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中古マンションのデメリット。リノベーション前提で探す時に注意が必要な3つのポイント

住まい探しで、価格も立地も広さも希望に叶う物件をやっと見つけたけれど、中古のマンションなのでどうしようかと迷う、ということもあるのではないでしょうか。条件はばっちりなんだけれど、新築でなくて本当に大丈夫なのだろうか、と漠然とした不安を感じてしまっていませんか。

そこで今回は、中古マンションのデメリ

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中古マンションは、安全性にデメリットがある?

中古マンションの安全性にかかわるデメリットになりうる問題として、耐震性能とアスベストには注意が必要でしょう。

耐震性能

まず、中古マンションは地震に弱い作りになっているのではないか心配、というポイントについて。建物の耐震性能については、物件による違いがあり、新築と同様に現在の耐震基準を十分に満たしている物件も多くあります。つまり、物件ごとに耐震性能を確認して選ぶことが重要になってくると言えます。

耐震性能を確認するには、築年がひとつの目安になります。1981年6月以降に建築確認を受けたマンションなら、建築基準法の「新耐震基準」が適用されていると判断できます。「新耐震基準」はひと言で言うと、震度6以上の地震に耐えられる建物でなければならない、という点がポイントです。

また、築年にかかわらず、「耐震基準適合証明書」のあるマンションであれば、現行の耐震基準を満たしていると判断できます。これは、建築士など専門家が耐震性能を検査した結果、その建物に耐震性能があることを証明する書類です。この証明書があるマンションなら、税制面でのメリットもあるので、購入前に確認するようにしましょう。

参考:新耐震基準法とは?旧耐震基準との違いや確認方法などを解説
参考:『耐震基準適合証明書』とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

アスベスト

発がん性があるなど健康に重大な被害をもたらすとされるアスベスト。現在では法律で使用が厳しく規制されていますが、以前は住宅でも壁や天井などの素材として使われていました。特に、1970~1990年代に建てられたりリフォームされたりした物件は、アスベストが使われている可能性が相対的に高いとされています。

一方で、2006年には「アスベスト含有率が0.1%を超えてはいけない」という厳しい規制が始まっていますので、それ以降のマンションであればアスベストを心配する必要性は低いといえるでしょう。

検討したいマンションにアスベストが使われているのか、正しい結論を知るには専門家の調査が必要ですが、マンションの施工・販売会社などに問い合わせてみるなどの方法もあります。

参考:ホームズ「アスベストが使用されている住宅やマンションの見分け方はあるのか?」

中古マンションは、構造や設備にデメリットがある?

「古い物件は間取りや設備が古くて使いにくい」というイメージを持つ人もいるかもしれません。それを今の生活スタイルに合わせて使いやすく変えられるのがリノベーションですが、中古マンションの中にはリノベーションが制限されてしまうような物件もあります。リノベーションでやりたいことができる物件なのか、見極めるポイントを見ていきましょう。

構造

マンションの構造で気を付けたいことのひとつが「壁式構造」と言われます。壁式構造のマンションは、建物を壁で支えて強度を出しています。そのため、部屋に壊すことができない壁があり、リノベーションの間取り変更が制約されてしまうケースもあるのです。

一方で、「ラーメン構造」と呼ばれる、柱と梁で建物を支える構造のマンションなら、部屋の中の壁を、より自由にレイアウトすることができるでしょう。ラーメン構造では、四隅の柱や天井の梁が室内に張り出してしまっていることも多いですが、スケルトンリフォームなど大幅な間取り変更を予定しているならば、壁式構造よりはプランを立てやすい傾向のようです。

床や天井

天井を高くして開放感を出したり、現し天井でインダストリアル調にしたりといったリノベーションが人気ですが、床や天井の構造によっては対応できないこともあります。

よく見るフラットな天井は、二重天井になっていることが多いです。躯体の下に配線などのためのスペースを取り、その下に化粧板を張って隠しています。床も、水回りなどを中心に、配管を床材で覆って二重床になっていることが多いでしょう。

しかし、築年の古い物件の中には、天井や床が躯体のコンクリートスラブになってしまっている「直床」「直天井」の物件もあります。この場合は、お部屋の天井高を上げることは難しいでしょう。また、直床・直天井では配管や配線が躯体と一体化していて、自由に動かせなかったり隠せなかったりすることもあります。

直床・直天井で配管や配線を隠そうとすると、室内空間が狭くなることも考えられます。室内の天井高や広さを求めるならば、二重床・二重天井になっている物件のほうが有利になることを覚えておくとよいでしょう。

配管

給水・排水のための配管は、内装を取り払ってからでないと状態を把握できないところがあります。工事を始めてから、配管の交換が必要であるとわかり、追加の費用が発生したり、間取りに変更が必要になったりすることも考えられます。

中古マンションの配管で注意したいポイントとして、パイプの素材と寿命があります。1970年代ごろまでに建てられたマンションは、亜鉛メッキ鋼管が使われていることが多いとされていますが、この配管は寿命が15年ほどで、劣化するとメッキが取れてサビが発生し、赤い水が出てくるという問題があります。

その後、塩ビ系素材など、サビにくく劣化しにくい素材の配管が主流となりましたが、それでも築30年ほどが交換を検討すべきタイミングとされます。中古マンションのリノベーションでは、その後も長く暮らしていくことなどを考えると、工事のタイミングで配管交換を推奨されるケースがありますので、想定しておくと安心です。

参考:マンションの配管工事|経年劣化による取り替え時期と見積もり

電気やガス、給湯器などの容量

中古マンションの設備で忘れずに確認しておきたいのが、電気やガスの容量や給湯器の能力です。キッチンにIHクッキングヒーターを入れたり、床暖房を付けたりしようとしたら、容量が足りずに断念、ということにもなりかねません。

IHや床暖房でなくても、現代の生活に役立つ家電は多くあります。エアコンや電子レンジを使ったらブレーカーが落ちてしまうようでは、安心して暮らしていくのは難しいかもしれません。物件選びの際には、電気やガスの容量についても忘れずにチェックしておきましょう。

中古マンションは、お金にデメリットがある?

中古マンションをリノベーションするための費用の支払いでローンを組むと、相対的に金利の高いリフォームローンを組むことになる場合がほとんどです。しかし、物件購入費用とリノベーション費用をまとめてローンを組めば、より金利の低い住宅ローンを利用することもできます。

また、住宅をローンで購入すると税金を減らしてもらえる減税制度がありますが、中古マンションでは利用できないこともあります。木造なら築20年以上、鉄筋コンクリート造なら築25年以上になると、住宅ローン減税の対象から外れてしまうからです。

資金計画やローンについては、タイミングも重要になってくるので、早い段階から検討してしっかり準備しておきたいところです。資金計画やローンについて相談に乗ってくれて申請などもサポートしてくれるリノベーション会社を選ぶとよいでしょう。

参考:マンション築浅・築古のメリット&デメリット

現地で確認したい内見チェックポイント

中古マンションでは、購入する前に現物の建物や立地を確かめることができるメリットもあります。現地を訪れることでわかること、実感できることは少なくありません。内見のチャンスがあるなら、次のようなポイントに注意してよく観察してみてください。

●管理状態

マンションの管理状態を知るには、エントランスや郵便受け、廊下、外壁など共用部分の状態をチェックしましょう。チラシが置きっぱなしになっていたり、掃除が行き届いていなかったり、また外壁などが損傷したまま放置されているような管理状態では、不安を感じてしまいますね。

●住民の様子

既に入居している住民についても情報を得ることができます。共有部分だけでも、駐車場でよく見る車種や駐輪場にある自転車の大きさや種類などで、どのようなライフステージの世帯が多いのか、ある程度想定することもできるでしょう。

●お部屋の快適さ

日当たりや風通し、周囲の騒音の程度などは、はやり現地で確認するのが確実です。できれば時間帯を変えて何回か訪れると良いでしょう。

●管理組合に書類などを見せてもらう

内見で管理組合や販売会社と接触するタイミングがあれば、管理規約や、耐震などの証明書、修繕の記録、建築時の図面などを確認させてもらうよう頼んでみましょう。

●プロに同行してもらう

中古マンションにはリノベーションの制約になりかねない側面もあります。内見するマンションが、求めているリノベーションができる物件なのか、プロの目線でチェックしてもらうと安心ですね。

まとめ

中古マンションをリノベーションする前提で探すときに、中古ならではのデメリットになりそうな3つの要注意ポイントを見てきました。多くのポイントは、中古マンションそのものの問題ではなく、よく確認して選んだり対策を取ったりすれば、十分に回避できる内容だとおわかりいただけたのではないでしょうか。

プロのサポートも上手に使って、理想のリノベーションができる中古マンションを探してみてください。

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