誰でもわかるリノベ用語集583
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■縄縮み(なわちぢみ)
「縄縮み」とは「なわちぢみ」と読みます。「縄縮み」とは、実測した土地の面積が登記簿に記載していた数値よりも小さいことです。実測した面積が登記簿に記載していた数値よりも大きい場合は縄延びといいます。
実際の面積と登記簿の記録に誤差がある原因は計測方法です。土地の面積を調べるときは、最初に境界線の確定をします。その後、計測した境界線に基づいて面積を測るのです。面積の計算は、境界線の座標を使って計算する座標面積計算が主流となっています。しかし、以前は土地の面積を三角形に区切ってから計算をする三斜面積計算が主流でした。
明治時代には十字法という計算方法も取り入れられていました。十字法とは対象となる土地を絵図にしてから計算する方法です。面積を計算する際には、不整形な土地が等価になるように、現地で正方形や長方形に直します。その後、縦や横の面積を使って計算していました。
十字法のデメリットは測定する人によって誤差が出ることです。目測でおおよその長さを計算していたので、地域によっては大きさな誤差が生じることもありました。以前の測定方法は現在の測定方法よりも制度が低かったため、登記簿に記載している数値と異なる場合があります。
縄縮みは納税額に影響を与えます。相続税の財産評価通達8には、「地積は課税時期における実際の面積による」と記載されています。縄縮みが発生した場合には、実際の面積に基づいて相続税や固定資産税などの税金を支払わなければなりません。状況によっては税額が増えることもありますが、所有している土地を正確に記載することでトラブルを回避できるでしょう。
(参考:境界・筆界Q&A「測量技術」)
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