Column

トイレに手洗いカウンターを設置したい!〜設置前に確認したいこと

トイレの手洗い場と言えば、以前はトイレタンクの上部に設置されているのが当たり前でした。しかし、最近ではタンクレストイレが普及し、室内に専用の手洗いカウンターをつける家も増えていますよね。使い勝手はいいけれど、どうしてもスペースが必要になります。

今回は、そんな手洗いカウンターの設置を検討する前に確認しておきたいことを総まとめ。この記事を参考に、自宅に手洗いカウンターを設置すべきかどうか考えてみましょう。

手洗いカウンターのメリット、デメリット

トイレに手洗いカウンターが付いていると、漠然とおしゃれな印象を抱きがちかもしれません。要はメリットに目がいくものですが、反面デメリットもあります。まずは、トイレに手洗いカウンターを設置するメリット・デメリットを順番にご紹介していきましょう。

手洗いカウンターを設置するメリット

  • 小さな子どもやお年寄りでも手が洗いやすい
  • トイレの中で手を洗えるので、ドアノブが汚れない
  • 洗面台をトイレの近くに設置する必要がない
  • トイレの手洗いでも石鹸が使える
  • デザインや配置にこだわればおしゃれ度がアップする

トイレの中で手を洗えるという点では、従来のタンク上部についている手洗いも同じこと。しかし、小さな子どもやお年寄りにとって、便器の背後まで手を伸ばして洗うのは結構大変な動作であることも。手洗いカウンターなら家族全員が使いやすい手洗いを実現できます。

また、新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけとなり、今後は一層衛生的な環境が求められる時代。手洗いカウンターであれば石鹸を設置することもでき、家のトイレでもしっかりと感染対策が可能になります。

手洗いカウンターを設置するデメリット

  • 設置するスペースが必要
  • 設置コストが余分にかかる
  • 水回りが増えることになるので掃除が面倒
  • カウンターから飛び散った水による掃除の負担増

デメリットとしては、余分なスペースやコストが必要になることが第一に挙げられます。特にマンションのトイレは0.4坪タイプという小スペースのものが多く、手洗いカウンターを設置すると圧迫感があるかもしれません。設置するには工事費もかかりますし、デザインにこだわれば製品のコストも上乗せされます。

意外と見落としがちなデメリットがメンテナンスの大変さ。家の中で掃除が面倒な場所と言えば、お風呂・トイレ・キッチンといった水回りです。手洗いカウンターを設置することで、水回りの掃除箇所が増えることになりますから、その分掃除の手間も増えるというわけです。掃除が面倒と感じるなら、汚れにくいカウンターや掃除しやすいカウンターを選ぶ必要がありますね。

タンクレストイレは手洗いカウンターが必須?

トイレには大きく分けて次の3種類があります。

  • 組み合わせ型トイレ:便器、便座、タンクが独立しているタイプのトイレ
  • 一体型トイレ   :便器、便座、タンクの3つが一体化しているタイプのトイレ
  • タンクレストイレ :タンクがなく、便器と便座が一体化しているタイプのトイレ

組み合わせ型と一体型はタンクの上に手洗いが設置されているものが大半なので、あえて手洗いカウンターを儲ける必要はありません。タンクレストイレだけは手洗いがないので、別途手洗いカウンターを設置することが推奨されています。

ただし、タンクレストイレだからと言って、必ず手洗いカウンターを設置しなければならないというわけではありません。例えば、トイレと洗面台が隣接している間取りであれば、トイレ使用後に洗面台で手を洗えば解決しますよね。トイレ個室内のスペースが限られているなら、外に洗面所を設置するというのも有効な方法。

タンクレストイレ=手洗い場が必須、ではなく、家の間取りや動線を検証した上で、トイレ内に設置するのか外に設けるのか、あるいは洗面台で役割を兼ねるのかを考えるといいでしょう。

手洗いカウンターの設置費用はどれくらい?

手洗いカウンターの設置には追加でコストがかかることは、先ほどご紹介した通りです。それでは実際にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。続いては、既存のトイレに手洗いカウンターを追加設置する場合の費用相場をご紹介します。

  • シンプルタイプ    :12〜15万円
  • カウンター付タイプ  :14〜17万円
  • キャビネット付タイプ :16〜19万円
  • 埋め込みタイプ    :18万円〜

 (出典:リフォマ)

追加で設置するとなると、ただ手洗いの設備を取り付けるだけでいいというわけではなく、新たに配管を引く必要もあります。そのため、ある程度まとまったコストがかかってくるのです。埋め込みタイプとなれば、壁に手を加える必要があるのでコストはさらに上振れ。省スペース化のためにタンクレストイレへ交換するとなれば、その分も見込まなければなりません。

ここでご紹介した費用相場はあくまで一例であり、家によって費用はさまざまです。設置を検討する際には、業者に見積もりを依頼してみるといいでしょう。

まとめ

トイレに手洗いカウンターを設置することは、メリットもあればデメリットもあります。余分なコストもかかりますから、「手洗いカウンターを設置したい理由は何か」「どのような使い方をするのか」という点をしっかりイメージしておくことが重要です。手洗いカウンター設置一択ではなく、他の方法も合わせて検討しながら、自宅に合った方法でのトイレリノベーションを実現したいところですね。