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あなたは布団派?ベッド派?小上がりの寝室で快適な睡眠を

あなたは布団派?ベッド派?小上がりの寝室で快適な睡眠を

住宅に小上がりのスペースをつくる場合、どの部屋につくるかで使い勝手は大きく変わります。一般的にはリビングに取り入れることが多い小上がりですが、寝室につくるという方法もあります。

寝室に小上がりをつくることで、どのような使い勝手になるのでしょうか。小上がりのメリットやデメリット、さらに寝室の小上がりの素材選びについてもご紹介します。

小上がりとは

あなたは布団派?ベッド派?小上がりの寝室で快適な睡眠を

段差で区切られ、床が少し高くなったスペースを小上がりと言います。住宅では、リビングの一角に取り入れるのが一般的です。小上がりにすることで、フラットな空間にはないメリットが生まれます。しかし、反対にデメリットもあります。どのようなメリット・メリットがあるのか、それぞれみていきましょう。

小上がりのメリット
まず、段差の部分に収納をつくれます。収納の形はさまざまです。収納ボックスにキャスターを付けて自由に移動させられるものや、引き出しタイプ、小上がりの床の部分を開けられるようにする上開きタイプなどがあります。収納したいものに合った形を選びましょう。

さらに段差ができることで、ベンチやソファのように座ることも可能です。正座の姿勢や床に直接座るのが苦手な場合も、イスのように座れて楽な姿勢をとれます。また、少し高くなっていると他の部屋などからのゴミやホコリも入りにくいでしょう。

小上がりのデメリット
バリアフリーではないため、段差の昇り降りが将来的につらくなる可能性があります。また、特に小さい子供にとっては段差が危険な時期があり、目が離せないと感じることもあるでしょう。

お掃除ロボットを使用している家庭では、自動で昇り降りができないため、一度で掃除が終わらないというデメリットもあります。また、フラットな部屋にするよりも費用がかかるでしょう。

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小上がりのある寝室

このような小上がりを寝室につくると、ベッドのような感覚で寝られます。床に直接布団を敷いて寝るのが苦手なベッド派の方の場合でも、段差のおかげでホコリなどは入りにくくなります。布団派の方にとっても、それまで使っていた布団をそのまま使用できます。

たとえば、夫婦2人・子供2人の4人家族の場合、子供が小さいうちは家族みんなで寝ることも多いかと思います。その際、ベッドだと狭く感じることもありますが、布団であれば必要なだけ気軽に増やせます。みんなで寝られる大きなベッドを買っても、子供が大きくなれば一人で寝るようになる子も多いでしょう。長いライフステージの中で、柔軟に対応できるという良さがあります。

小上がりはリビングにつくるのが一般的ではありますが、リビングは家族がよく動く場所で、生活動線となることも多いでしょう。その点、寝室であればリビングほどの人の動きはなく、段差によるつまずきの危険性は下がります。また、リビングに小上がりをつくると部屋が狭く感じることもありますが、独立した部屋である寝室ならその心配はありません。

寝室の小上がりの素材は?

小上がりの素材には、畳やフローリングなどがあり、それぞれ強みや手入れの仕方も異なります。毎日使う寝室なので、使いやすさも考えて選びましょう。


 

あなたは布団派?ベッド派?小上がりの寝室で快適な睡眠を

畳は日本人になじみのある和の雰囲気で、い草の香りによるリラックス効果もあります。部屋の湿度を調節する機能もあるため、梅雨や夏のジメジメした季節は湿気を吸収し、冬は乾燥を防いでくれるでしょう。断熱性能もあり、夏は涼しく、冬は暖かいという効果もあります。さらに遮音性能もあり、足音や物音などを吸収します。

ただ、畳は汚れが付きやすく、コーヒーやジュースをこぼすとシミになりやすいでしょう。湿気を吸収した畳はダニやカビが発生しやすくなるため、こまめな換気が必要になります。また、長く使うためには、畳の裏返しや表替えなどの定期的なメンテナンスも必要です。日焼けによって退色することもデメリットとして挙げられます。


フローリング

あなたは布団派?ベッド派?小上がりの寝室で快適な睡眠を

住宅の床に多く取り入れられているのがフローリングです。飲みこぼしや汚れなども落としやすく、日頃の手入れも比較的簡単でしょう。フローリングの中には、無垢材という自然な木材を使用したものがあります。無垢材フローリングであれば、畳のように湿度を調節する機能があり、木の香りも楽しめるでしょう。

ただ、布団を直接敷くと寒く、さらに体が痛いと感じることがあります。厚みのあるマットレスを使用したり、下にじゅうたんなどを敷いたりするとやわらぐでしょう。また、フローリングによく使われる素材に集成材という人工的な木材がありますが、こちらは無垢材のような調湿機能がありません。睡眠中は汗をたくさんかくため湿気がこもり、さらにホコリや髪の毛が栄養源となってカビが発生する可能性があります。こまめに布団の上げ下げをしたり、吸湿マットや除湿シートを布団とフローリングの間に敷くなどして対策しましょう。

まとめ

寝室に小上がりをつくることで、布団でもベッドのような感覚で寝られます。段差によるデメリットもありますが、収納が増えたり、ホコリが入りにくくなったりとメリットも多いです。

寝ている間は汗をよくかくため、寝室の小上がりには湿気対策も必要です。どのような素材にするかは、その機能や使い勝手なども考慮して決めましょう。