誰でもわかるリノベ用語集633

■BID（びーあいでぃー）

「BID」とは「びーあいでぃー」と読みます。正式な名称は「Business Improvement District」です。

「BID」とは賃金に関する制度のことです。エリアに関する制度のことです。エリアマネジメント活動を支援するために地区を指定して資金に関する負担を求め、受け取った資金をエリアマネジメント活動を行う団体に配分します。該当する地域における良好な環境の維持、該当する地域の価値の維持などの目的で利用されます。

エリアマネジメントとは、地域住民が主体となって地域の価値を上げる取組のことです。法律で定められた制度ではなく、事業の一環として活動しています。エリアマネジメント活動により、地域の美化、防犯性の維持、空き家の活用の促進、生活支援サービスの提供、地域イベントの実施などが行われます。

BIDの制度は、日本だけではなく海外でも展開されています。BIDは1970年代にカナダのトロントで誕生したもので、1980年にアメリカで発展した後にヨーロッパに普及しました。

BIDの精度が導入される前は、犯罪の多発やゴミ問題などの環境美化の低下が問題視されていました。さらに、ホームレスの増加により地域の魅力が低下し、不動産価格が大幅に下落するという問題に陥りました。

問題の解決のためにBIDを導入したところ、地域再生のための財源の確保が可能になり不動産価格も上昇しています。現在では、海外の多くの地域でBIDが行われています。

（参考：大和ハウス工業株式会社「地域の資産価値を向上させるBID制度（地域再生エリアマネジメント制度）」）