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「凍結融解(とうけつゆうかい)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集652

■凍結融解(とうけつゆうかい)

「凍結融解」とは「とうけつゆうかい」と読みます。「凍結融解」とは周氷河作用のひとつのことです。岩石や土壌が凍結や融解を繰り返すことで、地表に多用な影響を与えることを意味しています。

凍結とは凍りつくことです。土壌の凍結現象と聞くと限られた地域で起こるものというイメージを持つ方もいますが、年間を通して土壌が凍結している地域は約2,100km2とされています。また、多少でも凍結する地域を含めると、地球上にある全陸地の70%となっています。凍結は寒冷地だけではなく、多くの地域で起きる現象です。

融解とは個体が液体に変わることです。冬場に凍結する地域の中には、夏に融解の現象が起きる地域もあります。また、温暖な地域の中には、短い周期の中で凍結と融解を繰り返すことがあります。

凍結融解は、さまざまな物質に影響を与えるので注意が必要です。たとえば、建築資材として使用するコンクリートは、凍結融解によってひび割れを引き起こすおそれがあります。ゴムのような柔らかい素材の場合、ある程度までは力に応じて変形します。一方で、コンクリートのような硬い素材は変形しません。凍結融解によって強い力が加わり、表面にひび割れが生じるのです。

ひび割れが生じると内部に水が浸入するようになり、鉄筋や鋼材などが腐食するおそれがあります。特に、鉄筋に腐食が生じると、構造物の強度に変化が生じることもあるでしょう。安全性にも影響が出るため、ひび割れの補修などの対策が必要です。

(参考:コンクリートメディカルセンター「凍結融解作用によるコンクリートのひび割れ」)