トイレのリフォームをする際に悩むことのひとつとして手洗い場の位置があります。独立させた方がよいのか、それとも手洗いが付いたトイレを購入した方がよいのか、悩む方もいるのではないでしょうか。
そこで今回のコラムでは、タンクに手洗い器が付いたトイレのメリットとデメリットをご紹介します。さらに、タンクのお手入れ方法についてもまとめました。トイレのリフォームを検討している方は、この記事を参考にしてください。
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手洗い付きトイレのメリットとデメリット
洋式トイレのタイプはタンク付きとタンクレスの2種類です。タンク付きのトイレには、手洗いが付いているタイプと付いていないタイプがあります。ここでは、手洗い付きトイレのメリットとデメリットをご紹介します。
手洗い付きトイレのメリット
手洗い付きのトイレには主に経済面でのメリットがあります。手洗い付きトイレのメリットは以下の3つです。
- 停電時でも使用できる
タンクレスのトイレは電気を使用して水を流します。通常時には問題ありませんが、停電時に水を流せなくなるタイプも多いので注意が必要です。手洗い付きタイプは水を流すだけなら電気を使わないので、いつでも安心して使えるでしょう。
- 壊れにくい
手洗い付きのトイレはタンクにためた水を流すシンプルとも言える構造です。水漏れなどのトラブルが発生しても、部品交換だけで済むでしょう。一方でタンクレスのタイプは電気を使用するので、構造も複雑と覚えておいてください。
温水洗浄便座付きのトイレが故障した場合、タンク付きのトイレなら便座部分だけの交換で済みます。一方でタンクレスのトイレはトイレ全体を交換しなければなりません。そのため、故障箇所によっては高額の修理費用がかかるでしょう。
- 省スペース
手洗い付きのトイレの場合、新たに手洗いカウンターを設置せずに済みます。そのため、省スペースで使えるでしょう。
手洗いタンクのデメリット
手洗い付きのトイレにはデメリットもあるので、前もって把握しておきましょう。手洗い付きのトイレのデメリットは以下の3つです。
- 水道代がかかる
タンクレスタイプのトイレと比べた場合、タンクが付いているトイレは、より水道代がかかります。タンクレスタイプのトイレは使用後に電気で水を送り込みますが、タンク付きのタイプは一度タンクにためなければなりません。
節水型タイプのトイレはタンクの容量が4Lほどですが、従来型のトイレのタンクは13Lの容量です。一度に大量の水を使うので水道代がかかるでしょう。
・参考:桶川工業「トイレの節水はやってはいけない!? ~安全な節水方法をお教えします~」
- 掃除の手間がかかる
タンク付きのトイレは、定期的にタンクの中を掃除しなければなりません。タンクのフタを開けての掃除には、手間もかかるでしょう。
- 小さな子どもには使いづらい
手洗い器が高い位置にあるため、小さな子どもには使いづらいという声もよく聞きます。また、注意して手を洗わないと、周囲に水が飛び散ることもあります。場合によっては、壁紙を水で汚してしまうかもしれないので、注意しましょう。小さな子どもが使用する際には、足台などを用意することをおすすめします。
トイレタンクの水
手洗い付きのトイレの設置を検討されている方の中には、トイレの水は清潔なのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか。ここでは、トイレの水の衛生について解説します。
手洗い用の水は清潔
住宅にもよりますが、一般的にトイレの手洗いの水はキッチンの水と同じように上水を使っています。トイレの水は手洗い器からタンクに流れ込む構造です。従って、手洗い器の水はきれいと言えるでしょう。
ただし、一部の住宅では中水と呼ばれる水を用いている場合もあります。中水とは雑用や工業用として使われる水のことで、飲用には適していません。そのため、飲用として使うのは避けましょう。
タンクの中の水は不衛生
一方で、タンクの中の水は上水を使用している場合でも飲まないようにしましょう。タンクの中の水は時間が経過しており、雑菌が繁殖している可能性もあります。
災害時の緊急用として、タンクの水の活用を考える方もいるでしょう。調理や飲用以外でならタンクの水も利用できると覚えておいてください。
手洗い付きトイレの掃除の方法
手洗い器やタンクの中は菌が繁殖しやすく、場合によっては水アカやカビが付着していることもあります。定期的に掃除をして清潔な状態を保ちましょう。
手洗い器の掃除では中性や酸性の洗剤がおすすめです。水アカはアルカリ性なので、酸性の洗剤を使用すれば比較的簡単に汚れを落とせます。スポンジなどを使って表面を傷つけないように丁寧に掃除しましょう。
手洗い器が汚れている場合、タンクの中も汚れている可能性があります。タンクの中は湿気がこもりやすいので、カビが付着している場合もあります。洗剤をかけた後にブラシを使って汚れをかき出しましょう。
まとめ
手洗い付きタンクには停電時でも使用可能、シンプルな設計で壊れにくいなどのメリットがあります。一方で掃除の手間がかかる、水道代がかかるといったデメリットもあるので、それぞれを比較検討してから購入を決めるとよいでしょう。
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