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「調合設計(ちょうごうせっけい)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集655

■調合設計(ちょうごうせっけい)

「調合設計」とは「ちょうごうせっけい」と読みます。「調合設計」とは、コンクリートを製造する際に用いる材料の割合のことです。

コンクリートの主な原料は、水、セメント、骨材や混和材料です。コンクリートを作る際に使用する原料の混合割合のことを「調合」と呼び、調合設計の過程のこと「調合設計」と言います。単に各材料の量を決めるだけではなく、コンクリートに求められている役割を理解して、高い品質を保つことを目的としています。

調合設計をする際には物理的性能や施工性能を考慮して決定します。主な物理的性能には以下のものが挙げられます。

・強度
・ヤング係数
・中性化速度係数
・乾燥収縮率
・耐火性
・化学的浸食に対する抵抗性
・凍結融解に対する抵抗性
・アルカリシリカ反応
・塩化物イオン拡散係数

ヤング係数とは部材の変形やたわみのことです。アルカリシリカ反応とは化学反応によるひび割れの有無のことを指しています。コンクリートはアルカリ性の性質を持っていますが、中性化への進行速度も事前に調べます。

一方で施工性能には以下のものが挙げられます。

・ワーカビリティー
・ブリーディング
・コンシステンシー
・プラスティシティー
・フィニッシャビリティー
・ポンパビリティー

コンクリートは気候や土壌の影響を受けます。調合設計の際には、物理的性能や施工性能を加味しながら適切な配分で調合しなければなりません。また、物理的性能を重視し過ぎても、施工性能を無視すると耐久性は下がるでしょう。すべての性能のバランスを取ることも重要です。

(参考:コンクリート屋さんのブログ「コンクリートの配合設計って何?考え方とポイントを解説」)