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DIYによるセルフリノベーション

DIYによるセルフリノベーション

DIY(Do It Yourself)という言葉が誕生してから、ここ数年で人気が上昇しているのがセルフリノベーションです。DIYは当初は日曜大工のことを指していましたが、最近では家全体を改造する大がかりなDIYリノベーションまで行われるようになりました。DIY人気に伴って、ホームセンターや100円ショップにはありとあらゆるDIY用品が取り揃えられており、品揃えも豊富でバリエーションに富んだセルフリノベーションを行える環境になってきています。

また、中古の住宅を格安で購入して、リノベーションのほとんどをDIYで行うパターンも増えています。とは言え、簡単な塗装ならともかく、高度な技能や資格を伴うものまでセルフリノベーションで行うのは大きなリスクも伴います。そこでこの記事では、セルフリノベーションの利点や業者に任せるべき工種について解説していきます。
 

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DIYリノベーションを行う意義とは?

DIYによるセルフリノベーション

そもそもDIY的な考え方は実は昔からあったもので、特に戦後の物資不足の時代には「自分でできることは自分でしよう」という考えが普通だったようです。

その後、DIY的な発想は特にアメリカで普及しており、塗装や壁の貼り替え、トイレの修繕など、自分でできるDIYは自分ですることがアメリカでは基本になっているようです。

その理由のひとつは、業者に頼むと簡単な工事でさえかなりの金額を取られること。その割には信頼できないというのも背景にあるようです。「自分のことは自分でする」という文化的背景が、DIY用品の充実に繋がっていると言えるでしょう。

ひるがえって日本では「餅は餅屋」という言葉のとおり、プロの施工業者に頼むのが一般的です。施工業者も信頼できる業者が多く、料金も良心的なのであえてDIYをする必要がない場合がほとんどかもしれません。ホームセンターや100円ショップなどでDIY用品が充実してきているとはいえ、日本でのDIYはどちらかと言えば趣味的な部分が強いようです。

しかしながら、もちろんDIYにもメリットがあり、何よりも施工費用が安く済むと言うことが挙げられます。リノベーションのすべてをDIYで済ませるなら、極端な場合、材料費や廃材処理費で済みますので、大幅にコストカットもできます。

また、業者との打合せなどに時間を費やす必要もなくなり、施工をスムーズに行えます。そして、実際に学びながら施工できるので、リノベーションの楽しさを体験できるという心理的な側面もあるのが、DIYを行う意義と言えるでしょう。
 

意外と楽しいDIYリノベーション

DIYによるセルフリノベーション

DIYはやってみると意外と楽しいものです。ただ、DIYにはじめて取り組む場合には、出来るだけ難易度の低いものからやってみるべきでしょう。リノベーションの中でも、壁の塗装や床の重ね張りなどの比較的簡単なものから行ってみて、DIYのコツを徐々につかんでいく方法もあります。

壁の塗装の場合、塗装道具一式さえ揃えば作業自体は単純な塗り作業です。主な塗装道具としては大きく塗るためのローラーや細かい箇所を塗る刷毛などがあります。また、スプレーガンによる吹き付け塗装も可能です。さらに、周囲を汚してしまわないよう、マスキングテープやシート、カバーなどで養生する必要もあります。また、サンドペーパーで下処理をした上で二度塗りを行うと、より美しい壁面に仕上がります。壁以外にもドアや棚の塗装も比較的簡単に行えます。ただ、同じ壁塗りでも左官を使う漆喰や珪藻土壁の場合は難易度が高いと覚えておきましょう。

床の重ね張りも比較的簡単で、ホームセンターから購入したフローリング材を計算どおりに敷き詰めていくだけの工程です。または、クッションフロアで床面全体を覆う工程も可能です。

また、椅子や家具などのインテリア作りも比較的簡単な作業の部類に入ります。

これらの簡単な工事に慣れてきたら、ワンランク上の壁紙貼りやタイル張りの挑戦もできます。また、初心者には難しい作業ですが、壁や天井の解体なども、DIYの醍醐味と言えますね。
 

DIYリノベーションの注意点

DIYによるセルフリノベーション

慣れるとある程度のリノベーションはDIYで実現可能になってくるとはいえ、DIYでは行うことの出来ない工事もあります。特に電気やガス、水道工事は電気工事士などの資格が必要であるため、勝手にリノベーションを行うと違法になることもあります。トイレやキッチン、浴室などの給水・配水管を伴う工事や、コンセントの移動などが必要な場合は、プロの業者に依頼するべきです。また、解体についても壁や柱を取り壊す場合には、耐震基準にそぐわない可能性もありますので、DIYに慣れないうちは業者に依頼する方がリスクも低く安心できます。

DIYリノベーションは費用を大幅に抑えられるほか、自分がイメージする空間を作り上げる満足感を味わうという一石二鳥のメリットも期待できますので、積極的に取り入れたいものです。もちろん、すべてのリノベーションがDIYでできるわけではないので、できない箇所についてはきちんとプロの業者に依頼しながら、DIYリノベーションを楽しむべきでしょう。
 

まとめ

ホームセンターや100円ショップなどでもDIY用品の種類が増え、簡単なリノベーションならDIYで行うことができる時代になりました。DIYにより施工費用を大幅に抑えることも可能です。ただし、電気やガス、水道工事を伴う場合や、一部の解体工事を行う場合は専門業者に依頼するのがよいでしょう。