掃除できる道具をご紹介します。
オススメの洗剤
■ウォッシュアンドケア― / オスモ
いくつかある無垢材専用洗剤でおすすめなのがオスモのウォッシュアンドケアーです。
水で薄めて使うタイプですが、後から水拭き不要で1回で汚れを落とすことができます。お値段は少し高いですが、薄めて使うタイプなのと、掃除手間がグッと減るのでおすすめの洗剤です。
■白木専用洗剤 / リンレイ
無垢フローリング以外にも、白木の木部に使える洗剤です。
5~10倍に薄めて使います。最後に洗剤成分を落とすために水拭きが必要です。泡立たず、後の拭き取りが簡単です。
■家庭用中性洗剤
10倍以上に薄めて使います。洗剤で拭いた後、綺麗な雑巾で水拭きが必要です。家庭用洗剤でもアルカリ性のものは使えないので注意が必要です。
オススメの道具
■マイクロファイバータオル
床に繊維が残らず、掃除がしやすいのが特徴です。繊維も細かいので普通の雑巾より汚れがよく落ちます。
■雑巾が取り付けられるモップ
腰をかがめての床掃除はとても大変ですね。雑巾も付けられるタイプのモップが大活躍します。安いものではなく、ガッチリとしたものをお勧めします。床掃除はどうしても力が入りがちです。安い貧弱な製品だとあまり力を入れることができません。
少し高くても、しっかりしたものがお勧めです。
まとめ
今回は無垢フローリングの水拭きの仕方をお伝えしました。最後に水分を拭き取りしっかり乾燥させることがポイントです。
水拭きを行うと、びっくりするぐらい綺麗になります。ぜひお試しください。
参考
・床のメンテナンスブック,朝日ウッドテック株式会社,2018/10
・木材見本帳 第8号,株式会社マルホン,2019/01/18
・無垢フローリング専門店 木魂,無垢フローリング材のお手入れ・メンテナンスについて