Column

無垢フローリングの膨張を防ぐ方法、おすすめの手入れとは

無垢フローリングの膨張を防ぐ方法、おすすめの手入れとは

 
優しいぬくもりを足元から感じることができる無垢フローリング。耐久性があり、見た目にも美しいので、複合フローリングから無垢フローリングへリフォームする方もいます。
 
一方で、無垢フローリングにもデメリットがあるので注意が必要です。特に注意したいのが膨張です。夏の時期は、無垢フローリングが膨張して反り返ることもあります。
 
この記事では、無垢フローリングが膨張する理由や、膨張しないようにするためのお手入れ方法をまとめました。この記事で、無垢フローリングの基礎知識を深めましょう。

 

無垢フローリングが膨張する理由

無垢フローリングの膨張を防ぐ方法、おすすめの手入れとは

 
無垢フローリングが膨張するのは、天然の調湿機能が原因です。切り出したままの一枚板でできている無垢フローリングは、湿度に合わせて吸収や放出を繰り返します。部屋の湿気が多いときには、湿気を木の中に閉じ込めて湿度を下げます。反対に、部屋が乾燥しているときには、木の中に含まれている水分を放出して湿度を上げるのです。
 
このように、無垢フローリングによる天然の調湿機能によって、高温多湿な日本でも快適に過ごすことができます。
 

湿気を多く含むと膨張することもある

無垢フローリングは、部屋を快適に保つというメリットがありますが、季節によっては膨張したり収縮したりするので注意が必要です。
 
材質によっても異なりますが、無垢フローリングの多くは10~14%の含水率となっています。しかし、湿度の高くなる夏の時期になると、木の中にため込む水分量が増えます。その結果、無垢フローリングが大きく膨張してしまい、場合によっては反り返ってしまいます。
 
無垢フローリングの反り返りが起きる目安は、30%以上の含水率です。そのため、無垢フローリングの膨張を防ぐには、こまめに部屋の湿度を調整する必要があります。
 

(参考:ベストプランニング 「無垢フローリングの含水率は?」
(参考:ハピすむ「無垢材の床のメリット・デメリットは? 」



 

無垢フローリングの膨張を防ぐ方法

無垢フローリングの膨張を防ぐ方法、おすすめの手入れとは

 
ここからは、無垢フローリングの反りを防ぐための方法をまとめました。だれでも簡単にできる方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

 
適度に乾燥させる

無垢フローリングが膨張する原因は乾燥不足です。水分の放出が十分になされないと含水率が高まり、膨張しやすくなるので注意しましょう。具体的な方法として、窓を適度に開けることがおすすめです。ただし、直射日光が直接あたると変形する恐れもあるので、カーテンやブラインドを使用しましょう。
(参考:Yahoo不動産 「無垢フローリング(レッドパイン材)について質問です。」

 


極端な乾燥を避ける

無垢フローリングを乾燥させれば膨張による反り返りを防げますが、極端に乾湿を繰り返すと変形する恐れがあります。例えば、夏場にエアコンを使う家庭もありますが、長時間使用すると空気が極端に乾燥するので気をつけましょう。冬場についても、ファンヒーターなどで床を直接温めると、無垢フローリングが変形するので注意が必要です。

 
水に要注意

無垢フローリングを使用するときには、水分に注意しましょう。水をこぼしてしまったときは、すぐに拭き取ることが大切です。部屋に観葉植物を置くときには、水受け用の皿を用意して水が無垢フローリングにかからないようにします。
 
加えて、雨が降っているときには窓を閉めて、雨水が部屋の中に入らいないように注意しましょう。特に梅雨の時期や冬場は、結露によって水滴が床に落ちることがあります。こまめにチェックしておきましょう。

 

お手入れがしやすい無垢フローリングの選び方

無垢フローリングへのリフォームを検討している方は、お手入れのしやすい木材を選ぶことで、お手入れがしやすくなるでしょう。ここでは、無垢フローリングを選ぶときに注意したい2つのポイントを紹介します。
 

板目より柾目の無垢フローリングにする

無垢フローリングのカタログには「板目」や「柾目(まさめ)」といった表記があります。板目とは、材木の中心からずれた部分のことです。年輪が平行ではなく山のような模様になっています。柾目よりも取れる量が多いため、金額が柾目よりも安価です。ただし、柾目よりも柔らかいので反りやすいという欠点があります。
 
一方、柾目は材木の中心部分のことです。内部がしっかりと詰まっており、湿度が高くても反りにくいというメリットがあります。価格は板目よりも高くなりますが、反りにくい無垢フローリングがほしい方には柾目のタイプがおすすめです。

 
針葉樹より広葉樹の無垢フローリングにする

木材には、「針葉樹」と「広葉樹」の2種類があります。有名な針葉樹として「スギ」、有名な広葉樹として「ナラ」がありますが、できるだけ反りにくい無垢フローリングが’ほしいという方は広葉樹を選びましょう。
 
針葉樹の樹種の90%は仮道管です。仮道管とは水の通り道のことで、水分が多く含まれています。一方で、広葉樹には仮道管がありません。そのため、針葉樹に比べて硬くできています。そのため、広葉樹の方が反りにくいのです。

 

まとめ

無垢フローリングの膨張を防ぐ方法、おすすめの手入れとは

 
今回の記事では、無垢フローリングのお手入れ方法を紹介しました。木のぬくもりを感じられる無垢フローリングですが、湿度によって膨張や収縮をするというデメリットもあります。膨張を繰り返すと板が反ることもあるので注意しましょう。窓を開けて乾燥させる、水をこぼしたらすぐに拭き取るなど、こまめな手入れを心がけましょう。
 
無垢フローリングの購入を検討している方は、板目よりも柾目、針葉樹よりも広葉樹がおすすめです。家族と相談しながら、慎重に選びましょう。