時代やライフスタイルの変化によって、古いキッチンは使いにくさを感じることもあるでしょう。そのような場合は、リノベーションでキッチンの配置を変えてみてはいかがですか。キッチンの配置には様々なタイプがあります。それぞれの特徴をみていきましょう。また、リノベーションで取り入れたい、便利なキッチン設備についてもご紹介します。

キッチンの開放感はお好みで

キッチンの配置には多くのタイプがあり、その分類の仕方もいろいろです。こちらではキッチンの開放感という観点から、3つのタイプをご紹介します。リビングなどと壁で仕切られていないキッチンをオープンタイプ、壁で仕切られていて独立した部屋のようになっているキッチンをクローズタイプ、壁があるものの部分的に開口部が設けられているキッチンをセミオープンタイプとします。

オープンタイプ

キッチンがリビングやダイニングと壁で仕切られていないため、開放的です。壁がないことで、空間が広く見える効果もあります。料理や後片付けの最中も家族の顔が見え、コミュニケーションがとりやすいでしょう。目が離せない小さな子供を見守りながらキッチンに立てます。キッチンの配置にもよりますが、ダイニングとキッチンの間に壁がないことで、配膳や後片付けがしやすいというメリットもあります。

ただ、調理中のにおいや煙などが、リビングに広がりやすいというデメリットがあります。生ゴミのにおいなども広がりやすいため、ゴミの処理には気を付けましょう。水を流す音やミキサーの音など、調理中の音が気になる場合もあります。また、散らかりがちなキッチンが丸見えになることで、来客中などは気を遣うこともあるでしょう。壁がなくて開放的ですが、収納などの工夫をしないと生活感が見えてしまいます。

クローズタイプ

リビングなどとキッチンが壁で仕切られて、独立した部屋のようになっているタイプです。料理しながら家族とコミュニケーションはとりにくいですが、料理に集中しやすいというメリットがあります。においや煙は広がりにくく、調理中の音も聞こえにくいでしょう。物が多く散らかりやすいキッチンですが、隠せるというメリットもあります。

ただ、キッチンという部屋が増える分、ある程度の広さが必要です。壁が増えると、リビングなどが狭く感じることもあるでしょう。また、キッチンの向きによっては、採光が取れず、暗く感じることもあります。リビングやダイニングまでの移動距離が長い場合は、配膳や後片付けに手間がかかることもあるでしょう。

セミオープンタイプ

オープンタイプとクローズタイプの中間で、どちらの良さもほどよく取り入れられるというメリットがあります。リビングやダイニングとの間に壁があるものの、開口部分があるため調理中もコミュニケーションがとりやすいでしょう。部分的に壁があるためオープンタイプほどの開放感はありませんが、クローズタイプほどの孤立感もありません。

また、シンクまわりや調理器具なども見えにくく、においや煙の広がりも抑えられるでしょう。小さい子供がいる家庭では、火の気や包丁などの危険があるキッチンには入ってほしくないものです。その際にベビーゲートを設置しやすいというメリットもあります。

キッチンのレイアウトは見た目や使い勝手を考えて

キッチンのレイアウトにも様々な種類があります。I型は、コンロ・シンク・調理スペースが1つの直線上に配置されており、コンパクトで狭いスペースにもつくりやすいタイプです。セパレート型は、シンク・コンロ・調理スペースを2列に分けたタイプで、広いキッチンスペースになります。体の向きを変えるだけで、コンロやシンクに手が届くという動線の良さも魅力です。アルファベットのLのような形のL型キッチンも、効率的に動けるでしょう。ただ、コーナー部分にデッドスペースが生じやすいのが難点です。

キッチンの端が壁に接しておらず、島のような形状のアイランド型は、おしゃれで開放的な見た目が特徴です。開放的なため生活感は隠しにくいですが、大人数でも料理がしやすく、コミュニケーションがとりやすいでしょう。ペニンシュラ型は、キッチンの片方の端が壁に接しているタイプです。

配置によって見た目の開放感や雰囲気はもちろん、動線や使い勝手が変わってきます。ライフスタイルに合わせて使いやすい形を選びましょう。

リノベーションで取り入れたい便利なキッチン設備

こちらでは、古いキッチンをリノベーションする際に、り入れたい便利な設備を3つご紹介します。

食器洗い乾燥機

家族が多ければ多いほど家事負担が大きくなる食器洗いですが、おもいきって機械に任せてみませんか。食器洗い機は洗浄力が高く、さらに手洗いよりも水道代が節約できるとされています。家事負担が軽減した分、時間を有効活用できるでしょう。

IHクッキングヒーター

火を使わないため、安全性が高いといえます。誤って衣類に火が燃え移るなどといった心配もなく、ガスのにおいもしません。また、フラットなため掃除がしやすいというメリットもあります。

工夫された収納

古いキッチンによくある例として、手の届かない吊戸棚や、奥まで見えない開き戸の収納などがあります。昇降式の吊戸棚であれば脚立や踏み台などが不要となり、出し入れがしやすいでしょう。また、奥まで見やすく、空間を上手に使える大容量の引き出し収納もおすすめです。

まとめ

古いキッチンで使いにくさを感じる場合は、リノベーションでレイアウトや設備を変えるという方法があります。キッチンの配置には様々な種類があるため、家族構成やライフスタイルに合わせて、使いやすいタイプを選ぶ必要があります。また、便利なキッチン設備を取り入れることで、より快適なキッチンとなるでしょう。