浴室のリノベーションをする場合、どんな素材にしようか悩むこともあるでしょう。浴室をはじめ、キッチン、洗面台、トイレなど水回りでよく見られるタイルですが、多くの場所で活用されるのには理由があります。タイルを使用することの魅力とは何なのでしょうか。また、タイルを使用する際の注意点もありますのでみていきましょう。最後に浴室によくある悩みをふまえて、浴室タイルの選び方についてもご紹介します。

タイルはデザイン性と機能性が魅力

浴室の床や壁などにタイルを使用することで、見た目や機能面において様々な良いところがあります。詳しくみていきましょう。

デザイン性がある

タイルの色、デザインのバリエーションは豊富です。床や壁に使うタイルの組み合わせ次第で、様々な雰囲気のお風呂に仕上がります。好みのものを選ぶ楽しさがあるでしょう。また、タイルのサイズの種類も様々です。

オリジナリティが出せる

最近の住宅の浴室は、防水性が高くデザインも様々な、ユニットバスが主流です。しかし、例えばヒノキ風呂にしたいなどといった、こだわりの部材を取り入れられないこともあります。その点、従来型の在来工法の浴室であれば、自由度は高いです。タイルを含め、お気に入りの素材を取り入れたオリジナリティのある空間になるでしょう。

機能的な面もうれしいポイント

耐久性、耐火性、耐水性、耐熱性といった多くの特徴を持つタイルは、機能的と言えます。タイルは、その耐水性や耐久性の高さなどから、キッチンや洗面台などの水回りによく使用されています。

汚れやカビが落としやすい

湿気がある浴室内は、カビが発生しやすい場所です。また、髪や体を洗う際に、石けんカスや皮脂汚れが床や壁に付着します。タイルに付着した汚れや水あか、カビなどは、落としやすいでしょう。抗菌や耐汚加工が施されたタイルもあります。

タイルの浴室は施工期間の長さやヒビ割れに注意

デザイン性が高く、機能的で手入れのしやすいタイルですが、知っておきたい注意点もあります。

施工に手間と時間がかかる

タイルを張る前に、基礎をつくったり下地材で、防水加工をしたりといった工程が必要です。工場でつくられた壁や天井などのパーツを、現場で組み立てるユニットバスに比べると、タイルを使用した浴室の施工期間は長くなります。

タイルにヒビ割れが生じることも

タイル自体に、ヒビが入ることもあります。軽度なものは、補修材などで修理できることもありますが、ヒビ割れを放置するのはおすすめできません。ヒビ割れた部分から、壁や床の内部にまで水が浸入すると、基礎の部分を劣化させてしまう場合があるからです。ヒビ割れなどを見つけた際は、早めに補修しましょう。割れたタイルだけを張り替えるといった、簡単な補修で済む場合もあります。

タイルの目地に汚れやヒビが生じることも

タイルとタイルの間には、目地とよばれる継ぎ目の部分があります。目地は、タイルの大きさの誤差を整えたり、接着力を高めたりするのに必要なものです。タイル自体に付着した汚れやカビは、取りやすいですが、目地は、水分が残りやすく、汚れが付きやすいです。気になる場合は、防カビ仕様や抗菌加工がされたもの、速乾性のあるものなど、手入れのしやすさを考えられた目地材を選ぶと良いでしょう。また、経年劣化によって目地にヒビが入ることもあります。

浴室によくある悩みを解消するタイル選びを

浴室によくある悩みとして、水あかが付く、床や壁が乾きにくい、カビが生える、床が滑りやすいなどといったことが挙げられます。このような悩みを少しでも解消するために、浴室に使うタイルを選ぶ際のポイントをご紹介します。

床には滑りにくいタイルを

浴室内で転倒する事故を防ぐためにも、床に使用するタイルは、滑りにくいものがおすすめです。特に小さい子供や高齢者のいる家庭では、注意が必要でしょう。

手入れのしやすさを考えられたタイル

髪や体を洗う浴室は、皮脂汚れや石けんカスが床や壁に付着します。タイルに付いた汚れは落としやすいですが、抗菌や耐汚加工がされたタイルを選ぶことで、さらに手入れがしやすくなるでしょう。

大判タイルは手入れしやすい

タイル自体よりも、目地に水分が残りやすくカビが生えやすいです。そのため、目地を少なくできるように大きめのタイルを選ぶのも有効な方法でしょう。

乾きやすいタイル

湿気の多い浴室内は、床や壁が乾きにくいものです。乾きが悪いことで、カビが発生しやすくなります。さらに、濡れた床は滑りやすいです。衛生面や安全性を考えて、速乾性のあるタイルを選ぶと良いでしょう。

まとめ

タイルは、デザイン性がありオリジナリティが出せるため、浴室に取り入れることで、こだわりの空間をつくれるでしょう。耐久性や耐水性、手入れのしやすさなどの機能的な面もうれしいポイントです。浴室のタイルは、滑りにくさや手入れのしやすさ、乾きやすさなどを考慮して選びましょう。浴室のリノベーションで、おしゃれなタイルを取り入れてみませんか。