インテリアに色でアクセントをつけてみたい。そんな時はいつもの「好きな色」「無難な色」だけではなく、その年のトレンドカラーを意識して加えてみると、お部屋を今年らしくアップデートできます。

色の権威であるアメリカのPantone社（以下パントン社）は2022年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」に、新色のVery Peri（以下ベリーペリ）を選定しました。トレンドカラーとしてあらゆる分野で注目の新色ベリーペリとはどのような色なのか、インテリアに気軽に取り入れられるアイデアと共にご紹介していきます。

2022年トレンドカラー、ベリーペリってどんな色？

ベリーペリは、端的に言えば淡いパープル、と表現できるでしょう。パントン社の「カラー・オブ・ザ・イヤー」23年の歴史の中で初めて、今回のためにクリエイトされた完全な新色です。さらに詳しくみていきます。

ベリーペリの色あいと意味

パントン社によれば、ベリーペリは赤紫の色味を帯びたダイナミックなペリウィンクルブルー。ブルーの持つ誠実さと不変性、レッドの持つエネルギーと興奮を融合させた「最も幸せで暖かいブルー」で、変革の時代を活気づけ、人生を書き換えるような新たなビジョンへと導く、といった意味あいが込められているのだそう。

ペリウィンクルブルーという既存色は、periwrinkle、和名をツルニチニチソウという青紫の花を咲かせる植物の名前が由来になっています。ここに赤紫を足していきいきと華やかに、と捉えていくと、ベリーペリという名前の意味とともに、その独特な色あいをより深く理解できそうですよね。

トレンドを決める！パントン社の「カラー・オブ・ザ・イヤー」とは

パントン社は、あらゆる業界で国際的スタンダードとなっている色見本帳「パントン・マッチング・システム」の販売元で、アメリカのニュージャージー州に本社を置いています。

パントン社の事業部門のひとつであるパントン・カラー・インスティテュートのカラーエキスパートが、独自のトレンド分析をもとに毎年12月に発表する翌年の流行色「カラー・オブ・ザ・イヤー」は、2000年に始まって以来、インテリア、ファッション、インダストリアルデザイン、製品パッケージ、グラフィックデザインを含む多数の業界に影響を与え続けていると言われています。

ベリーペリのエッセンスをインテリアに取り入れてみよう

パントン社は「新しいモダニティを示唆するベリーペリを室内装飾で用いる場合、遊び心のある新鮮な感覚をインテリアにもたらし、普通とは違うカラーコンビネーションで空間に活気をつける」と説明しています。
寒色と暖色の良いところを併せ持つ中性色であるパープルは、実は季節を問わず使い勝手の良い色でもあります。ここではベリーペリのエッセンスを気軽にインテリアとして取り入れるための、4つのアイデアをご紹介していきます。

食卓周りに取り入れる

家族や友人と食卓を囲む際のテーブルセッティングに使うプレイスマット、ナプキンや食器、またその周辺の花瓶、キャンドル、アートなどの小物からベリーペリを取り入れてみましょう。落ち着きの中にも華やかな印象をプラスした素敵な空間を演出してくれます。

寝室に取り入れる

寝室のようなリラックスしたい空間でも、ニュアンスのあるパープルの色合いはよく馴染みます。枕カバーやクッション、タオルなどのファブリックアイテムなら新しいカラーも気軽に試すことができますね。

リビングに取り入れる

ベリーペリと相性のいい配色をまとめたパントン社のカラーパレットを見ると、インテリアのベースでよく使われる白、ベージュ、グレーやくすみ系のアースカラーなどとも相性が良いことが分かります。家具やカーテンなどの広い面積で大胆に取り入れても、ポップな彩りがアクセントになった印象的な空間になります。

子供部屋に取り入れる

色使いによる遊び心を反映させやすい子供部屋を、トレンドカラーでリフレッシュしてみましょう。パープル系のカラーはアメリカでも、子供達のアイテムによく使われる人気定番色です。ベリーペリは単色だと大人っぽい印象ですが、明るめの色合いでアクセントウォールにしたり、ドットや小花などファブリックアイテムの柄の一部として取り入れることで可愛さが増します。

まとめ

いかがでしたか。パントン社は、2018年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」でウルトラ・バイオレットというシックなスミレ色を選んでいて、インテリアやファッション業界におけるこのカラートレンドの流れは数年前から続いています。

慣れない色味で心配な方は、まずは小さめの雑貨や、ソープやバスソルトなどの日用消費財から試して自分のフィーリングに合うか様子を見てみる、というのもひとつの方法です。いつものアイテムに少し色の変化をつけるだけでも、新鮮な気分が味わえますよ。

2022年トレンドカラーの新色ベリーペリを上手に取り入れたフレッシュな空間で、素敵なおうち時間を過ごしてくださいね。

writer：チチ（アメリカ在住）