住宅の床によく使われるフローリングですが、その色や素材には種類があります。部屋に占める床の面積の割合は広いため、フローリングを何色にするかで部屋の印象は大きく変わります。また、どのような素材を使うかによって、見た目はもちろん日頃の使いやすさなども変わってきます。
ここでは、フローリングの色によって部屋の印象はどう変わるのか、さらにフローリングの種類についても解説します。
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フローリングの色別に見る部屋の印象
フローリングの色には、明るめの色や暗めの色などがあります。色によって部屋の雰囲気がどのように変わるのか、画像を交えてご紹介します。こちらも参考に、好みの部屋の印象を見つけてみてくださいね。
ホワイト系
ホワイト系のフローリングは、部屋の中が明るく見え、すっきりとして清潔感のある印象です。ホワイト系は部屋を広く見せる効果がありますし、家具やカーテン、壁紙などの色とも合わせやすいでしょう。リビングなどの家族が集まる部屋はもちろん、子供部屋にもおすすめです。
ただ、髪の毛やゴミが落ちていると目立つため、まめな掃除が必要になるでしょう。また、汚れやキズも目立ちます。明るすぎるのが苦手な場合は、落ち着かないと感じることもあるでしょう。
ナチュラル・ベージュ系
ほどよい明るさで万人受けする色味なので、アパートやマンションにもよく使われます。家具や壁紙ともなじみやすく、他の色と組み合わせてもあまり違和感がありません。主張しない色のため、インテリアを引き立てます。
万人受けするのはメリットでもありますが、個性があるとは言いづらく、無難だと感じられることもあるでしょう。
ダークブラウン系
ただ、白いホコリや、水に濡れたあとなどは目立ちます。また、暗くなることで部屋が少し狭く感じられることもあります。壁紙の色とのバランスを考えて、部屋全体が暗くなりすぎないように工夫すると良いでしょう。
フローリングの種類について
フローリングには、複合フローリングと無垢フローリングがあります。使用している木材が異なるため、フローリングにしたときのメリットやデメリットが異なります。それぞれの特徴についてご紹介します。
複合フローリング
薄くした木の板を乾燥させ、接着剤で張り合わせた集成材を使用しています。この表面に化粧材などを張り合わせます。木材ではありますが、人工的に加工されたものです。
集成材は強度があり、品質にばらつきがなく安定しているのがメリットです。割れや反りが生じにくく、比較的安価に取り入れられることもあり、フローリングとしてよく使われる素材です。日頃の手入れとしては、掃除機をかけたり雑巾がけをしたりすればOKです。
デメリットとしては、年月が経つにつれて劣化することが挙げられます。また、無垢材と比べると高級感は劣るでしょう。
無垢フローリング
自然な状態の木材である、無垢材を使用しているため、木本来の温かみや香りを楽しめるでしょう。また、年月が経つにつれて色みやツヤが変化するため、使い込むほどに味が出ます。
無垢材に使われる木にはいろいろな種類があり、色味や特徴が異なります。白っぽい明るい色から、経年変化でアメ色へと変わるパインは、節が多い見た目で柔らかな肌ざわりの素材です。日本で昔から使われているスギは香りが独特で、肌ざわりが良く柔らかいのが特徴です。日本を代表する高級木材であるヒノキは、強度や耐久性が高く、癒しの香りを楽しめるでしょう。ダークな色合いのウォルナットや、はっきりした木目が特徴のチェスナット、耐久性や耐水性に優れたオークなど、種類はさまざまです。木材によって、キズがつきやすい柔らかいものや強度の高い硬いもの、水に強いものや弱いものがあるため、部屋の用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
無垢材は、部屋の湿度によって水分を吸収・放出するという調湿作用を持ちます。この作用によって、ジメジメした梅雨の時期や蒸し暑い夏は湿度を下げてくれるため、素足で歩いてもべたつきません。反対に乾燥する冬は、水分を放出して部屋を快適にしてくれます。
ただし、この作用には調湿作用で木材が膨張・収縮するため、フローリングに反りや隙間ができるというデメリットもあります。
まとめ
フローリングの色によって、部屋の印象は大きく変わります。見た目の好みはもちろん、汚れやゴミが目立たないなどの実用性も考えて決めましょう。
また、フローリングに使われる木材にも種類があり、それぞれに良さがあります。キッチンやリビング、子供部屋など部屋の用途を考慮して、その部屋に合ったフローリングの素材を選びましょう。
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