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「地域循環共生圏(ちいきじゅんかんきょうせいけん)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集669

■地域循環共生圏(ちいきじゅんかんきょうせいけん)

「地域循環共生圏」とは「ちいきじゅんかんきょうせいけん」と読みます。「地域循環共生圏」とは各地域にある資源を循環させて有効利用するコンセプトのことです。再生可能な資源には木材をはじめとした自然、金や銀などの物質、資金、人材などが含まれます。地域の特徴を別の地域で補完し合うことにより、自立型や分散型の社会の形成を目指します。

2018年の4月に閣議決定した第5次環境基本計画では、国際連合が発表した持続可能な開発目標やパリ協定といった基にした地域循環共生圏を提唱しました。国内には農村部や都市部などのさまざまな地域がありますが、それぞれの地域が持つ資源を有効活用することで環境を改善させます。また、全ての農村や都市を活発化させることで、日本経済の底上げも期待できるのです。

地域循環共生圏のひとつとして、地域の多様な課題に応える脱炭素型モデル形成事業があります。具体的には地域の分散型や自立型のエネルギーシステムを構築したり、グリーンスローモビリティを導入して脱炭素交通モデルを構築したりするものです。他にも森林を生かしたバイオマス発電や瀬戸内海で山積みになっているカキの貝殻を利用した事業などがあります。

国内における地域循環共生圏の今後の課題として少子高齢化と過疎化があります。地域によっては資源の再生を図るのに必要な人材が不足しており、政府による対策が期待されています。

(参考:環境賞「総合環境政策」)