サニタリールームは、洗面台を中心とした狭き空間ながら、歯磨きや手洗い、身支度など1日の中でも特に大切な空間です。ご家庭によっては、サニタリールームに洗濯機を設置している場合もあるほか、タオルやバスタオルに加え様々な衛生用品の収納場所としても活躍しています。
サニタリールームは「サニタリー」と言われているように、常に衛生的であって欲しいものですが、家族全員が使うとなると多くの汚れが発生します。
また、水まわりであるのとともに、多くの衛生用品が並ぶ湿気の多い場所ですから、汚れに加えカビも生えやすい空間です。
さらに、一般的なサニタリールームの広さは2畳と言われていますから、整理しづらく掃除も行き届かないことが頻繁に起こり得ます。それでもサニタリールームは常に清潔に保ちたいもの。
この記事では、リフォーム前にぜひ考えておきたいサニタリールームの機能性向上についてお伝えします。
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汚れやすいと同時に清潔感が必要なサニタリールーム
サニタリールームの大きさは一般的に2畳ほどと言われていますが、2畳では足りないと感じることも多いものです。
新築でもリフォームでも、設計段階でリビングやダイニングなどの部屋の間取りを優先すると、サニタリールームの間取りが実は足りなかったといった悲劇が起こり得ます。
設計当初は憧れていたホテル様の広いサニタリールームも、他の部屋の間取りを優先した結果、「2畳で十分なのでは?」といった結論となりかねません。
欧米では、浴槽やトイレ、洗面台が一体となったものが多く、洗面台を含めた「サニタリールーム」という空間があるのは日本ならではのようです。
キッチンを除いた水まわりの中では、浴室やトイレ空間が優先されるため、サニタリールームの間取りは後回しにされてしまいます。
「単なる脱衣所だから」ということで、狭くなりがちなサニタリールームですが、実はこの空間に置く生活用品や小物が多いものです。
歯ブラシ、歯磨き粉をはじめ、種々の衛生用品が立ち並ぶ洗面台、タオル類などで埋まる棚、予備の洗剤やたわしなどを保管する戸棚など、意外にも多くの物がサニタリールームに集中します。
これに加えて、日々の身支度や着替え、洗濯などもサニタリールームで行うとなると、やはり狭いサニタリールームでは使い心地が悪いものです。
これらのことを考慮に入れつつ、リフォームの設計段階からサニタリールームの間取りを十分取っておくことが、失敗しないリフォームのコツと言えます。
デッドスペースの有効利用で狭さを感じさせない!
サニタリールームは、新築当初やリフォーム直後などは十分そうなスペースに見えても、日がたつにつれて物が多くなり、そのうちスペースが足りなくなることもあります。特に洗濯機周りは、デッドスペースができやすい空間でもあります。
洗濯機の横や裏側のデッドスペースを活かして飾り棚などを設置すると、洗剤やバスタオルなどを置けるスペースが出来上がります。
また、洗濯機と洗面台が隣接しているレイアウトでは、洗濯機横に意外とスペースが開くことが多く、きっちりと収まる移動式の収納棚などをDIYすることもできます。
DIYだと時間がかかり面倒という方には、突っ張り棒やフックによるつりさげ収納、洗濯機に磁石を取り付けたマグネット収納なども考えられます。
また、市販のワゴンラックもちょうどよいサイズがあれば利用できます。その他には、洗面台の鏡裏や洗面台下の収納棚など、デッドスパースはかなり見つかるものです。
あるいは鏡や扉に吸盤をつけて、コップなどを引っかける収納方法もあります。それでもどうしても収納場所が不足して困るのなら、そもそものストックを抑えることも考えられるでしょう。
ただし、ここまでしてデッドスペースを活用しなければならないサニタリールームなら、一度リフォームを検討してみた方がよいかもしれません。
デッドスペースの有効利用は確かに大事ですが、空間が手狭になった分、お掃除やお手入れがしづらくなります。
鏡などを活用することにより空間を広く見せる方法も考えられますが、衛生面を考慮に入れると、やはりサニタリールームには十分な間取りを確保しておきましょう。
デザイン優先?機能優先?意外と奥が深いサニタリールーム
サニタリールームは清潔な空間として保ちたいものですが、そのためにはそれなりの空間が必要です。デッドスペースを活用し過ぎると、逆に清掃しづらくなるため、お手入れが行き届かなくなります。
リフォームの設計段階で2畳の広さで狭いと感じたのなら、迷わず広めのスペースを検討しましょう。その方がサニタリールームとしての機能を損なわず、心地よく使える空間に仕上がります。
このような観点からサニタリールームに関しては、もちろんデザイン性も大事ですが、最低限サニタリーとしての機能が損なわれないことを優先に、間取り検討をする必要があります。
リフォームを検討する際には、サニタリールームの間取りを確保してから、その他のお部屋の間取りを決めることで、リフォーム後のサニタリールームの機能性向上が期待できます。
まとめ
水まわり用品や衛生用品がたくさん置かれているサニタリールームは、衛生的にも常に清潔に保ちたいものです。
そのためには、サニタリールームにも機能を維持するためのスペースが必要です。
リフォーム検討の際は、サニタリールームの間取りがしっかりと確保できるように進めましょう。
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