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壁付けI型キッチンで困っているところ。リノベーションで解決しよう

調理の家事動線がシンプルで使いやすいI型キッチン。壁付けにするとお部屋のスペースが有効に利用できるなどのメリットもあります。一方で、壁付けのI型キッチンだからこその「ちょっと困るな」と感じるポイントも。

そこで、今回は、リノベーションで壁付きのI型キッチンをより使いやすく、快適にするためのヒントをご紹介していきます。

壁付けI型キッチンとは。メリット、デメリットをおさえよう

まず、I型キッチンとは、シンク、調理台、コンロが横一列に並ぶタイプのキッチンです。壁付けて設置されているものは壁付け型とよばれますが、この壁付けI型キッチンは日本の住宅で一般的なキッチンの形で、昔の公団住宅でも多く採用されていたようです。

壁付けのI型キッチンのいいところは、なんといっても省スペースであること。キッチンスペースの仕切りがないので、用途が限定されたスペースを少なくできるのです。リビングダイニングのスペースを広くとることができるのは、このタイプのキッチンの大きなメリットのひとつですね。

また、壁に向かって作業するので調理に集中しやすい、横移動だけのシンプルな動線で調理できる、ダイニングへの配膳がしやすい、といった良い点もあるといわれています。

一方で、対面式キッチンと比べると、リビングダイニングとのコミュニケーションがとりづらいと感じることもあるようです。ただ、この点については、仕切られていない空間なので家族の存在をより感じ取りやすいと考える方もいるでしょう。

壁付けI型キッチンのデメリットとされているのが、キッチンが丸見えになってしまうことではないでしょうか。また、型の古いキッチンでは、開き戸収納が多いこともあり、収納が足りない、使いづらいということもあるようです。

・参考:ノムコム「マンションのキッチンレイアウト5タイプの特徴とメリット、注意点」

LDKの壁付きI型キッチンは中が丸見え

キッチンを仕切らない壁付けI型キッチンは、リビングダイニングからキッチンの中が丸見えになってしまいますね。生活感が出やすいキッチンが目に入ると、来客時だけでなく、食事中やくつろぎタイムでも落ち着かない気分になることも。

では、このキッチン丸見え問題について、リノベーションでそのように解決できるのか、見ていきましょう。

キッチンカウンターを置く

HAGSアイテム:カップボード STYLE04

やや高さのあるカウンターやキャビネット、カップボードなどの家具をキッチンとダイニングの間に置くと、緩く目隠しになり、収納力もアップ。また、作業台や配膳台としても使えるので便利ですね。

テーブルとつなげたり、スツールを置いて軽く食事ができるようにしたり、アイデア次第でキッチンの過ごし方も楽しく変わっていきそう。リノベーションでは、素材や形、機能にこだわりって、オリジナルのキッチンカウンターを造作することもできます。

隠せる吊戸棚


・参考:LIXIL リシェルSIシリーズ ウォールユニット

このように目の高さの使いやすいところオープンシェルフがあると便利ですね。便利なだけにものが多く雑然としがちでもあるでしょう。吊戸棚下に水きり棚が付いているタイプのキッチンでは、ボウルや鍋などの収納場所になっていてそのまま丸見えになることも。

可動式の吊戸棚なら、ワークトップの上のオープン収納も、使わないときは隠しておけるので、すっきりしたキッチンになるでしょう。

キッチンを丸ごと隠してしまう

省スペースでシンプルな形状の壁付けI型キッチンだからこそできる荒業といえるかもしれませんが、キッチン全体を隠せるようにしてしまうリノベーションもあります。

キッチンとダイニングの間にロールスクリーンやブラインドを下げられるようにしたり、スライド式のドアを設置したり、といった方法を取り入れた事例もあるようです。

収納不足感にはデッドスペースを減らすリノベーションを

独立型キッチンや対面式キッチンでは、調理スペースと反対側の壁を収納として使うことができますが、壁付けI型キッチンでは後ろの壁がありません。収納しきれない家電や食材ストックを離れた場所に置くことになると、家事動線が長くなって不便だ、という問題も出てきます。

壁付けI型キッチンにもキッチン下や吊戸棚に収納スペースがあるはずなのに、収納が足りないと感じるなら、それは広さや容量だけの問題ではないかもしれません。置きたいものが置ける形になっていない、手が届きにくくものが取り出しにくい、などの理由でデッドスペースが多くなっていませんか。

ここからは収納不足感を解消するリノベーションを見ていきましょう。

システムキッチンを新しいものにする

今どきのシステムキッチンは、収納力のあるものが多いですから、使いづらい従来のキッチン収納を新しくするだけで、収納力アップも期待できます。

例えば、シンク下にスライド式の大きな引き出しがあれば、奥行きをめいっぱい使って収納できます。棚や引き出しの仕切り板を自由に動かせるようになれば、大きな調理器具もキッチンに収納できるようになるかもしれません。

キッチンカウンターを便利な収納にする

丸見え問題の対策として紹介したキッチンカウンターですが、収納不足にも有効な解決策になり得ます。カウンターのキッチン側をオープン収納にすれば、動かずに出し入れしやすい便利な収納になるでしょう。

まとめ

お部屋のスペースを有効利用できる壁付けI型キッチン。シンプルなので、使い方もアイデア次第、工夫次第で広がります。ちょっと困るな、と思う部分をリノベーションで上手に克服して快適なキッチンにしてみませんか。