2つの方向に扉があり、通り抜けできるウォークスルークローゼット。最近では、一般的なクローゼットの代わりにウォークスルークローゼットを設置する方も増えているようです。一方で、せっかく作ったウォークスルークローゼットなのに、使いづらく感じるという例もあるので、設置の際には注意したいものです。
そこで今回は廊下にウォークスルークローゼットを設置するメリットや注意点を紹介します。失敗しないための計画のポイントも詳しく解説しますので、設置をお考えの方は参考にしてください。
廊下にウォークスルークローゼットを設置するメリット
一般的なクローゼットやウォークインクローゼットとは異なり、ウォークスルークローゼットには通気性や見せる収納などのメリットもあります。ここでは、3つのメリットをまとめました。
収納や着替えがスムーズになる
使いやすい場所に設置をすれば、収納や着替えがスムーズになるでしょう。例えば、玄関からリビングへつながる廊下にウォークスルークローゼットを設置すれば、外出時に着ていたアウターやジャケットなどをそのまま収納できます。カバンを収納するスペースを確保しておけば、翌朝の出勤がスムーズになるでしょう。
玄関から洗面所につながる廊下にウォークスルークローゼットを設置すれば、仕事やお出かけで着た洋服を洗面所の脇に保管もできますね。洗濯後もウォークスルークローゼットにしまえるので、無駄な動きも少なくなるでしょう。
通気性がよい
一般的なクローゼットやウォークインクローゼットは、空気の循環に配慮した構造でないことがほとんどです。定期的な換気を怠ると、衣類にカビが生えてしまうこともあるでしょう。ウォークスルークローゼットは入口と出口があるので、風が通りやすいというメリットもあります。お気に入りの洋服を適切に保管できるので便利です。
おしゃれに洋服を保管できる
ウォークスルークローゼットには移動スペースがあるので、きれいに片付ければお店のディスプレイのような見せる収納もできます。玄関からリビングにつながる廊下に設置すれば、インテリアの一部としても活用できるでしょう。お気に入りの小物を飾れば、よりおしゃれな空間に変えられます。
廊下にウォークスルークローゼットを設置するデメリット
デメリットの1つ目として収納スペースがあげられます。ウォークインクローゼットとは異なり、移動スペースを作らなければならないので収納スペースが限られるでしょう。収納スペースを広く取れば移動しにくくなりますし、移動スペースを広く取れば収納力が落ちるので、そのバランスが難しいという声も聞かれます。
デメリットの2つ目は設置の仕方によっては使いにくくなることもある点です。無駄な動きが増えてしまい、ストレスを感じるようになったというケースもあります。
失敗しないためのポイント
2つのデメリットを解消するにはきちんとした計画が重要とされます。ここでは、失敗しないためのポイントを3つ紹介します。
設置後の生活をイメージする
廊下にウォークスルークローゼットを設置するときは、目的や理由を明確にしましょう。それによって適する場所が変わると考えられるからです。例えば、帰宅したらなるべく早くくつろぎたいという方は玄関の近くに設置して、すぐに着替えられるようにするのがよいでしょう。一方で、家事をスムーズにしたいという方はキッチンをつなぐ廊下に設置するとより便利です。家族と相談しながら使用するシーンを考えましょう。
動線を意識して設置する
動線とは生活の中で建物内を移動する経路を線にしたものです。ウォークスルークローゼットは動線を意識した設置がポイントとも言われます。動線を遮断する場所に設置したり、動線から外れた場所に設置すると、かえって使いづらく感じることもあります。毎日の動きをイメージして、どの場所に設置すればよいのかを検討してみましょう。
ウォークスルークローゼットは衣類を収納するスペースなので、洗濯機を設置する場所や洗濯物を干す場所にも配慮するとなお良いでしょう。2階のベランダを物干しのスペースにしている方は、2階にウォークインクローゼットを設置するという考え方もあります。
動線をイメージする際には家族の動線と来客者の動線を分けましょう。ウォークインクローゼットを他の人に見せたくない場合は、来客者の動線から外れた場所への設置をおすすめします。
最低限の大きさにする
ウォークスルークローゼットを大きくしすぎると、他の部屋の間取りを圧迫しかねません。収納する衣類の量をイメージしてから間取りを決めましょう。
家族でウォークスルークローゼットを利用する場合は、個人の物の収納場所についても話し合っておくのが重要と言われます。
まとめ
ウォークスルークローゼットには通気性がよい、収納や着替えがスムーズになるなどのメリットがあります。移動スペースもあるので、お店のディスプレイのような見せる収納も可能です。
一方でウォークスルークローゼットには収納スペースが限られる、設置の仕方によっては使いにくくなるというデメリットもあります。特に廊下にウォークスルークローゼットを設置する場合には、設置後の生活や動線を意識して作るようにしましょう。家族で使用する場合には、あらかじめ個別の物の収容場所を決めておくのもおすすめです。
